刀剣乱舞の世界へ飛んで行く
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まぁたふわーっとしてる。
居心地良いなここ。
急に空気が変わった。
多分そろそろか。いろいろやってもらったしな。腹は括ってる。
そーいやとっておきの門出を用意したって言ってたっけ?何それ怖いw
身体がどこかに落ち着いたようだ。
生きてた時と変わんないからなんとも思わないけども。
ゆっくりと目を開けると
そこには腰が抜けた様子で衣服をだらしなく着ている女がいた。あ、これだな前任。
ーーーーーーーーーー
「な、な、なにっ?刀剣男士じゃないのっ?」
『は?なに言ってんn』
言いながら振り返ると刀が置いてあった。
あたりを見回してもそれ以外何もない部屋。
この部屋知ってる鍛刀部屋だ。
『(とっておきの門出ってこれかー!!!)』
一瞬勘違いされたじゃねーか!!
しかも目の前!!容疑者目の前!!!
『心の準備ってもんがあるのに…』
「な、なにブツブツ言ってんのよ!!!あんたなんなのよ!!!」
『は?初対面なんですけど?喧嘩うってn「きゃああああああああああああああ!!!!!」ちょっ…』
突然叫ぶか普通。
すると外からドタドタと足音が聞こえてくる。数人はいる足音だ。
鶴「どうした!!主!」
スパーンと開け放たれたそこにいたのは鶴丸国永・小狐丸・燭台切光忠・宗三左文字・岩融・そして三日月宗近だった。
「三日月っ!あの女が突然に襲いかかってきて…!!」
あ、嘘つきやがったこいつ。
つか、他は無視かよ。
こんなに綺麗な奴らがたくさんいるのに。
はーぁ。とため息をつきながら一旦畳の上に腰を下ろす。
カサッ
「…?」
ケツポケットに紙??
紙を読む私を他所に女は刀剣達に嘘の話をして見事に被害者になったようだ。
三日月の胸の中で必死に喋ってる。
『(すげーなこいつ。演技うま。)』
岩「おぬし、主に何をした。」
でかっ!これが岩融か。こわっ!
燭「事によっちゃ君を殺さなきゃいけないよ。」
流石、伊達政宗っぽい。本物見たことないけど。
『えー;;;なんもしてませんけど…。……って言っても、あんたらはそいつの言うこと聞いちゃうよねぇ。だからさ、あ。ちょっとまって今読むから。』
ケツポケットになんで戻したんだよ私。
ゴソゴソと出して広げた紙を読み上げる。
『えーと、本日付けでこの本丸の審神者は早急に退き、時の政府へ連行する。尚、後任の審神者より令状を受け取るべし。』
パラリと読み上げた紙を見せればそこにはしっかりとした字で書かれていた。
その書状をみて驚きを隠せない女と刀剣たちに、言い放つ。
『まぁということで、時の政府から頼まれてきた後任の審神者予定者だ。あんたを連行する。』
立ち上がりそう告げると、不気味な笑い声が聞こえてきた。
「くっ、くくっ、あ、あははははっ!何こいつマジで何言ってんのぉー?私が何したって言うのよ!!証拠でもあるわけ!?時の政府に頼まれたとか嘘吐いて、ただ私の本丸が羨ましくて欲しいだけなんでしょ!?……っざけんじゃないわよ!!だれがこの本丸を渡すもんですか!!!時の政府がなんだってのよ!舐めんなよクソ女が!!」
次々と言い返す女は酷く醜い有様だった。
なぜか周りの刀剣達の手が拳を握りフルフルと震えている。
「こいつらは一生私のものよ!!さぁ、みんな私を守りなさい!!」
その言葉を合図に刀剣達は身構えた。だが彼らの表情とても苦しそうだ。
『言霊か。主人の真名を知らないあんた達は心に反してでもそいつを守らなきゃならないんもんな。』
ふうともう一度ため息を吐くと名無しはニヤリと笑った。
『だったらさ、その女の真名、教えてやるよ。』
「えっ?」
明らかに動揺している女。ピクリと一瞬止まる刀剣達。
『そいつの真の名は、』
「させるかああああああああああ!!!!」
ワナワナ震えあがり怒りをあらわにする女の叫び声と同時に、宗三左文字が切りかかってくる。
私はその場で拳を畳に叩きつけ壊した畳で宗三左文字を怯ませる。そして首筋の印に力を込めてバク転をする。
が、背後を鶴丸に取られていた。
鶴丸の刀が振り下ろされる。
間に合うか…!!
ーーーピシピシと部屋を軋ませるほどの咆哮をあげ大きく分厚い首の毛によって鶴丸の刀を止めた獣は、獅子だった。
間一髪だったー。ちょっと毛が切れちゃったけどまぁ散髪代浮いたって事で。
刀剣達は驚きを隠せない表情をしている。女に至っては腰を抜かしたようだ。
普通のライオンに比べて数倍に大きいそれに女はもう無理だと悟ったのか。
「三日月宗近だけは渡さない!!!!」
と、ドンッと三日月を突き飛ばした反動で本体を抜き取り思い切り叩きつけようと構えた。
させるかよ。
『◯◯◯。』
私は女の真名を告げた。
「ひっ!」
ピタッと空気がとまった。だが狂ったようにソイツは再度刀を振り上げた。
「なーにーもーかーもぉお!壊れてしまえぇえええええええ!!!!!」
ヒステリックに叫び声をあげて振り下ろされる三日月宗近。
『(さすがに、やばい…!!!)』
ガキィン!!!!
『!!!!』
燭「もう限界だ。」
小「許さぬ。許さぬぞ。」
岩「もうお前は主などではない。」
3振りが直前で止めた。ホッとした。
いつのまにか鶴丸と左文字は三日月の元に寄り添っている。
名無しはまたくるりとまわり元の人型に戻った。
『終わったな。お前。』
縄で縛られた女にそう告げて書状の続きを読む。
『お前のやってる事ぜーんぶ書いてあるよこれ。審神者成り立ては一生懸命職務を全うしていたのにも関わらず、三日月宗近が顕現された途端に豹変したと。出陣から帰ってきた者の手入れもせず気に入った刀剣と毎夜毎夜夜伽繰り返す……なるほどね。んじゃここにいるのは皆お前とヤってたってこと。』
穴に指を入れるジェスチャーをやりながら言うと、ビクッと動揺する刀剣達。
三日月「何故そう思う?」
初めて三日月宗近が口を開いた。
『ここに来て初めてあんた達を見たとき、凄く綺麗だと思った。よっぽど丁寧に手入れされてんだなってすぐ思ったわ。
そんであんた達以外来ないって事は、手入れもされずボロボロの状態の子達がいるって事か、折られたか。』
折られた。そう言ったのは自分なのにめちゃくちゃ胸糞悪くなった。だめだすっげぇこの女にイライラする。落ち着け私。
『とりあえずこの女を連行する為に、えっと電話電話「何がいけないのよ。」…あ?』
最後の悪あがきなのか女が偉そうに声を荒げる。
「全部私が集めたのに…好きな男と一緒になって何が悪いのよ!!使えない奴は放っておいたって問題ないでしょう?!私の物なんだから私の勝手でしょう!?」
ガシッ!
私は女の髪を鷲掴み、顔面を畳に叩きつけた。加減はした。
「ガハッ!だ、誰が私の物に…お前なんか…!」
ドゴオッ!
加減もうやめた。
二度も叩きつけられても人間以外に生きているもんだ。
歯が抜け化粧も涙や鼻水でボロボロになった女に名無しは殺意を込めて言った。
『お前もうダメだな。調子に乗りすぎ。こいつらはれっきとした神だぞ。神を敬う事も忘れ私利私欲の為に扱うお前みたいなクソ以下のアバズレ女は』
3回目叩きつける為にもう一度女の頭を鷲掴む。こんどは頭蓋骨を破壊する程の力込めて。
『死ね』
「いっやっ!?!??!」
振り下ろされる頭と同時に障子がスパーンと開く。
「おやめください!!!主様!!!!」
ピタッと止まる女の頭は畳に鼻先が付いていた。声の主の方に目を向ける。
『この本丸のこんのすけか?』
こ「その通りでございます!!主様!どうかそれ以上お手をお汚しにならないで下さい!其奴は私めが責任を持って時の政府へと連行致します!どうか主様は早急に他の刀剣達の手入れを!!!」
懇願するようなこんのすけの頼みに私は手を止めた。
『ん。わかった。場所はどこ?』
燭「なら僕が『いやいい。あんた達をは少なく共この女に愛されてたんだろ。』
ピクリと止まる刀剣達。
『勝手に私が出てきて、あんた達の気持ちも知らんままめちゃくちゃにしたんだ。もしかしたら好きな奴だっていたかもしれない。いなかったとしても、言いたい事あるなら今のうちに言っといた方がいいよ。』
そう告げこんのすけの元に歩み寄ると。背後からスッと近付く二振。
岩「俺はこの女に思いは無い。我らを冒涜した罪絶対に許さぬ。来い。案内しよう。」
宗三左文字「私もです。もう消えてください。」
岩融と宗三左文字が私の案内を買って出た。
今剣と小夜ちゃんを助けて欲しいと言われた。
他の刀剣は話があるようなので私は岩融と宗三左文字とこんのすけと一緒に鍛刀部屋から出た。
『こんのすけ、こっちに来てていいの?』
こ「ええ。姿殿がもう間もなく到着されますし、部屋にいるのが小狐丸、燭台切、鶴丸、三日月達なら大丈夫です。」
『…そっか。』
よしっと気合い入れて頬を叩く。
『じゃぁ急いで手入れ部屋へ行こーう!!』
岩「おおっ!?」
宗三左文字「あらら」
名無しは岩融と宗三左文字の服を引っ張り走り出す。
こ「こちらでございます!!!」
こんのすけもニコッと笑い先陣切って走る。
先程獣に化け前任を半殺しにしていた女が突如にっこり笑って走り出したのを見た岩融と宗三は驚きながらも笑顔が綻んだ。
岩「あぁ、久しぶりに笑った気がするなぁ。」
宗三「えぇ。私もです。急ぎましょうか。」
岩「そうだな!」
3人と1匹はバタバタと廊下を走る。
一方残った者達は。
こんのすけの連絡により、姿は時の政府から何人かを引き連れて名無しが捕まえたであろう前任がいる鍛刀部屋に来た。
障子を開けると縄で縛り付けられているボロボロの女の向かいに三日月宗近、小狐丸、鶴丸国永、燭台切光忠が座っていた。
名無しは見当たらなかったが、こんのすけもいない事を見るときっと一緒にいるのだろう。
三日月「時の政府か。」
姿「あぁ。そこの女、もとい前任の審神者を連行しに来た。」
鶴「そうか。」
小「…。」
燭「ちなみに後任の主さんは手入れ部屋で他の刀剣達の手入れをしに行ってくれているよ。」
と、燭台切が教えてくれた。
どうやら名無しは上手くやれたようだ。
少しホッとすると、三日月宗近が口を開く。
三日月「先程、後任に言われてな。言いたいことがある奴は残って話すといいと。少し時間をくれるか?」
姿「そうか。構わんぞ。」
うむ。感謝すると述べた三日月は前任の主に向き直る。
三日月「さて、元主殿、覚悟はよいか?」
にこりと口角を上げる三日月だが、その目は笑っていなかった。
話すんじゃなかったのか。何故か本体を出した刀剣達。
震え上がる女。
「ご、ごめんなさっ…」
小「もう遅い」
燭「付喪神を怒らせたらどうなるか。」
鶴「しっかりと味わうんだな。」
姿は静かに廊下へ出て待機した。
姿「(あー、せめて生きた状態でお願いしますよ。)」
居心地良いなここ。
急に空気が変わった。
多分そろそろか。いろいろやってもらったしな。腹は括ってる。
そーいやとっておきの門出を用意したって言ってたっけ?何それ怖いw
身体がどこかに落ち着いたようだ。
生きてた時と変わんないからなんとも思わないけども。
ゆっくりと目を開けると
そこには腰が抜けた様子で衣服をだらしなく着ている女がいた。あ、これだな前任。
ーーーーーーーーーー
「な、な、なにっ?刀剣男士じゃないのっ?」
『は?なに言ってんn』
言いながら振り返ると刀が置いてあった。
あたりを見回してもそれ以外何もない部屋。
この部屋知ってる鍛刀部屋だ。
『(とっておきの門出ってこれかー!!!)』
一瞬勘違いされたじゃねーか!!
しかも目の前!!容疑者目の前!!!
『心の準備ってもんがあるのに…』
「な、なにブツブツ言ってんのよ!!!あんたなんなのよ!!!」
『は?初対面なんですけど?喧嘩うってn「きゃああああああああああああああ!!!!!」ちょっ…』
突然叫ぶか普通。
すると外からドタドタと足音が聞こえてくる。数人はいる足音だ。
鶴「どうした!!主!」
スパーンと開け放たれたそこにいたのは鶴丸国永・小狐丸・燭台切光忠・宗三左文字・岩融・そして三日月宗近だった。
「三日月っ!あの女が突然に襲いかかってきて…!!」
あ、嘘つきやがったこいつ。
つか、他は無視かよ。
こんなに綺麗な奴らがたくさんいるのに。
はーぁ。とため息をつきながら一旦畳の上に腰を下ろす。
カサッ
「…?」
ケツポケットに紙??
紙を読む私を他所に女は刀剣達に嘘の話をして見事に被害者になったようだ。
三日月の胸の中で必死に喋ってる。
『(すげーなこいつ。演技うま。)』
岩「おぬし、主に何をした。」
でかっ!これが岩融か。こわっ!
燭「事によっちゃ君を殺さなきゃいけないよ。」
流石、伊達政宗っぽい。本物見たことないけど。
『えー;;;なんもしてませんけど…。……って言っても、あんたらはそいつの言うこと聞いちゃうよねぇ。だからさ、あ。ちょっとまって今読むから。』
ケツポケットになんで戻したんだよ私。
ゴソゴソと出して広げた紙を読み上げる。
『えーと、本日付けでこの本丸の審神者は早急に退き、時の政府へ連行する。尚、後任の審神者より令状を受け取るべし。』
パラリと読み上げた紙を見せればそこにはしっかりとした字で書かれていた。
その書状をみて驚きを隠せない女と刀剣たちに、言い放つ。
『まぁということで、時の政府から頼まれてきた後任の審神者予定者だ。あんたを連行する。』
立ち上がりそう告げると、不気味な笑い声が聞こえてきた。
「くっ、くくっ、あ、あははははっ!何こいつマジで何言ってんのぉー?私が何したって言うのよ!!証拠でもあるわけ!?時の政府に頼まれたとか嘘吐いて、ただ私の本丸が羨ましくて欲しいだけなんでしょ!?……っざけんじゃないわよ!!だれがこの本丸を渡すもんですか!!!時の政府がなんだってのよ!舐めんなよクソ女が!!」
次々と言い返す女は酷く醜い有様だった。
なぜか周りの刀剣達の手が拳を握りフルフルと震えている。
「こいつらは一生私のものよ!!さぁ、みんな私を守りなさい!!」
その言葉を合図に刀剣達は身構えた。だが彼らの表情とても苦しそうだ。
『言霊か。主人の真名を知らないあんた達は心に反してでもそいつを守らなきゃならないんもんな。』
ふうともう一度ため息を吐くと名無しはニヤリと笑った。
『だったらさ、その女の真名、教えてやるよ。』
「えっ?」
明らかに動揺している女。ピクリと一瞬止まる刀剣達。
『そいつの真の名は、』
「させるかああああああああああ!!!!」
ワナワナ震えあがり怒りをあらわにする女の叫び声と同時に、宗三左文字が切りかかってくる。
私はその場で拳を畳に叩きつけ壊した畳で宗三左文字を怯ませる。そして首筋の印に力を込めてバク転をする。
が、背後を鶴丸に取られていた。
鶴丸の刀が振り下ろされる。
間に合うか…!!
ーーーピシピシと部屋を軋ませるほどの咆哮をあげ大きく分厚い首の毛によって鶴丸の刀を止めた獣は、獅子だった。
間一髪だったー。ちょっと毛が切れちゃったけどまぁ散髪代浮いたって事で。
刀剣達は驚きを隠せない表情をしている。女に至っては腰を抜かしたようだ。
普通のライオンに比べて数倍に大きいそれに女はもう無理だと悟ったのか。
「三日月宗近だけは渡さない!!!!」
と、ドンッと三日月を突き飛ばした反動で本体を抜き取り思い切り叩きつけようと構えた。
させるかよ。
『◯◯◯。』
私は女の真名を告げた。
「ひっ!」
ピタッと空気がとまった。だが狂ったようにソイツは再度刀を振り上げた。
「なーにーもーかーもぉお!壊れてしまえぇえええええええ!!!!!」
ヒステリックに叫び声をあげて振り下ろされる三日月宗近。
『(さすがに、やばい…!!!)』
ガキィン!!!!
『!!!!』
燭「もう限界だ。」
小「許さぬ。許さぬぞ。」
岩「もうお前は主などではない。」
3振りが直前で止めた。ホッとした。
いつのまにか鶴丸と左文字は三日月の元に寄り添っている。
名無しはまたくるりとまわり元の人型に戻った。
『終わったな。お前。』
縄で縛られた女にそう告げて書状の続きを読む。
『お前のやってる事ぜーんぶ書いてあるよこれ。審神者成り立ては一生懸命職務を全うしていたのにも関わらず、三日月宗近が顕現された途端に豹変したと。出陣から帰ってきた者の手入れもせず気に入った刀剣と毎夜毎夜夜伽繰り返す……なるほどね。んじゃここにいるのは皆お前とヤってたってこと。』
穴に指を入れるジェスチャーをやりながら言うと、ビクッと動揺する刀剣達。
三日月「何故そう思う?」
初めて三日月宗近が口を開いた。
『ここに来て初めてあんた達を見たとき、凄く綺麗だと思った。よっぽど丁寧に手入れされてんだなってすぐ思ったわ。
そんであんた達以外来ないって事は、手入れもされずボロボロの状態の子達がいるって事か、折られたか。』
折られた。そう言ったのは自分なのにめちゃくちゃ胸糞悪くなった。だめだすっげぇこの女にイライラする。落ち着け私。
『とりあえずこの女を連行する為に、えっと電話電話「何がいけないのよ。」…あ?』
最後の悪あがきなのか女が偉そうに声を荒げる。
「全部私が集めたのに…好きな男と一緒になって何が悪いのよ!!使えない奴は放っておいたって問題ないでしょう?!私の物なんだから私の勝手でしょう!?」
ガシッ!
私は女の髪を鷲掴み、顔面を畳に叩きつけた。加減はした。
「ガハッ!だ、誰が私の物に…お前なんか…!」
ドゴオッ!
加減もうやめた。
二度も叩きつけられても人間以外に生きているもんだ。
歯が抜け化粧も涙や鼻水でボロボロになった女に名無しは殺意を込めて言った。
『お前もうダメだな。調子に乗りすぎ。こいつらはれっきとした神だぞ。神を敬う事も忘れ私利私欲の為に扱うお前みたいなクソ以下のアバズレ女は』
3回目叩きつける為にもう一度女の頭を鷲掴む。こんどは頭蓋骨を破壊する程の力込めて。
『死ね』
「いっやっ!?!??!」
振り下ろされる頭と同時に障子がスパーンと開く。
「おやめください!!!主様!!!!」
ピタッと止まる女の頭は畳に鼻先が付いていた。声の主の方に目を向ける。
『この本丸のこんのすけか?』
こ「その通りでございます!!主様!どうかそれ以上お手をお汚しにならないで下さい!其奴は私めが責任を持って時の政府へと連行致します!どうか主様は早急に他の刀剣達の手入れを!!!」
懇願するようなこんのすけの頼みに私は手を止めた。
『ん。わかった。場所はどこ?』
燭「なら僕が『いやいい。あんた達をは少なく共この女に愛されてたんだろ。』
ピクリと止まる刀剣達。
『勝手に私が出てきて、あんた達の気持ちも知らんままめちゃくちゃにしたんだ。もしかしたら好きな奴だっていたかもしれない。いなかったとしても、言いたい事あるなら今のうちに言っといた方がいいよ。』
そう告げこんのすけの元に歩み寄ると。背後からスッと近付く二振。
岩「俺はこの女に思いは無い。我らを冒涜した罪絶対に許さぬ。来い。案内しよう。」
宗三左文字「私もです。もう消えてください。」
岩融と宗三左文字が私の案内を買って出た。
今剣と小夜ちゃんを助けて欲しいと言われた。
他の刀剣は話があるようなので私は岩融と宗三左文字とこんのすけと一緒に鍛刀部屋から出た。
『こんのすけ、こっちに来てていいの?』
こ「ええ。姿殿がもう間もなく到着されますし、部屋にいるのが小狐丸、燭台切、鶴丸、三日月達なら大丈夫です。」
『…そっか。』
よしっと気合い入れて頬を叩く。
『じゃぁ急いで手入れ部屋へ行こーう!!』
岩「おおっ!?」
宗三左文字「あらら」
名無しは岩融と宗三左文字の服を引っ張り走り出す。
こ「こちらでございます!!!」
こんのすけもニコッと笑い先陣切って走る。
先程獣に化け前任を半殺しにしていた女が突如にっこり笑って走り出したのを見た岩融と宗三は驚きながらも笑顔が綻んだ。
岩「あぁ、久しぶりに笑った気がするなぁ。」
宗三「えぇ。私もです。急ぎましょうか。」
岩「そうだな!」
3人と1匹はバタバタと廊下を走る。
一方残った者達は。
こんのすけの連絡により、姿は時の政府から何人かを引き連れて名無しが捕まえたであろう前任がいる鍛刀部屋に来た。
障子を開けると縄で縛り付けられているボロボロの女の向かいに三日月宗近、小狐丸、鶴丸国永、燭台切光忠が座っていた。
名無しは見当たらなかったが、こんのすけもいない事を見るときっと一緒にいるのだろう。
三日月「時の政府か。」
姿「あぁ。そこの女、もとい前任の審神者を連行しに来た。」
鶴「そうか。」
小「…。」
燭「ちなみに後任の主さんは手入れ部屋で他の刀剣達の手入れをしに行ってくれているよ。」
と、燭台切が教えてくれた。
どうやら名無しは上手くやれたようだ。
少しホッとすると、三日月宗近が口を開く。
三日月「先程、後任に言われてな。言いたいことがある奴は残って話すといいと。少し時間をくれるか?」
姿「そうか。構わんぞ。」
うむ。感謝すると述べた三日月は前任の主に向き直る。
三日月「さて、元主殿、覚悟はよいか?」
にこりと口角を上げる三日月だが、その目は笑っていなかった。
話すんじゃなかったのか。何故か本体を出した刀剣達。
震え上がる女。
「ご、ごめんなさっ…」
小「もう遅い」
燭「付喪神を怒らせたらどうなるか。」
鶴「しっかりと味わうんだな。」
姿は静かに廊下へ出て待機した。
姿「(あー、せめて生きた状態でお願いしますよ。)」