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―別れは、いつだって―
政宗らに事の説明をしに慶次と匡二と佐助は部屋から出て行った
取り敢えず、そろそろ見張りが起きるかもしれないので成実に部屋を出る様に促される
半兵衛を見ると、優しくほほ笑み“大丈夫だよ”と心配させないようになのか彼は言った
また、と言うと儚く笑う
二人は部屋を出た
行き先は、兄がいるだろう場所
北斗は、生き残った部下といたり一夜といたりとして残りの日々を過ごして居たが、それは全て帰る為に必要な事を成したりしていた為だった
そして、それ以外で居る場所は大阪城があった場所を見れる場所
冷たい空気に身を震わせる
兄は、屋根にのぼり腕を組み、外套の裾を風に靡かせ大阪城があった場所をみている
隣りには、彬がいた
「ん?あぁ、凪」
ふわりと表情が哀しみに満ちた顔から優しい表情に変わる
彬もこちらを見た
「策はうまくいきそうか?」
何処でそれを聴いたのか。そうか、兄の隣りにいる人物は普通の人間では無かったっけと、兄がそれを知っていた事に納得した
「俺は見送りしてもらわなくても大丈夫」
だから、お前にとって安全な道ならさっさとやるべきだ
「…でも」
そうしたら、今この瞬間が最期の別れ、なのに…
そんなに簡単に…
「………」
おいで、と北斗は手招きした
君も、と成実も隣りに呼ぶ。優しい、優しい笑みで
北斗は凪を自分の隣りに座らせて自分も座った
成実は凪の隣り。彬は座らず大阪城を見ている
「俺の事を忘れろ」
隣りに座らされて言われた言葉は思ってもみなかった言葉だった
「お前は優しい。お前は弱い。だから、俺の事なんか忘れろ。冷たくて、真正面から愛してやれなかった兄貴なんか忘れてしまえ。お前は前を向いて行かなきゃいけない。ここで、俺の為なんかで迷って、貴重な時間を失って欲しくない。―――あいつらが話してるうちに別れを済ませるなんて、出来やしない癖に…」
兄の言葉に、答える事は出来なかった
「それに、見送られるってのは嫌だし?どうせなら見送る方がいいからさ」
あくまで気にするなという兄
凪はぎゅうっと兄に抱き付いた
ぐるぐると色々な事が巡り巡る
だけど行き着く答えは一つしかない
別れはいつだって、突然なんだと
思い知る
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