小さなニースの物語
想定外の大きさの魚を釣り上げた2人は、一刻も早く両親に自慢したくて、そそくさと釣り場を後にした。
ニースはゲルミやコノミにビビる事は無かった。
「父さんと母さんとカンヌに何て言って自慢しようかな〜♪」
魔物なんて目に入ってなかった。
少し歩いたところでトロワが突然立ち止まる。
巨大魚ばかりを見て歩いていたニースは何事かとトロワを見上げる。
その顔は青ざめ、目を見開き、恐怖に満ちた表情をしていた。まるで目の前にドラゴンでもいるみたいだ。
恐る恐るトロワの視線の先を見ると、そこにはドラゴンでは無く、体が大きく白い髭を生やしたゲルミの姿が。
「グランパがなぜ街道沿いに!?」
目の前にいたのはゲルグランパだった。
普段は街道沿いには現れない。
雪山と草原の中央付近に生息している。
冒険者からはエリアボスと呼ばれている魔物だ。
それなりの経験を積んでいれば数秒で倒してしまう冒険者も存在するが、駆け出しの冒険者にとっては束になって戦わないと倒すのは難しい。
武器の扱いに慣れていない行商人と、武器を持った事もない少女が倒せる相手ではない。
「姉さんから預かったこの子を死なせる訳にはいかない!」
トロワの頭の中はその事でいっぱいだった。
「でも、どうやって、、、!?」
考えはまとまらないが、護身用に持ち歩いていた鉄の短剣を構える。
「ニース、ここから北に向かって坂道を登って逃げなさい!小さな村があるわ!」
しかし、ニースは完全に腰を抜かしてしまい動けそうにない。
「あたしが倒すしかないのね」
トロワは覚悟を決める。
そこに、男の声が聞こえてきた。
「ほう、グランパがこんな所におるとは、珍しいのう。いつもの場所に戻ってもらわにゃ危険じゃな。どれどれ、蹴散らしてやるかの。」
トロワは窮地を救う勇者が現れたと思った。
これでニースは助かる!と。
マンガみたいな都合の良い話だが、そんな事はどうでもいい。
どんな強そうな人が現れたのかと声のする方を見ると、そこには、、、
ニースはゲルミやコノミにビビる事は無かった。
「父さんと母さんとカンヌに何て言って自慢しようかな〜♪」
魔物なんて目に入ってなかった。
少し歩いたところでトロワが突然立ち止まる。
巨大魚ばかりを見て歩いていたニースは何事かとトロワを見上げる。
その顔は青ざめ、目を見開き、恐怖に満ちた表情をしていた。まるで目の前にドラゴンでもいるみたいだ。
恐る恐るトロワの視線の先を見ると、そこにはドラゴンでは無く、体が大きく白い髭を生やしたゲルミの姿が。
「グランパがなぜ街道沿いに!?」
目の前にいたのはゲルグランパだった。
普段は街道沿いには現れない。
雪山と草原の中央付近に生息している。
冒険者からはエリアボスと呼ばれている魔物だ。
それなりの経験を積んでいれば数秒で倒してしまう冒険者も存在するが、駆け出しの冒険者にとっては束になって戦わないと倒すのは難しい。
武器の扱いに慣れていない行商人と、武器を持った事もない少女が倒せる相手ではない。
「姉さんから預かったこの子を死なせる訳にはいかない!」
トロワの頭の中はその事でいっぱいだった。
「でも、どうやって、、、!?」
考えはまとまらないが、護身用に持ち歩いていた鉄の短剣を構える。
「ニース、ここから北に向かって坂道を登って逃げなさい!小さな村があるわ!」
しかし、ニースは完全に腰を抜かしてしまい動けそうにない。
「あたしが倒すしかないのね」
トロワは覚悟を決める。
そこに、男の声が聞こえてきた。
「ほう、グランパがこんな所におるとは、珍しいのう。いつもの場所に戻ってもらわにゃ危険じゃな。どれどれ、蹴散らしてやるかの。」
トロワは窮地を救う勇者が現れたと思った。
これでニースは助かる!と。
マンガみたいな都合の良い話だが、そんな事はどうでもいい。
どんな強そうな人が現れたのかと声のする方を見ると、そこには、、、