pkmn夢キバナ(停滞中)
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暗雲が立ち込め渦を巻き歌声に応えるように現れた巨大な影に彼女は笑顔で迎え入れる。
『ルギア』
すりぃと撫でる手を嬉しそうに受け止めるこのポケモンは私のものではない。そうであってはいけない存在。だけどこんなに嬉しそうな顔をされると…
『今日もカッコよくて可愛いねぇっ!』
とあからさまにハートを散らしいちゃいちゃをする。と、ルギアの視線が外れて自身の背に向けた。これは珍しい。
『おいおい;;;ホントに珍しい人じゃないの…;;;』
なんでこんな所に有名人が。
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この子は定期的に自分の背にいろいろ乗せてくる。それはきのみだったりポケモンだったりそして人だったり。
今回は人。しかも
『確か、ナックルシティのジムリーダー…キバナさんだっけか。』
なぜ気を失っているのか。所々に擦り傷があるが大きな怪我もなく息はある。
ならばやる事はひとつ。
『オンバーン。サイコキネシス。』
家の中からフワリと出てきたのはオンバーンはサイコキネシスでキバナさんをいとも簡単に持ち上げて部屋の奥へ運んで行った。
『ルギア。あの人はもう大丈夫。ありがとうね。』
よしよしと撫で額にキスを送ると嬉しそうに一声鳴き大空へと飛び立っていった。
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「…っ…う…」
ここは…とりあえず俺様の部屋じゃねぇな。
昨日の遊んだ女の部屋?てかどれくらい寝てた?
俺様のポケモン達は…!?
1番大切な相棒達を思い出し青ざめた顔でバッと飛び起きる。すると背中に鋭い痛みが疾った。
「いっ!?!?…ってぇ〜…」
あれ俺様怪我してんのか。パンツまで無いからてっきりその辺に脱ぎ散らかしてあるんだろうと思ったけど部屋の一角にあるテーブルの上に服が一式綺麗に畳まれて置いてあった。
それよりも先程の声が予想以上に大きかったのだろう。
ガチャリと扉が開けられ1番大切な相棒達が心配そうな顔をして覗いてきた。
よかった。みんな無事だ。
ホッと安堵のため息をつき痛みを堪えながらもありがたく綺麗に畳まれている服を身につけた。
ガチャリ。
自分のいた部屋とはまた違う空気に目を細める。
今は昼時だろうか。豪華ではないもののそれはそれは食欲をそそられる匂いが漂う。
その先にある玄関は開いていた。
どうやらこの家の持ち主は外にいる様だ。
世話になった挨拶をせねば。
そう思い自分の仲間達を撫でながらおもてへ歩くと聞こえてきたのは歌声。
聞いた事のない旋律だけどとても魅力的なその声に俺は耳を傾けた。
すると突如歌声の持ち主である女性の前に暗雲が立ち込める。
「っ!?」
マジかよ。
雷鳴と共に彼女の前に降り立ったのは1匹の伝説のポケモン。なぜこんなところにルギアが。
当の彼女は嬉しそうに両手を広げて迎え入れている。懐っこく擦り寄るルギアと嬉しそうな顔をする彼女の光景は伝説だろうが関係なくとても微笑ましいものだった。
が。
ルギアがこちらに気づいた。
その反応に気付いた彼女もこちらを見たがその目は冷たかった。
あ、やばいと冷や汗が流れた。
『有名人であろうがこの子を捕まえるんだったらタダじゃおかない…!』
「お、おい待ってくれ;;;そんなつもりはさらさらねぇって;;;」
と両手でをあげて降参ポーズをしたが疑いの目は消えない。
すると俺の前に相棒達が立って、庇ってくれているのかルギアと彼女に一生懸命訴えている。
それに先に反応したのはルギアの方で警戒を解いてくれたのがわかった。それをみて彼女の肩の力も緩む。
『とりあえず中へ。』
「おう。」
彼女に促されるままに先程良い匂いをさせていたテーブルへ案内される。
『飲み物、なんでもいいですか?』
「ん。なんでもいけるぜ。」
キッチンカウンターの奥から甘い匂い。
『すいません。エネココアしかなくて』
そう言い2人分のエネココアを持ってきた彼女は俺様の向かいに座る。
そして全員で昼食となった。
食事をしながら彼女から話かけてきた。
『先程はすいません…』
「いんや。よくある事なんだろ?」
そう答えると彼女は少し驚いた顔をした後に苦笑いを交えて話し始めた。
『あの子はとてもなつっこいんです。ポケモン、人間関係なく優しい。だからこそ狙われ易い。』
「手持ちじゃないのか?」
『えぇ。あの子は伝説として生きるポケモン。私はあの子のゲットする権利などありませんよ。」
そう強くも儚い表情で彼女は言った。
『それで?あの人懐っこいルギアが貴方を運んできて丸一日、ご気分はいかがです??』
「う“…」
『事情なんて知ったこっちゃ無いんで聞きませんがちゃんとあの子にお礼言ってくださいよ?』
「はい;;;;ってか俺様の服とか世話も何から何まで悪かったな;;パンツまで洗わなくてもいいのにー♬いやん♬」
『ルギアに、ちゃんとお礼をしてください??』
「うっす;;;」
結構気ぃ強めな女だな。あのルギアが俺様を助けてくれたのか。彼女の言う通りしっかりお礼を言わなきゃな。
昼食を終えた所で彼女が立ち上がる。
『さてと。貴方も元気そうですし送りますね。』
「ん?いやいやそこまで迷惑はかけられねぇからだいじょっ『ヨルノズク。さいみんじゅつ。』え?」
なんでさいみんじゅつなんか…?意識が朦朧とする中、俺様のポケットにスマホロトムやポケモン達のボールが入れられて行くのが感覚でわかった。あ、そーいやスマホロトムすっかり忘れてた。俺様のアイデンティティなのに。
そこで俺様は意識を飛ばした。
次に目を覚ました時にはワイルドエリアの上空をフライゴンの背に揺られ飛んでいた時。
遠くに暗雲が見えたがもうそれは消えかけていてあのポケモンが去った事を表していた。
あ。
「くっそぉ〜っ!」
女に関しては百戦錬磨のキバナ様が。
「名前、聞くの忘れたぁー!」
とフライゴンの上で悔しがるのだった。
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