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ザ・バトルッ!!

ササ「君…。僕とティアが羨ましいんじゃないかい?」


ルック「はあっ?!


ティア「…へっ?;


話の流れに着いていけないティアは、素っ頓狂な声を出した。

ササライは更に続ける…。

ササ「僕とティアが仲睦まじくしているのを見て、羨ましくて仕方がないんだろ」


ルック「そんな訳ないだろっ!馬ッ鹿みたいっ。君の頭の中は一体どうなってるんだろうね?…あぁ、訊くだけ無駄か。何せ今みたく変な事を口走る位だからねっ!」


ササ「変じゃない!ルック、僕は別に可笑しな事は何一つ言ったつもりはないよ。それに、確証もないのに僕が言うと思う?君じゃあるまいし


ティア「…………;」


いい加減、うんざりしてきたティア。
雲行きはどんどん怪しくなる…。


ルック「僕が適当人間みたいな言い方、やめてくれる?適当な事言ってるのアンタだから。大体、僕はアンタみたいな糞変態万年発情期野郎とは頭の出来が違うんだよ」


ササ「糞変態万年…何だって?そんな下品な言葉使った事が無いから覚えられなかったよ」


ルック「…アンタの存在自体が下品なんだけどね。まぁ、それは良いや。兎に角、アンタみたいな変人は口上で人を騙すのが上手いからね。有ること無いことベラベラ喋るの得意だもんね」


ササ「ははっ。僕には君の方が人を騙すの得意そうに見えるけどね。あぁ、それとも…ツンデレポジ狙いなの?それだと、ヤッパリ僕の推測は当たってるんじゃないかな」


ルック「ツンデレキャラに僕が見えるかい?そんなもの必要無いんだけどね。君の宛にならない推測は無駄って言うんだよ。知ってた?」

ササ「見えたらキモいよね。君のデレデレ鼻の下伸ばしてる所。想像しただけで吐きそうだ…。僕に無駄な事は何一つ無いんだよ」


ルック「態々、想像するなんて…。ヤッパリ君は変人だね。キモいんじゃない?最早、アンタの存在自体が無駄だよね」


ササ「変人じゃない!君、随分と失礼な事言ってくれるね。さては僕に嫉妬してるね?」


ルック「何でだよ。このペテン師。話の流れからどうしてソッチに行くわけ?本当、どういう思考回路してんだよ」


ササ「ペテン師じゃない!僕が愛らしいティアを独占してるのが気に食わないんだろ?だからさっきから突っ掛かってくるんだ。違う?」


ルック「な訳無いだろ。ティアがどうしていようが、僕には関係ないんだよ。て言うか、さっきから反論がウザい。何なんだよ…。じゃない!って。普通にキモい…」


ササ「ウザくない!キモくもない!君が悪口オンパレードさせるからいけないんだっ!!少しはその口の悪さを自覚したまえ!」


キレたササライの反論も、ルックには通用しない。


ルック「だから?


ササ「っ!本当にムカつく奴だね。君はっ!」


ルック「はいはい」


ササ「つあぁっ!本っ当!ムカつくっ!!


適当に軽く流されたササライは、怒りに撃ち震える。ルックはシカト。


ティア(……何でこの二人は、こうも仲が悪いのかなぁ…;)


呆然と二人の口論を訊いていたティアは、深い深い溜め息を溢したのだった――……。



それから30分経過――。



2人の口論は続いている。どちらも負けじと言葉の端々に毒を含み、相手にぶつける。
それをひっそりと傍観するティアは、魔法攻撃に発展しないだろうか…と、内心ハラハラしていた。

そして、どうやってこの争いを止めるべきかと思案していたその時、突如、ルックとササライ以外の声がティアに投げ掛けられる。


「――…まぁ~だ、決着つかないんですかねぇ?本当いい加減、飽きないんですかねぇ…」


ティアの真隣から聞こえた。ティアは隣を見る。
そこに居たのは、この同盟軍軍主だった。


ティア「…セツナ…。どうしてココに?仕事は終わったの?」


両目をパチパチと瞬いて、セツナに問う。
セツナは嬉しそうに破顔した。


セツナ「はいvV仕事は大方、片付いたんです!そんな事より、ティアさんも何時までもこんなのに付き合うの疲れませんか?てか飽きてきませんか?」


と、笑顔で聞き返すセツナ。ティアも自然と笑顔になる。


ティア「…飽きた。長時間2人の毒舌を聞き続けるのは正直疲れたし…」


2人のやり取り(毒舌攻撃)が自然と耳に入り、思わず溜め息が出てしまう…。
疲労の色濃い顔のティアに、セツナは一度、ルック達の方に視線を移した。
それにつられるようにティアもルック達へと視線を移動する。


ティア・セツナ「「…………」」

お互い、無言になる。が、最初に沈黙を破ったのはセツナだった。


セツナ「……低レベルです。有り得ません…。同じ顔して、同じく毒を吐く辺り、同族の悪魔にしか見えません……」


渋い顔をするセツナ。
ティアはその反応に苦笑する。


セツナ「…ティアさんは、何でササライさんを好きになったんですか?」


ティア「…えっ!?何っ?何で急にそんな事を訊くの!?」



唐突に質問する軍主。
彼にしては珍しく動揺するその姿に、セツナはただ黙ってそれを見詰めた。
その視線に気付いたティアは、ほんのりと朱色に染まる両頬を抑え、口籠る。


ティア「っ…;///」


この瞬間も、あの2人の壮絶毒舌大バトルは続いている……。
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