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あれから痛い程の無言のまま、また一晩過ごし二人は奥州へと帰った
城についたら、馬から凪を降ろし、一言
「梵に会いに行けよ」
それだけを言い残して成実は消えてしまった
トボトボと、城内を歩く凪
時たま“おかえりなさい”とか声を掛けてくれる人もいたが、空返事の凪を心配していた
「凪!無事だったか!?」
小十郎がこちらへ走って近付いてくる
ここを離れて数日だけれど、懐かしく感じた
「こじゅーろぉさぁああん…」
ふにゃ、と今まで保っていた感情が一気に溢れ出た
《成実side》
思わせぶりな事
言い過ぎたかなと、反省している
そもそも、凪の好意は思慕に近いものだ
恋しく懐かしく思う事
そんな感情
自分の思いを
勝手に押し付けて、
(否定した)
勝手に突っ走って、
(自分で機会を潰した)
勝手に、勝手、に
だけれど、凪をそばに置きたい。一緒にずっと居たいと思う気持ちは変わらなくて
冷たく言い放ったけれども、そこだけはやっぱり変わらなくて
だけど、言ってしまったから取り返しがつかなくて
言葉は成実の心に深く突き刺さって居て
どうしようもない葛藤
馬に乗った時
凪の背中が震えていた気がした
…泣いてるのかな
どうすれば、いいんだろう…
どうすれば…
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