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「た、只今~」
成実が漸く帰って来た
従者に運ばせた荷物を解くと上に掛けてあった布を取り払う
「久し振りだな成実」
「まぁね。二週間もいなかった訳だから久し振りと言えば久し振りだよね。梵」
これうちの親が持たせた土産
と荷物を見せた
政宗は荷物をみると、あぁコイツか。と呟いた
成実をみると少し元気がない
大方成実が言っていた事があちらでおこったのだろう
「妻」
成実は畳みに腰を降ろすとその単語を口にした
やはり言われたのか
「言われちゃったよ~。嫁娶れだって」
流石に心配らしい
いつ死ぬかもしれない身だからか、跡継ぎをつくるのにこした事は無いと
しかしそれだけならいつも言われている筈
ではこの様は何なのだろうか
「そんで…従姉妹に迫られた…」
なるほど
「もう嫌になるよ」
はぁと溜め息をつく成実
沈んだ空気の中それを破るような足音が廊下から聞こえた
「Who is it!?Be quiet!」
政宗が襖を開けてそういうと、ピタッと音が止んだ
声が聞こえたどうやら曲がり角の奥にいるらしい
そろーっと角から出てきたのは凪だった
「凪?お前だったのか」
申し訳なさそうに出てきた凪は部屋に近寄ってきた
「成実さんが帰ってきたってきいたんですけど…」
凪はしゅん…とした
その声を聞いた成実は立ち上がり襖へ寄った
「久し振り」
二週間振りにみた成実
二週間見ないだけでこんなにも顔はやつれたようになるのか?と凪は不思議に思った
取り敢えずこの場で言う言葉はただ一つ
笑って
「おかえりなさい成実さん!」
成実はきょとんとしていたが暫くして笑い、そして返事をしてくれた
「ただいま」
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