はじめて君としゃべった
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「にこ、そろそろ帰ろう」
遊びはじめてどれくらいだっただろうか。
サッカーからはじまり、缶蹴り、高鬼、鬼ごっこ
子供たちは砂まみれになりながらたくさん遊んだ。
グループの中で最年少、身体も小さなにこは砂の子供たちから気にかけてもらえ可愛がられていた。
「えーーまだみんなと遊びたい」
身体に疲労感を覚えながらも、にこは仲良くなった皆とまだ一緒に居たかった。
「お前も疲れただろ。それに、もうそろそろ夕飯の時間だ。」
「え!まだ明るいよ?」
「そうか!にこはまだこの国のことをよく知らないもんな!今はもう夕刻だ。」
テマリが公園の時計を指差すと5時を回ったところだった。
「火の国と風の国では太陽が出ている時間がちがうんだよ。」
「おひさまが二つあるの?」
「いいや、おひさまが見えている時間が違うんだ。」
にこにはまだ早いな、と笑いながらテマリは頭を撫でる。
テマリの言ったことはよくわからなかったが、難しい事も知っているテマリはすごいなあと、にこは感心した。
「にこ!まだこっちにいるんだろ?また明日あそぼうじゃん!」
唇をへの字にしていたにこの顔が明るくなる。
今日出来た他国の友達。
その友達がまた遊ぼうと言ってくれたのだ。
とても嬉しかった。
「おにいさん、おねえさんたち、今日はにことなかよくしてくれてありがとうございました!またあしたね!」
にこは子供たちに大きな声でお礼を言うと、送ろうかと言ったテマリとカンクロウに大丈夫だと答えて走って公園を出て行った。
嬉しかった気持ちを一刻も早く祖父母に話したかったからだ。
―たのしかったな。あしたはなにしてあそぼうかな。
今から明日が楽しみだった。
にこが公園を出て曲がり角を曲がった時、子供たちに帰宅を促すチャイムが里に鳴り響いた。