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僕にとっては一大事っ!

セツナ「…………」



ジト目でシュウをガン見。

シュウ「…………」


それすらも華麗にスルー。
鉄壁のポーカーフェイス。
だがしかし、それが今、この一言で崩れ去ろうとしていた…。




セツナ「……。禿げかかって来てる癖に」ボソリ…




そう…。
この一言が余計だったのだ。



「「――っ!?!?」」



一同が息を飲み、硬直してしまった。



シュウ「…………」


そんな微妙すぎる空気の中、平然としていられるのは失言してしまったと気付かないアホ軍主のみだった(流石のルックも固まった)。


そして、ゆらり…ゆらりと立ち上がり、ブスくれている軍主の背後に気付かれる事なく回り込むと、その手に持っている分厚い本を頭上に高く掲げ……一気に振り下ろされた。





ばっっこぉおおぉんっっ!!!!



凄まじい破壊音を共に突っ伏した軍主…。

だが、直ぐに起き上がる辺りゾンビ以上の回復力に加え、生命力。



セツナ「っっ!!い゛ぃっだぁあああ゛ぃじゃないですくわああぁっ!!!!


悶絶する軍主に対して、冷やかな視線を投げ掛ける軍師の冷酷な一言…。



シュウ「分厚い本で殴ったんだ。痛いのは当たり前だろ」


ビクトール「……;(そう言う事じゃないっつーか…)」」


アップル「…(シュウ兄さん…)」



何とも云えない空気が更に流れる。

セツナは殴られた後頭部を抑えながら、シュウに抗議するべく立ち向かった。



セツナ「正論だけど何か違うっ!!何が、とは云えないけどっ!何かツッコミ魂が呼び起こされる一幕だったのは事実だっ!!!


フリック「…(それもどうかと思うがな…)」


フリックのツッコミも虚しく、軍師と軍主の意味不な言い争いは続く。



シュウ「そうか。馬鹿だから説明が出来ないのだろう」

キッパリと言い切るシュウは、どこかいつもと違って見える。



セツナ「仮にも軍主に対して馬鹿馬鹿言うなっ!」


シュウ「自分で自分の事を”仮“と言っている時点で馬鹿決定だぞ。先ずソコに気付け」


セツナ「はうあっ…!」


シーナ「…(…今頃かよっ。気付くの遅ぇよ…)」


シュウ「お前はいつになったら落ち着くんだ?頭の方が」


若干、哀れみの目で見るシュウ。
セツナは苦々しく睨み付けた。



セツナ「くッ…!最後のは余計なんだよっ!!てか、その哀れみのこもった目もやめれっっ!!」



必死に言い返すが、言葉の端々に苦渋の色が滲み出ていて、何だかより一段と哀れさが際立つ。

だが、セツナは一呼吸置くと、少しだけ気持ち的に余裕を作る事に成功する。




セツナ「大体ですねぇ…。僕はもうヤバいんですよ」


シュウ「そんなもん知っている。お前がヤバいのは今に始まった事じゃないからな」


セツナ「そう言う意味じゃないわっ!!人の話は最後まで聞けっ!糞軍師ぃっ!


すかさずのツッコミ。
中々の瞬発的ツッコミ技。
だが、直ぐに話が進まない事に気が付き(焦り)、咳払い一つで気を持ち直す。



セツナ「ゴホンッ…。僕が言いたいのはですね、最近欲求不満なんですよ



一同「「……………」」



一同が一瞬で沈黙する。



セツナ「僕だって未々、遊びたい盛りの青春フルパワーMAXのヤンチャ盛りですよ?いい加減、息抜きがしたいじゃないですか!!」


変に同意を求める軍主。
同意を求められても応えられない(応えたくない)一同。



又しても微妙な空気が…。
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