僕にとっては一大事っ!
ティア「その人は誰?」
一番手っ取り早くて、遠回しな言い方をしないで済む言葉を投げ掛ければ、彼方此方からは深い呆れの溜め息が聴こえた……。
ティア「……何?何なの?誰?一体全体何で誰なのさっ」
若干の苛立ちに、繋げた質問をぶつければ、漸く応えてくれそうな人物と目が合う。
ルック「…君だよ」
ティア「…はあ?」
タップリと間を置き、漸く口を吐いて出たのがコレ…。
かの国の英雄様の整った顔は怪訝に歪められ、薄く綺麗な唇から音として出たのが今のソレ。
しかし、この場に居る面々からは咎められる事は120%以上有り得ない。
何せ、事が事なだけに…。向けられるのは視線、心中共に”同情“の二文字だけ。
慌てた様に周りを見渡し、他の様子を窺う英雄様――。
しかし、カチ合う瞳から読み取るのはやはり『現実だ』『事実だ』”同情“だった。
時折耳に聞こえてくる科白に、ちょっと嫌になる。
『抱き抱きしなきゃ!』
『縫いぐるみでも抱いてろ!』
『嫌に決まってんだろ!ティアさんじゃなきゃ充電出来ないんだっつーのっ!さっきから言ってるべっ!!』
…一気に微妙になる。
ティア「……………」
ポンッ…
肩に乗せられた掌からは、”まあ…なんだ…“ みたいなよく判らない微妙過ぎる同情の意味がヒシヒシと伝わって来て、それがまた何ともやるせない……。
ルック「…アンタもエラいのに目ェ、付けられたね…」
ティア「………」
ヤッパリ同情だった。
ポンッ…
ティア「………」
今度はシーナが、ルック同様に掌を肩に置く。
シーナ「…まあ、それだけお前が魅力的っつー事だよな!」
ティア「…………」
誰に対しての科白だ、と言ってやりたくなる位の曖昧な掛け声と無駄な明るさにイラッときた。
まるで自分自身に言って聞かせているかの科白だと、この時、ティアは思った。
それ位には、まだ余裕はあった。
ティア「……僕はこの場合、どうすれば良いの…?」
ルック・シーナ「「………」」
御互いに顔を見合せ、それから何かを考える素振り。因みに、この二人以外の連中は、最早関わりたくないという意思表示の為、頼れない…。
唯一頼れて、この二人。
シーナ「……知らん振り」
ルック「…シカト」
ティア「…………」
要は――深く関わらずにこの場を退出。これが正しい選択だと言いたいのだろう。
そう汲み取ると、ティアは一つ深呼吸…。
ティア「僕は当分ココには来ないから。今からトランに帰る。じゃあっ」
深呼吸して落ち着かせようとしても、耳に入って来る微妙な科白の数々に、若干慌てて矢継ぎ早に告げた。
それに頷いたルックとシーナだったが、次の一言で3人は固まる事になる……。
セツナ「――それよりもっ!さっきからティアさんの匂いがプンプンなんですよっ!!!僕のセンサー舐めんなっ!」
ルック・シーナ・ティア「「……っ!!?」」
ピシリッ!
そんな効果音の付きそうに、3人の間が凍り付いたかの如く硬直した。
ティア(……;に、匂い?)
ルック(…野生の嗅覚?)
シーナ(…;センサーって何だよっ)
口に出す事が出来ない上、今少しでも妙な動きをすれば……。
変な汗が背を伝う感覚を、ティアのみが味わった。
シュウ「匂い?馬鹿か。それはお前が野生的だと言っているのと同じだ。そもそも、センサーとは何だ?」
「「!!」」
シュウのツッコミ+質問に、3人の心の声が重なる。
ルック・シーナ・ティア((ヤメロォッ!それ以上変にツッコむなぁっ!))
一番手っ取り早くて、遠回しな言い方をしないで済む言葉を投げ掛ければ、彼方此方からは深い呆れの溜め息が聴こえた……。
ティア「……何?何なの?誰?一体全体何で誰なのさっ」
若干の苛立ちに、繋げた質問をぶつければ、漸く応えてくれそうな人物と目が合う。
ルック「…君だよ」
ティア「…はあ?」
タップリと間を置き、漸く口を吐いて出たのがコレ…。
かの国の英雄様の整った顔は怪訝に歪められ、薄く綺麗な唇から音として出たのが今のソレ。
しかし、この場に居る面々からは咎められる事は120%以上有り得ない。
何せ、事が事なだけに…。向けられるのは視線、心中共に”同情“の二文字だけ。
慌てた様に周りを見渡し、他の様子を窺う英雄様――。
しかし、カチ合う瞳から読み取るのはやはり『現実だ』『事実だ』”同情“だった。
時折耳に聞こえてくる科白に、ちょっと嫌になる。
『抱き抱きしなきゃ!』
『縫いぐるみでも抱いてろ!』
『嫌に決まってんだろ!ティアさんじゃなきゃ充電出来ないんだっつーのっ!さっきから言ってるべっ!!』
…一気に微妙になる。
ティア「……………」
ポンッ…
肩に乗せられた掌からは、”まあ…なんだ…“ みたいなよく判らない微妙過ぎる同情の意味がヒシヒシと伝わって来て、それがまた何ともやるせない……。
ルック「…アンタもエラいのに目ェ、付けられたね…」
ティア「………」
ヤッパリ同情だった。
ポンッ…
ティア「………」
今度はシーナが、ルック同様に掌を肩に置く。
シーナ「…まあ、それだけお前が魅力的っつー事だよな!」
ティア「…………」
誰に対しての科白だ、と言ってやりたくなる位の曖昧な掛け声と無駄な明るさにイラッときた。
まるで自分自身に言って聞かせているかの科白だと、この時、ティアは思った。
それ位には、まだ余裕はあった。
ティア「……僕はこの場合、どうすれば良いの…?」
ルック・シーナ「「………」」
御互いに顔を見合せ、それから何かを考える素振り。因みに、この二人以外の連中は、最早関わりたくないという意思表示の為、頼れない…。
唯一頼れて、この二人。
シーナ「……知らん振り」
ルック「…シカト」
ティア「…………」
要は――深く関わらずにこの場を退出。これが正しい選択だと言いたいのだろう。
そう汲み取ると、ティアは一つ深呼吸…。
ティア「僕は当分ココには来ないから。今からトランに帰る。じゃあっ」
深呼吸して落ち着かせようとしても、耳に入って来る微妙な科白の数々に、若干慌てて矢継ぎ早に告げた。
それに頷いたルックとシーナだったが、次の一言で3人は固まる事になる……。
セツナ「――それよりもっ!さっきからティアさんの匂いがプンプンなんですよっ!!!僕のセンサー舐めんなっ!」
ルック・シーナ・ティア「「……っ!!?」」
ピシリッ!
そんな効果音の付きそうに、3人の間が凍り付いたかの如く硬直した。
ティア(……;に、匂い?)
ルック(…野生の嗅覚?)
シーナ(…;センサーって何だよっ)
口に出す事が出来ない上、今少しでも妙な動きをすれば……。
変な汗が背を伝う感覚を、ティアのみが味わった。
シュウ「匂い?馬鹿か。それはお前が野生的だと言っているのと同じだ。そもそも、センサーとは何だ?」
「「!!」」
シュウのツッコミ+質問に、3人の心の声が重なる。
ルック・シーナ・ティア((ヤメロォッ!それ以上変にツッコむなぁっ!))