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小さなニースの物語

「どうしておじいちゃんに会うのは大きくなってからなんだろう?」

おじいちゃんと別れて家に帰る途中、ニースはさっきの言葉を思い返す。

「お嬢ちゃん、この剣が気になるのか?

これはのう、昔々、土の精霊が作った伝説の剣とそっくりに似せて作った偽物じゃ。

シンプルなデザインじゃが、かっこいいじゃろ?

気に入ったのならお嬢ちゃんにくれてやってもいいが、それなりの覚悟が必要じゃ。

この剣を手にする意味を理解してから、、、

お嬢ちゃんがもう少し大きくなったらワシの所へ来なさい。」

覚悟とか意味とか、何を言いたいのか解らない。

トロワに質問しようとも思ったが、さっきから難しい顔をしていて話しかけれない。



「はぁ、まいったな。今日の出来事を姉さんとお義兄さんに何て説明しよう、、、?」

結果的にニースは怪我もなく精神的なキズも浅そうだ。

それどころか、冒険者に興味を持ちはじめている気さえする。

しかし、親が知ったら驚くだろう。

姪っ子を危険な目に合わせてしまった事が申し訳なくて胸が苦しかった。
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