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翌日、町に連れて行ってもらった凪
町は政宗の城の城下町とはまた違う雰囲気で賑わっていた
そして太陽が傾き、夕暮れ色にすべてがその色に染まった頃、上田城に二人は戻って来て居た
幸村曰く、成実殿もすぐに上田城に辿り着く筈。城で待っていましょう
だそうだ
それから数日、まだ成実達は到着していない
もしかしたら呆れて怒って奥州からまだ出てきてないのかも⋯と思い始めた
「成実さん、怒ってるかなぁ」
「そんなことはないと思うが⋯。凪殿は悪くはござらん!もし問い詰められたら某達がどうにかするでござるよ。それに、成実殿の事。きっと凪殿の言葉なら怒る事は無い筈」
「?」
「それに凪殿が怒られるのは、筋違い。元々佐助が寄り道して、連れてきたのが原因。故に成実殿に怒られるのは佐助だけで充分で御座ろう?」
「…」
「成実殿がここに来るのが楽しみで御座るな!来たついでに手合わせお願いしたいもので御座る」
幸村はそう言うとにこりと笑った
彼の笑顔は不思議と人を安心させる効果があるのだろうか
凪の不安は少し消えた
「成実殿の属性を凪殿は見た事はおありで?」
「属性?…属性ね(婆娑羅技の属性かな)」
「某は火、紅蓮の炎。政宗殿と右目の小十郎殿は雷。前田慶二殿は確か風だったか…。織田信長は闇と聞いております。数々の属性がありますが…某は成実殿の属性を知らぬのです」
「え?」
「成実殿は属性を使って戦わないので御座る。戦の時、伊達軍の最前を守って居られるが、一度も見た事がない。無論佐助も知らない」
そうなんだ…
「三桀の一人、伊達成実。武に秀でた武人故に婆娑羅技を使うまでも無いのか…。良く判らぬ人物ですな」
昼行灯に見えて実は凄い人だったんだ
確かに自分の家臣に、自ら剣を指導したりする時強いなーとは思って居たが。
「しかし遅い…。成実殿達がそろそろ着いても良い頃合な筈…」
「道に迷ってたりして」
「まさか。大街道に出れば迷う事など…」
迷ってます
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「ブェックシュッ!」
「汚ッ!」
「風邪かな」
「看てあげましょうか?一応医師免許あるので。てゆうか風邪を凪様に移したら許さねぇからな」
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「才蔵!」
「は!!」
幸村が誰かの名前を呼ぶと、天井から知らない人が降りてきた
佐助さんと違う雰囲気で、表情は無表情
髪は漆黒、幸村と同じく髪が長い
「話を聞いていたで御座ろう?伊達の成実殿が未だ城に辿り着いて居ない。この周辺、及び街道を逸れた集落を捜索せよ」
「は!!」
そう指示を出す幸村は、先ほど迄とは違う表情だった
これが真田隊、真田忍隊を率いている武将
「才蔵に任せれば明日にでも見つかるでしょう。城下町まで辿り着いていれば今夜にでもきっと」
だからそろそろ夕餉に…某腹が減って。
と幸村は言った