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おぉ、この柄のわるさは間違なくゲームの世界だ
3rdコンタクト
成実の馬に乗り?凪は城へと入った
激しい振動により幾度か吐き気を催したが吐く暇さえ無く、ひたすら揺さぶられていた
着いた頃には意識朦朧、世界がグルグルと回っていたのだった
そして馬から降ろされるとなんだか柄の悪いお兄さん達がこちらを見ている
…ヤンキーだ
「はぅぅ…」
成実は馬を小屋にくくり付けると凪を置いて城内に入ろうとする
「おい、お前大丈夫か」
「は、はひ…大丈夫…です…」
「梵!こいつ喋れるようになるまで休ませようぜ。その間に着替えた方がいいしなお前」
「大丈夫か?」
「大丈夫だって!!小十郎にも報告しなきゃだし、取り敢えず先行け」
と言い成実と凪は二人きりになった
グイッとまた引っ張られ、凪は水場に連れて来られた
「おい女飲め」
と無理矢理冷たい井戸水を飲まされた
キーンと頭に頭痛が走る
「ハッ!」
「漸く戻ったか。こっちに来い」
と成実は先程から同じく冷たい態度でそう言った
「…あの、乗せてくれてありがとう」
これだけは言わなければならない
嫌だと感じだったのに、
「…行くぞ」
「…」
と歩き出す二人
城の中は広く迷ってしまいそうだ
キョロキョロとしていると、成実を見失ってしまう
「あれ…?あの人いない…」
曲がり角を曲がってもいない
何処へ行ったのか
「嘘…これじゃ何処行けばいいか分からないじゃん」
取り敢えず庭に降り立つ凪
松の木が植えられている
立派な木だ
誰か見つければ聞けるだろうと思った凪は、庭を暫く歩いた
一方、成実は…
「あれ…?あの人いない」
キョロキョロしていた凪を放って、曲がり角の曲がった所一番最初の部屋に身を潜めていた
政宗は面白いと言い招いたが俺はまだ警戒心を解けずにいる
理由は、…ほら。一応伊達三傑だし
簡単に見知らぬ者に気を許す訳にもいかないんだな
間者ではないだろうけど、用心にこした事は無い
一人庭を歩く凪を見ていた
「… the world and of the game … Here . Suddenly flying to the world of the game by what is ..(…ゲームの世界、なんだよねぇ…ここって。何でいきなりゲームの世界に飛んじゃったんだろ。)」
抓ってみると痛みを感じる
つまり現実
ゲームの中に自分はいるんだ
バサラというゲームの中に
「いなくなって誰か心配してくれてるかな……するわけないか。いらないもんね、あたしなんて」
とポツリと呟いたのを成実は聞き逃さなかった
自嘲の笑みを浮かべ凪は俯いた
「…政宗さんの、所いかなきゃいけないんだよね。あそこ、人いるかなぁ」
と見たのは隔離されたようにひっそり建つ建物だった
「(あそこは…チッ出るか)おい女!何処行ってやがる!こっちだ」
成実は部屋から出て凪をこちらへと引き戻す
よくみれば、ちょっと目が潤んでいた
「…すみません」
「ノロノロすんな」
それから無言のまま二人はある部屋に行き着く
「小十郎ぉ、開けるぜ?」
「成実か?いいぜ」
襖を開けるとそこには以前本で見た小十郎(本はゲーム雑誌)がいた
やはりゲームの世界だ…!!
オールバックヘアの侍は凪に気が付くと警戒をする
「おい成実。そいつは…」
「政宗の拾い物。なんか珍しい所から来たんだか、異国語話せてな。政宗拾ってきちまったんだ」
「はぁ…あの方は…!犬猫ならともかく得体のしれない人を拾うなんて」
…聞こえてますよお二人
「で、これから政宗がこいつから話し聞くらしいけど、取り敢えず小十郎に報告。どう思う?」
「間者と言う訳では無さそうだな。政宗様に刃を向けないならいいんじゃないか?」
「刃ねぇ…。まぁ小十郎から見て大丈夫なようなら大丈夫か」
「名前は?」
「間蔵 凪です」
「姓を持ってるのか」
「あたし達のとこじゃ誰もが持ってますよ。あの…貴方達は?」
「片倉小十郎だ。こっちの名前は?」
と小十郎は成実を指した
「成実さんですよね?姓は知りませんけど」
「伊達」
「え?」
「伊達成実」
伊達って事は…
「政宗さんの兄弟なんですか?」
「はぁ!?」
「だって同じ名字…」
「従兄弟だっつーの」
とムスッとしたように言った
…兄弟みたいだったからそう言っただけなのに何か気に触る事を言ったのだろうか…?
「政宗呼んで来る」
「様をつけろ成実」
「はいはい。」
と成実は政宗を呼びに出てしまった
室内には小十郎と凪の二人きり
「凪、って言ったな。成実に何をしたんだ」
「へ?」
「あいつなんか様子がおかしい。何かしたのか」
「し、してませんよ!いきなり刀突き付けたぐらいです!!むしろされた方です!!」
でも確かに私に対する態度が違うのはわかる
警戒、しているんだろう
「…小十郎さんは、警戒しないんですね」
「あ?あぁまぁ警戒するもんでもねぇだろ。テメェの気配は武人の気配じゃねぇし、間者、忍びの気配でもねぇ。民に近い気配だ。そんなのに警戒したって無駄だしな。それに政宗様が連れて来たなら大丈夫だと思っている」
武人らしい?推測だった
気配なんて生まれてこの方気にした事はないのだが、それにより助けられたようなものなのだろう
成実はあの後すぐに政宗を呼んだ
異界、なんて特殊な話し他の家臣がいる前で話したら絶対尾ひれがつくに決まっている
だからなのだろうか
政宗は、近しい二人にも話しを一緒に聞かせろといった
「えっと、まず政宗さんにも言いましたが私はこの世界の人じゃないと思われます」
「は?思われます????」
凪は自分で整理した事をぽつりぽつり話し出す。ここが自分の世界では娯楽の世界だなんて説明しても信じないだろう。それなら、と
「私がいた国に昔、貴方達と同じ名前の武将が生きて活躍していました。その時代を〔戦国時代〕と言います」
「今も戦国の世だぜ?同じじゃねぇか」
と凪は首を横に振った
「私のいた世界の…戦国時代の『伊達政宗』は、確かにここにいる政宗さんと同じく右目を失い眼帯をし、私の世界では独眼竜と伝えられています。
ですが、私の世界の『伊達政宗』は身長が政宗さんより低かったと史実で言われています。
何より、知っている限り英語を話していたなんて聞いた事がありません。よって、この世界、時代は私が知っている時代とは異なる時代…世界なんですきっと」
ここはゲームの世界だとは伝えずに、推測をしたままを言う凪
「なにが原因かはわかりません。だけど私は、同じ国だけど違う世界に来てしまった…。信じてくれますか?」
「他に証拠は?それだけじゃ信じられない」
成実が最もな意見を出してきた
「この服じゃ証拠になりませんか?向こうの世界での制服なんですけど」
黒のブレザーに、赤のラインが入ったプリーツスカート、ハイソにローファー
鞄も開ける
「携帯に充電器、デジカメ、DSライト、本に、教科書あと制服予備に体操着、お菓子」
と出した中連中の目を惹いたのはDSと携帯
「こちらの世界にはないでしょう?」
「そうだな。なぁこれどうやって使うんだ?」
一番疑っていた成実が一番興味を示している
手に持っていたのはデジカメ
「写真をとるんです。っても写真じゃわからないか…人を写すんですよ」
と成実がシャッターを押すと「わっ!」と驚いた
写真には政宗が撮れていた
「お、俺がいる」
「魂は抜けないので安心して下さい。ただの記録保存道具ですから」
デジカメで遊ぼうとする成実。政宗は成実を見てから言った
「お前が異界から来たのはUnderstandingした。異界に帰るあては?」
と一番凪が気にしている所を突いてきた
「…どうやって来たかもわからないんで帰り方もわからないんですよ」
「なら帰るまで此所にいろよ。時たま俺の話し相手になる位でいいからよ」
「ま、政宗!?」
政宗は楽しそうに笑うと凪を抱き寄せた
「これからよろしくな凪」
「っ…!!さ、触らないで下さい~~~!!」
真っ赤になって抵抗する凪
…でも温い
ゲームの世界でも温もりある
ゲームの世界の人でも私と同じく生きているんだと思った
「成実!何も言わせねぇぞ?コイツはこれから客人扱いだ!!You see?」
と主にそう言われては従うしかない
成実はため息をついた
とにかく寝床ゲット!
凪は帰れるまで政宗の城で世話になる事にしたのだった…
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