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「原田、後藤、両名は大阪城の探索班に合流して凪の情報を集めろ」
そんな命令を政宗から受けてから暫くたった
今、大阪城あたりの季節は冬になろうとしている
「難航っつーか、動きが全く無いから探すにしてもなァ」
「我等の顔は知られてますから、潜入なんてのは出来ますまい」
「筆頭、人選間違ったんじゃね…?」
「それは言わないお約束です。せめて、死神の一団の動きか匡二殿がどうしているのかが分かれば…」
匡二は死神について行ったと聞いた
ならば、この大阪城にいるはず。そして、彼が大阪城にいるとして、多分自由の身で無い事を原田と後藤は何となく察していた
「まぁ、私達は仕事を完遂すればいいのですから。殿は何の情報とは言わなかった。何でも良いって事です。大阪城あたりの情報なら、きっと」
カゼが、吹いた
―――――――――――――
「はんべー、まだモノにしてないのか」
出合い頭に言われた一言に、竹中は目を丸くした
「あぁ、あれ本気だったのかい」
「本気だ。何処ぞの知らん奴に何もかもをやるぐらいなら、お前にやった方がまだマシだ。教養・武術・容姿・立場は良いからなお前」
「あのね北斗、僕にだって気持ちっていうのがあるし、彼女にも気持ちというのが有るだろう?それを無視して、既成事実作れだなんて些か問題有ると思わない?」
そうは言うが、竹中は少なからず
凪の事を嫌ってはいないし、むしろ会って見たいという位だ
好意は、あるだろう
「嫌がる子を無理矢理組み敷くのもなかなか乙だけど、流石に生娘にそれはね」
結構心に残ってしまうよ、と付け足した
「だがそうなったとしても、俺はお前ならアイツを幸せに出来ると踏んでいる」
「随分な過大評価だね」
クスクスと笑う竹中
「何とでも言え。とにかく、早いところ孕ませろ。伊達の餓鬼共が奪還しに来る前にな」
そう言うと北斗は竹中の隣りを擦り抜けて、彼が来た道の方へ消えていった
(孕ませろ、ね。兄が妹対して言う台詞ではないな)
彼の真意は凪にとって不本意なことで、願っていない事だ
しかし、竹中にも思うものがあって…
「君に従う理由は今のところ僕にはないからね」
好きにさせてもらいたい
いくら彼に恩を感じているとは言え、彼の言う事を全て聞くわけにはいかない
そう思想を巡らせる竹中の顔は、怪しい笑みだった
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