腐れ縁
3人仲良くレストランから出ようと足を進めた時――。
一人の少女が走ってやって来るのが見えた。
ルックもシーナも然して興味もないらしく、その少女には視線を向けない…。
しかし、ティアだけは違う…。
ティアはその少女をジッと見詰め、それからシーナとルックの二人の間に割って入った。
シーナ「…?ティア??」
不思議そうな顔のシーナに、ティアは苦笑いを浮かべた。
ルック「……」
それを右側に立つルックが黙ったまま見ていた。
ティアはそれに気付くと、今度はルックに笑顔を向けた。
ティア「…ねえ!ルックの部屋でデザート食べるんだよね?!」
極力明るい声を上げているのが、付き合いの長い二人には直ぐに分かった。
しかし、何故彼がこんな態度をとっているのかが分からない……。
ルックとシーナは、前から走って来る少女にチラリと視線を向け、ティアにまた戻す。
ルック「…何で僕の部屋なのさ?シーナの部屋でも良いじゃん」
シーナ「え?俺は別に構わ」
ティア「嫌だ。シーナの部屋は汚い気がする……」
シーナの言葉を遮り、不快そうに顔を顰める。それを見て、シーナは苦笑を浮かべる。
シーナ「お前なぁ…。俺ってこう見えても綺麗好きなんだぜ?なあ、ルック!」
突然、フラれたルックはティア同様、顔を露骨に顰めた。
ルック「…何で僕にフルわけ…。君の部屋の事も君の性格も知るわけないだろ…」
シーナ「んなっ…!ルックぅ!!裏切んなよぉっ…」
ルック「気色悪っ…。ティア、コイツば置いて先に行くよ」
ティア「え…?あっ…ルック;;」
シーナ「ちょっ…俺を置いてくなぁっ!!」
ルックはティアの手を取り、グイグイ引っ張って行く。それを半泣きで追い掛ける惨めなシーナ。
少しだけ、ティアの様子が和らいだ――。
シーナ(…まあ、少しは紛れたみてぇだけど…)
ルック(…アイツが原因みたいだけど…。さあ、どうするかな…)
少女をもう一度見る。
近付いて見ると、少女は栗色のフワフワとした巻き毛をしていた。
その顔は愛くるしく、美少女と呼べる程だった。
ルックは然り気無く少女の真横をティアを連れて通り過ぎようとしたのだが…、
少女「あっ…あのっ!」
ルック「…………」
横を急ぎ足で通り過ぎようとした3人を、少女は慌てて呼び止めた。
ティア「――っ!」
途端に身体を飛び跳ねらせたティアの手を、ルックは力強く握り絞めた。
少女「………あの…」
少女は戸惑い気味に、3人を忙しなく見る。
それに気が付いているが、無言でティアの前に立ちはだかっているルック。
ティアは無言で俯いている…。
ティアの後ろからその様子を眺めていたシーナは、前に出てルックの隣に並んだ。
突然、現れたシーナを見て、少女は驚きに恐縮する…。
シーナ「よぉ!どうしたんだ?」
ニコニコと人懐っこい笑顔を見せるシーナに、少女は安堵した。
少女「え…っと…。お話が…」
シーナ「話?んー…どっちと??」
少女「…ぁ、のっ…ティア…様に…///」
頬を赤らめ、ティアに熱い視線を送り続ける少女に、シーナとルックは悟る…。
シーナ・ルック((…告白か))
大した内容じゃない事を知ると、シーナもルックもティアを隠すのを止めた。
それに敏感に気付いたティアは慌てる。
一人の少女が走ってやって来るのが見えた。
ルックもシーナも然して興味もないらしく、その少女には視線を向けない…。
しかし、ティアだけは違う…。
ティアはその少女をジッと見詰め、それからシーナとルックの二人の間に割って入った。
シーナ「…?ティア??」
不思議そうな顔のシーナに、ティアは苦笑いを浮かべた。
ルック「……」
それを右側に立つルックが黙ったまま見ていた。
ティアはそれに気付くと、今度はルックに笑顔を向けた。
ティア「…ねえ!ルックの部屋でデザート食べるんだよね?!」
極力明るい声を上げているのが、付き合いの長い二人には直ぐに分かった。
しかし、何故彼がこんな態度をとっているのかが分からない……。
ルックとシーナは、前から走って来る少女にチラリと視線を向け、ティアにまた戻す。
ルック「…何で僕の部屋なのさ?シーナの部屋でも良いじゃん」
シーナ「え?俺は別に構わ」
ティア「嫌だ。シーナの部屋は汚い気がする……」
シーナの言葉を遮り、不快そうに顔を顰める。それを見て、シーナは苦笑を浮かべる。
シーナ「お前なぁ…。俺ってこう見えても綺麗好きなんだぜ?なあ、ルック!」
突然、フラれたルックはティア同様、顔を露骨に顰めた。
ルック「…何で僕にフルわけ…。君の部屋の事も君の性格も知るわけないだろ…」
シーナ「んなっ…!ルックぅ!!裏切んなよぉっ…」
ルック「気色悪っ…。ティア、コイツば置いて先に行くよ」
ティア「え…?あっ…ルック;;」
シーナ「ちょっ…俺を置いてくなぁっ!!」
ルックはティアの手を取り、グイグイ引っ張って行く。それを半泣きで追い掛ける惨めなシーナ。
少しだけ、ティアの様子が和らいだ――。
シーナ(…まあ、少しは紛れたみてぇだけど…)
ルック(…アイツが原因みたいだけど…。さあ、どうするかな…)
少女をもう一度見る。
近付いて見ると、少女は栗色のフワフワとした巻き毛をしていた。
その顔は愛くるしく、美少女と呼べる程だった。
ルックは然り気無く少女の真横をティアを連れて通り過ぎようとしたのだが…、
少女「あっ…あのっ!」
ルック「…………」
横を急ぎ足で通り過ぎようとした3人を、少女は慌てて呼び止めた。
ティア「――っ!」
途端に身体を飛び跳ねらせたティアの手を、ルックは力強く握り絞めた。
少女「………あの…」
少女は戸惑い気味に、3人を忙しなく見る。
それに気が付いているが、無言でティアの前に立ちはだかっているルック。
ティアは無言で俯いている…。
ティアの後ろからその様子を眺めていたシーナは、前に出てルックの隣に並んだ。
突然、現れたシーナを見て、少女は驚きに恐縮する…。
シーナ「よぉ!どうしたんだ?」
ニコニコと人懐っこい笑顔を見せるシーナに、少女は安堵した。
少女「え…っと…。お話が…」
シーナ「話?んー…どっちと??」
少女「…ぁ、のっ…ティア…様に…///」
頬を赤らめ、ティアに熱い視線を送り続ける少女に、シーナとルックは悟る…。
シーナ・ルック((…告白か))
大した内容じゃない事を知ると、シーナもルックもティアを隠すのを止めた。
それに敏感に気付いたティアは慌てる。