刀剣乱舞の世界へ飛んで行く
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夜明けと共にこんのすけは目を覚ました。
こ「…主様?」
『あぁ…はよーさん…』
こ「!!!!主様!お気を確かに!!今誰か呼んd『大丈夫だよこんのすけ。それよりほら。』…!」
名無しの周囲に目を向けると全ての刀剣達が元どおりになって気持ち良さそうに寝ていた。
『こんのすけ、この子達は後で誰か呼んで運んであげて』
こ「では今すぐn『まだいいよ』何故です!主様血が出ているんですよ!このままじゃ…!!」
言い返すこんのすけの頭を撫で言葉を止める。
『私は大丈夫だから。こんのすけ。この後の事を話しますから聞きなさい。本丸に戻っている子達が目を覚ましたらここにいる子達を運び休ませるように言いなさい。後で姿が此処に来る。折れた刀剣達のいる部屋に全員集めて姿の話を聞きなさい。折れた子達をそこで元に戻してくれるから。私はちょっと眠い…すぐ起きるけど、一応なんかあった時の為にこんのすけに伝えとく。』
こ「…主様…」
『そんな悲しそうな顔しないの。死にゃあしないよw』
ニッと笑う主。よく笑っていられる。力を使いすぎて山犬から元の人に戻っているし、何より口から血が出てる癖に。
『心配かけてごめんねこんのすけ…あとは…頼むよー…』
撫でてくれた手が落ちた。主は死んだんじゃないかと思うくらい深い眠りに入った。
朝になり小鳥のさえずりと共に本丸の刀剣達は起き上がる。
皆考えが同じなのだろう。誰に言われたわけでもなく全員があの丘に向かって集まった。
すると驚きの声を上げる刀剣達。
あれほどたくさん負傷した刀剣達が皆幸せそうに眠っていたのだから。後任は一日で本当にやってのけてしまったのだ。
陸奥守「ほんに全て治しおった…!!」
獅子王「マジで…すげぇ」
燭台切「それで主は!?」
こんのすけの後ろで人型に戻った女が倒れていた。
皆まさか…!!と動揺した。
が、こんのすけが口を開いた。
こんのすけ「皆様おはようございます。どうぞお声を小さくしてくださいませ。只今から後任の主の伝言をお伝えします。」
すると皆ピタリと喋るのをやめ、こんのすけの声に耳を傾ける。
こんのすけ「主様は一日で全ての刀剣男士を見事に治しました。いま動ける者は此処で眠っている刀剣達を部屋に運びゆっくり休ませてあげて下さい。その後、新たに浄化した鍛刀部屋へ集合する様に。」
兼定「いつの間に部屋を浄化したんだ?」
こんのすけ「そんなもの、時の政府にとっちゃあお茶の子さいさいですよ。他の部屋も既に変更済みです。皆様の部屋も戻ったら変わっている事でしょう。」
おおと感嘆の言葉を上げる刀剣達。
こほんと咳払いをしてこんのすけは話を続ける。
こんのすけ「丁度午の刻にこの本丸担当の時の政府が参ります。詳しくはその時にお話致します。」
山姥切り「主はどうした。」
皆が後ろで倒れている女に視線を移す。
こんのすけ「ご安心ください。眠っておられるだけですよ。」
こんのすけの言葉に皆ホッとする。
こんのすけ「手入れに力を使いすぎてしまったのでございます。このまま目覚めるまで休ませてあげましょう。」
五虎退「でもこのままじゃ風邪ひいちゃうよ…」
こんのすけ「私もそうお伝えしましたが、此処がいいと。」
そう返されたら皆黙ってしまう。
三日月「良い良い。さあ主の言う通りにしよう。」
三日月がそう言うと皆伝言通りに動き始めた。
ーーーーPM12:00ーーーー
新たに綺麗になった鍛刀部屋に主と寝ている刀剣以外が全て集まる。
向かいにはこんのすけと姿。
と、折られている全ての刀が並べられていた。
宗三「お小夜…。」
折られた刀を見て宗三含め皆の表情が曇った。姿が口を開ける。
姿「これから、後任の主の命により此処にある全ての刀剣を元にお戻し致します。」
凛とした声でそう言うと皆驚いた表情をした。
一期一振「あ、新たに鍛刀ではないのですか…?」
姿「主がそれを拒みましてね。今回の貢献により特別許可を貰いました。」
浦島「そんなら皆昔の…」
姿「そうですよ。此処にいた時の刀剣達のままです。」
ニコッと姿が笑うと刀剣達は喜びを噛み締めたり泣きそうになったりと、各々喜びを表していた。
姿「では始めましょう。」
姿は人型の紙に自身の息を吹きかけ折れた全ての刀の上においた。
するとみるみる刀が元に戻り、人型となって立っていた。
小夜「…兄さま…??」
左文字「お小夜!!!!」
江雪「!」
左文字と江雪は小夜の元へ駆け寄り抱き合う。
乱「ここは…?」
秋田藤四郎「僕たち折られたはずじゃ…」
薬研「乱!秋田!!!!」
五虎退「う、うわああーん!戻ってきたよおおおー!」
一期一振「…っ本当に…よかった…!」
粟田口達は涙まで流して喜びを表す。
姿はそれらを見てフッと笑みをこぼす。
姿「こんのすけ。後は頼んだぞ。主によろしく言って置いてくれ。」
こんのすけ「はい。姿様もお気をつけてお帰りください。」
三日月「すまぬが待ってくれないか。」
刀剣達の背後で話していた2人に三日月が声をかけた。
三日月「主が目を覚まさぬ。折れた者達を復活させたおぬしなら治せないか?」
姿「悪いが主は貴殿らと違って我々で治すことは不可能だ。」
三日月「そうか…」
分かりやすいほど落ち込む刀剣達に姿は笑いそうになるのを堪え言った。
姿「貴殿らは神であろう?主は今大木の霊力によって少しずつ回復に向かっている。そこに貴殿らの霊力を送ったらどうなる…?」
すると皆バッと顔を上げ、中には全力疾走で走って丘に向かうものもいた。
長谷部「こらー!!走るんじゃなーい!!!」とか言いながら走って追いかける長谷部にコロコロ笑う三日月。
石切丸や青江達も釣られて笑った。
三日月「すまぬな。我々のみの見送りで。皆主に早く目を開けて欲しいのだ。」
姿「ふっ。いいえ結構ですよ。この消滅を待つだけの本丸を見事救った主を誰もが待ち遠しい事でしょう。…主をよろしくお願い致します。」
三日月「あいわかった。」
三日月達は深々と頭を下げると姿も頭下げ消えた。
三日月「さて、俺らも行くとしよう。」
皆で寝坊助を起こそうではないか。
そう言い、残りの刀剣も全て大木の根元で眠っている主の元へ向かった。
ーーーーーーーーーー
折れた刀剣達が元どおりになった頃に重傷であった残りの刀剣達も目が覚め、本来ここにいた全ての刀剣男士が大木の元に集まった。
そこには獅子王の鵺を枕にし、鳴狐のお供の狐を腕に抱きしめすやすや眠っている女がいた。五虎退の虎達は足元に乗っかり湯たんぽ状態だ。浦島のカメ吉も側にいる。
お供の狐「やぁやぁ皆様。主殿は我々が温めておりました故、ご安心くださいませ!」
鳴狐「ありがとう。」
改めてスヤスヤ眠る女に目を向ける刀剣達。
厚藤四郎「この人が新しい主…」
博多藤四郎「…またアイツと同じことするんでねぇか?」
前田藤四郎「ちょっと!何言ってるんですか!」
歌仙「うん。でも博多の言いたい事もわかるよ。この人はアレと同じ種類だ。少し異なるみたいだけど。」
次郎太刀「だったらさーぁ?早く起こして色々聞いちゃえばいいんじゃなぁーい?」
太郎太刀「私もそう思います。」
蜻蛉切「ならば早速始めようではないか。」
御手杵「だね。」
日本号「おーよ。」
納得いっていない者もいるが、この者が起きなくては何も解決しない。ならば起こすのみだと皆は女の周りや大木の周りのに座る。
三日月「では始めよう。」
三日月の合図と共に皆が意識を集中させて茜に霊力を送る。
ーーー早く目覚めてくれーーーー
その思いを込めて。