このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

ザ・バトルッ!!

彼の精神は打たれ強かった。
それをこの瞬間、ティアは思い知ったのだった。



ササ「石板は興味深いけど。君自身はどうでもいいから、別に君がどうなろうと知ったこっちゃないんだよねぇ…」


ルック「フンッ…。石板についてはであるアンタに教えてやるつもりはないよ」


ササ「それは追々…。そんな事より、この本拠地は人気のデートスポットはn」


ルック「ないよ


スッパリ切り捨てる。


ササ「………。さっきからやけに不親切すぎない?


ルック「アンタに親切にしてやってどうすんだよ。アンタに親切にしてやる位なら、世の豚さんに誠心誠意尽くすわ


無表情で答えるルック。
彼の言葉に、不満一杯のササライ。
しかし、あのルックの口から『豚さん』って…。ある意味、コッチの方が吃驚で怖い。


ティア「……豚さんっ…」


思わず言葉を溢すティア。俯いて、笑いそうになるのを必死に堪えるが、肩が小刻みに震えている…。


ササ「豚さんに優しくするなら客である僕にしろよ!

ルック「アンタは敵だろ。まさかと思うけど、優しくされたいの?


言って、露骨に歪められるルックの顔。


ササ「っ!!そんな訳無いだろっ!何、変な事言ってるんだい!君はっ!!!」


叫ぶササライ。
耳を塞ぎ、ウザそうにササライを見るルックの冷やかな翡翠色の瞳…。


ルック「ああ、良かった。もしそうだったら最悪すぎて吐く所だった」


ササ「……なんて失礼過ぎるんだろうね。君は


ルック「何とでも。それより、アンタ。もう帰れば?用事は済んだんだろ


ササ「済んでないから。それよりの流れになる方が不思議


ルック「そう?別に不思議な事は無いと思うけど……。それより…」


ササ「”それより“使うの禁止っ!!


スビシッ!と指を指すササライ。
ティアはギョッとして、思わず顔を上げる。
指された張本人ルックは、悠々と前髪を掻き上げる。

ルック「何でさ?」


落ち着いた口調。


ササ「”それより“を使った後は君、ろくな事言わないじゃないか!どうせ今も何か変な事を言うつもりだったんだろ?」


ルック「別に。変な事何か一度も言ってないだろ。大体、変なのはアンタだろ


ティア「……(確かに…);」


ササ「失礼なっ!僕は変人じゃないんだからね!そんなに言うなら、さっき君が言いかけた続きを訊こうじゃないか!!」


声を荒げたササライに対し、ルックは動じない。


ルック「別に良いけど…。今度は話の腰を折らないでね」


そう念を圧して、ササライの返事も訊かずに口火を切る。


ルック「――アンタ、ココが公共の場だって判ってる?僕達3人以外誰も居ないし…。まぁ、原因はアンタ達だけどね


ササ「然り気無く自分を抜かすんじゃない。…公共の場っていうのはスッカリサッパリ綺麗に忘れていたけど……。てか、本当にまともな内容だった…;


そう言いながら周りを数回見渡す。
それにつられる様に、ルックもティアも見る。


ティア「……;僕も気が付かなかった…。いつの間に居なくなっちゃったんだろ…」


ルック「…知らない」


ササ「………。まぁ、あれじゃないかな?僕とティアの邪魔しない様に気を効かせたんじゃないかなvV」


穏やかに微笑むササライ。ティアも笑って応える。


ルック「…随分と自分に都合の良い頭だね。アンタが煩く騒ぐから皆避難したに決まってるだろ」


呆れた溜め息を吐くルックに、それまで倖せ一杯。ハート一杯振り撒かせていたササライは、途端に動きを止めた…。


又しても不穏な空気が流れる。
7/11ページ
スキ