キミモノガタリ
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一週間ほど砂の大名がいる都に滞在した一行は次なる目的地、砂隠れの里へと向かっていた。
日中は日差しが強く体力を消耗してしまう為、移動は午前中と夕刻以降に行っていた。
今は冬場だが火の国の人間にはやはりきつい環境であることには変わりない。
砂漠には砂漠の生き方がある。
この国の者達は日中の強い日光を避け生活をしている。
それに習い他国から来る者たちも日差しが強い時間帯は、オアシスなどで身体を休めるのだ。
身体ひとつで移動する忍と違い、荷物もあり老若男女で構成されるにこ達の進むスピードは必然的に遅かった。
「にこは移動中ずっと起きてるわね。景色も変わらないし飽きないの?」
夕刻だと言うのに真昼のように明るい国。
先程休憩所を出発した一行の荷台で祖母がにこに尋ねた。
「うん、あきない!おなじだけど、すこしちがうからおもしろいよ!あとお空がひろくてすき!」
「にこは砂漠が気に入ったんだなあ」
「あたしは火の国の方が好きよ」
「にこはどっちもすきよー!」
祖父母とにこの会話は何とも微笑ましく、一団に和やかな時間が流れた。