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時は来た
場所的には京都、奈良程にまで連合軍は近付いて来ていた
そして連合軍は北からだけで無く、四国も動きを見せたと
二国で無く、三国共同の策だったことを豊臣兵は知り、どよめいていた
大阪城を取り囲み、攻める
そんな噂が絶え間なく城内のあちこちで聞こえる
そんな中、凪は藤色の着物を来て、廊下を歩いていた
時折、女中達から「戦場になるのでございましょうか」と聴かれ、凪は半兵衛から教えられた通りに答えた
「戦場になってしまったら、貴方の望むとおりにされると良いでしょう」
逃げるも良し
残るのも良し
彼はそう言った
自己防衛の為の戦だが、恐らくこちらが倒れるか、あちらが倒れるまで戦は終わらないだろう
それに、こちらの状態は良くない
北斗の師団が解散してしまったというのが“良くない”理由だ
彼らが居れば、本当の意味合いで牽制も、彼らが居れば、三国の国元で大きな事件を起こして、戦を已むなく止めて国元へ引き返させる事が出来た
それが出来ないのだ
「凪」
ふと呼ばれて振り返れば、兄が立っていた
紫銀の髪は最近、より一層銀の色が強くなっている気がした
「はんべーに聴いたぜ?お前城に残るらしいじゃないか」
「…」
「残るなら残るで俺の部下を二人つけさせてもらうぞ」
「お好きにどうぞ…」
そう言うと北斗は凪の前から去って行く
彼の背中を見つめる。そんな背中が、
「 」
一瞬、透けた気がした
―――――――――――――
残り時間は多分少ない
「っ、」
それは、分かってる
だから、 に
を
それが
愛の伝え方
「時間、」
契約の糸は、細く、細く己の身をキリキリと締め付ける
銀が、揺らいだ
『契約だ。お前に力をかしてやる。ただし、それは 』
「『存在と引き換えに』」
魔法使いと約束をした
魔法使いと契約をした
凪を救いたいと、そう言った彼に魔法使いは、こう言った
『世界の循環を壊そうとする一族を殺せ、世界を愚弄する一族を殺せ、お前の妹は違う世界に行って運命を変えたとしても、この世界に帰ってくれば、また同じ運命が待っている。人の運命の芯は変わらない。それが、“運命”なのだから』
そして彼は
彼に魔法を掛けた
最強の呪いとも呼べる、魔法を
『そいつの対価は、存在。人生を掛ける程だと言った。ではその通りに、人生を掛けてもらう。その代わり、お前には異能を授けてやった。世界を渡る力だ』
『 』
『ただし、あまり使うと、寿命が縮まる。そして使う度に、身体で変わる箇所も出て来る。例えば、髪の色が変わるとか、例えば、失明するとか、例えば、腕が動かなくなるとか、人それぞれだが…』
『結構、厳しい条件だな。でも使わなければ縮まる事は無いんだな?』
『まぁな。だがそうは言ってられないだろうよ』
その意味を、彼は
この世界に飛んで
記憶を失って、記憶を取り戻した後に
知った
彼の
・
彼の
灯は、あとどれぐらい…?
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