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「げ」
自分宛てに文が来たと言われたので受け取り開けてみれば帰省しろと書かれた内容の文だった
差出人は母親
最近帰省していないので心配させているらしい
「あ~…」
どうしようか
一応嫡男と言う立場なので家を放っておく訳にはいかないのだが…
帰省を思いとどまらせているものがある
「(アイツの事心配だしなぁ)」
凪だった
政宗の客人扱いだーなんていざなってみたものの、蓋を開けたら殆ど毎日成実の部屋に入り浸り。
来ない日もあるが(成実がやれ執務だなんだと構えない日がそれにあたる)、そう言う日は政宗と行動を凪は共にしていた
日中そうする事で忍にさらわれない様にしているのだ
凪は気遣いてないが
成実が実家帰省してしまえば凪は政宗のところにずっといる事になる
「(それはそれでなんかムカつくし、苛つく)」
あまり気に食わない
日中ずっと凪と政宗が行動を共にする事があまり気に食わない
「ごめん母上…。今回は無理だわ」
色々葛藤した末に成実は行かないと決めたのだが。
「Ahー?城に帰らねぇだと?お前」
「仕方ないでしょー?あいつの事心配なんだから」
家と女、秤にかけて女を取るのに何故気付かない成実、と小十郎は思った
政宗もそう思ったに違いない
「凪の事なら心配すんな。帰ってくるまで俺が四六時中一緒にいるから安心しろ、実家に帰れ」
「それが心配なんだっつーの」
「何かいったか」
「全然」
成実は譲ろうとはしなかった
何故なら
「それに帰ったら帰ったで絶対縁談とか用意されてる!俺まだ自由でいたい!!」
そう。それも成実の帰省を妨げる要因であった
「梵だって結婚してないし、いいじゃんか!!なのに嫁はまだかまだか!!時の流れに身を任せたいんだって!無理矢理用意されるような縁なんかいらねぇっての!!」
「でもよぉ、成実。取り敢えず帰るべきだと思うぜ」
「…」
「雪が無くなれば戦が始まる。そうすれば帰る機会なんてそうそうないぜ?」
それはそうなのだが…
「俺の言葉じゃダメか。なら…。奥州筆頭として命じる。伊達成実、大森城に帰城しろ」
あまり使いたくはないが、そういえば成実は渋々従うしかない。
苦い顔をした成実は承諾をした。
「何かあったら文直ぐに寄越せよ?」
「Of course.何かあったら呼び戻す。起こさせはしないがな。明朝出立しろ。凪には俺から説明しておく」
「うん。……………なぁ梵」
「何だまだ何かあんのか」
「絶対いかなきゃダメ…?」
「行け」
かくして成実実家帰省決定したのであった
「(あんなケダモノと四六時中一緒って考えたら俺とっても心配なんだけど)」
End