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向かい合う強さ
向かい合えない弱さ




それを含めて・一人の人間というのだろう







「どうして、会えないんですか」

竹中に逢ってケジメをつけたいに、思いもよらない壁が立ちはだかった
竹中に会えないと言う壁だ
廊下を歩いていたの前に突然現れた彼女の言葉
にはそれは心外で、どうしようかと言う思いが巡った

北斗の部下―――と言っても、あと数日したら部下でもなくなる刹那は緋色の髪を高く結い上げ、丈の短い着物を着ての前に立っている


「知りませんわ。私はそう言ってくれと、言伝を頼まれただけですもの。確かにお伝え致しました。では」

凛と背筋を伸ばして彼女は去って行く
立ち去ったあとに残ったは、目を瞑った

(何故?)

「知りたい?」

ひゅ、といきなり現れたのは夕焼けの髪をした猿飛佐助だった
いつもと変わらない忍装束を着ている。休みは無いのだろうか

後ろに現れた佐助の方へと振り返り、は佐助と向き合った


「竹中は、悩んでいるらしい。ちゃん―――アンタと秀吉の間で」
「え?」


首を傾げる
佐助は「身体が冷えると身体に悪いから、中に入ろうよ」と囲炉裏の有る部屋に連れて行かれた

ぱちぱちと爆ぜる火
ほんのり部屋は暖かいように思える
板張りの床に寒く無いようにと、布を敷かれ、その上に座るように促された
柔らかい布の上にしずしずと座る
すると肩に着物をかけられた。過保護じゃないか?と思うけれど、存外自分の身体が冷えていたのに気がつき、佐助の優しさに甘える

「それで、あの…」

スパーンッ!

話を切り出そうとした時、二人がいる部屋の一つの障子戸が勢いをたてて開いた


「寒い…」
「寒いとか言ってんじゃねぇよ。普通じゃねぇか」

どかどかと大きい音をたてて入って来たのは、匡二と成実だった

「クソ餓鬼は冬国の生まれ育ちだろうから耐性っつーもんがあるのでは?」
「…そのクソ餓鬼はヤメロ…」


様、探しましたよ?
と優しいほほ笑みを寄越す匡二
妊娠していると分かってから、彼は以前より更に体を労って来る
お腹の中の子供が半兵衛の子であろうともだ。以前見え無くなった目は(戦いの際、一時的に見えるようにしてもらっていたらしい)、一夜の助力があってか殆ど見える様になったらしい
本人曰く、まだ完全じゃない!…らしい。眼鏡をしないとぼやけて見えるレベルだと言っていた

「で、何故忍と?」

佐助とが一緒にいる事に、匡二は不思議だと思ったのか理由を聴いてきた
隠す理由は何処にも無いので、ここに居る理由を始めから教え・佐助が何かを話し始めようとした時、成実は一人「お前一人で行く気!?」と騒いでいる二人の問題だから、他の人が入ればややこしくなると思うのだけれど、成実がそれで納得をしない事をは分かっていた

「で?二つの間で揺れちゃってる竹中クンは会おうとしない訳ですか」
「死んだ奴にゃ敵わないけどよ」

成実は胡座をかいて、右肘を右腿につき手のひらに顎を乗せ、彼は当たり前の様に言う


「死んだ奴に、生きてる人間は敵わない。でもそりゃ、過去に縛られて前を歩めないと言う事じゃねぇの?俺から言わせてもらえば、竹中の揺らぎはただの逃げ。テメェの意思でガキ拵えて、いざ秀吉が死んで、自分は一人のこされて、は自分のガキを孕んでた。死人に勝る物は無いが、生人に勝る物も無いと思う。人の心があるなら、まだ生きてるなら俺は死人より生人を選ぶべきだと…俺は思ってる」

死者より生者を選ぶ
それは生き残った・いや、今生きている人間に当てはまる事だ

「て言うかさぁ、この三人がいるなら、強硬手段取ればよくね?」

え、とその場に居た人間は固まった
強硬手段、と聴いて思いあたる行動はただ一つなのだが、それはそれで問題だと思うのは気のせいではなかろう
 


「だぁいじょーぶ!てかさぁ俺、竹中に言わなきゃいけない事があるし、うだうだしてても仕方無いだろ?猿飛がいりゃなんとかなるって!」


な!とキラキラ楽しそうな目をしている成実に、何で俺様が頭数に入ってるの…と佐助が脱力していた
それでも確かに進まないよりは良い。動いて、事が動きだすならやらないよりはマシだ



「行きましょう!成実さん!!」












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