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小さなニースの物語

これから書き進める文章は、筆者がアルケミアストーリーというゲームで操作しているキャラクターの、少女時代に起こった出来事を妄想した物語。


筆者には文才が無いので、箇条書きを繋ぎ合わせたような文章になり、読みにくく、理解に苦しむ箇所が多々あるが、なんとなくのストーリーを楽しんで頂けたら幸いです。




シュリンガー公国にニースという名前の女の子が住んでいる。

ポニーテールがトレードマークで、同年代の子と比べると身長が高く、それをコンプレックスに感じている。

公国生まれで公国育ち。

夫婦で仕立て屋をやる両親と、5歳年下の妹と、4人家族で平和に暮らす。

物語の主人公になるような特殊な能力は無く、世に名前が知れるような先祖もいない。

王族や勇者の血なんてものは1滴も混ざってない、どこにでもいる普通の少女。


ニースが11歳の夏、母親の妹で行商人のトロワが公国まで来たついでに、ニースの家に顔を出す。

ニースは年に数回やってくる『トロワおばちゃん』が大好きだった。

「次はいつ来るの?」「まだ来ないの?」と両親を困らせるほどトロワおばちゃんが来るのを楽しみにしていた。

彼女にとっては待ちに待ったトロワおばちゃんとの再会だ。


ニースに「おばちゃん」と呼ばれる度に「お姉さんだよ」と訂正するトロワは、いつも面白おかしく旅先のお土産話をしてくれた。

見た事のない景色や、公国の外で起こった出来事はニースにとって、どんな小説を読むより刺激的で楽しかった。

この日も「いい加減寝なさい!!」と母親に叱られるまで夜更かしをしてトロワの話を聞いた。

「いつか、大人になったら私も自分の目で見てみたい」

トロワの話を聞くたびにニースはいつもそう思っていた。


そして、ニースとその妹のカンヌが、トロワおばちゃんがやってくるのを楽しみにしている理由はもう一つあった。

家に来る度に必ず買ってきてくれる髪飾りのお土産だ。

今回買ってきてくれた髪飾りは『ロイヤルフェザー』という、遠い南の国の王族が身に着けている物のレプリカだ。

ニースは大人になった今でも時々身につける程、このロイヤルフェザーを気に入った。

トロワおばちゃんには内緒だが、妹のカンヌは約1ヶ月後にロイヤルフェザーを無くしてしまう。

「宝箱に大事に仕舞ってある」と口裏を合わせるのに苦労した記憶が残っている。
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