血界戦線の世界へ飛んで行く
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
無事にアルバイトが見つかり今日がその初日。なのに、
ズゴォン!!!!
『いーやああああああああああああ!!!』
私は朝から追われてます。
いきなりステージに上がって歌うのはさすがにしんどいだろうし、他にも歌ってる先輩がいるから紹介したいと店長が仰ってくれたのでリハーサルがてらお店に行く事になった。
『まだちょっと早いかな…』
朝食でも調達しようかなーといつもの服に袖を通し、道具も持って外へ飛び出す。もし時間に余裕があったら先生方のトコにも行こうかなぁなんて今日のスケジュールを確認しながらKFCへ赴く。このKFCは神と崇拝している。何故ならば!
『和風サンドのセットで…飲み物はジンジャーエールで。テイクアウトでお願いします。』
「かしこまりました!ご用意できましたらお呼びしまーす!」
元の世界にもあったコレ!
和風サンドがHLにも存在していたのだから!!!
初めて口にした時は完全に同じ味で感動で泣いた。
以来、定期的に食べるようになったのだ。
せっかく天気がいいのだから公園で出来たお友達と戯れてごはんとしようか。
などと考えてると、異様なくらいに見られ…ガン飛ばしてくる奴が居るのに気付いた。褐色の銀髪。私はそいつを知っている。ザップ・レンフロだ。そうか確かあの人はKFCで働いてるアンジェリカさんに惚れて通ってるって話あったなぁ。ってか、私の事知らないくせにガン飛ばすって…漫画通りのクソか…???
アンジェリカさんと思わしき女性にナンパしながら注文を一通りした後、待つように言われたのかツカツカと此方へ向かってきた。そして私に向かって一言。
ザ「お前か。今回のターゲットは。」
『!?』
驚いて奴を見ると、ニヤリと嫌な笑みを浮かべ此方を見ていたのだ。
動揺を隠せない。なんだよターゲットって。私なにもしてないけど!?
『はっ、はぁ?なんなんですか?新手のナンパですか??ちょっとそーゆーの苦手なんで辞めてくれます?ザップさ…ぁ』
ザ「あ??てメェなんで俺様の名前知ってんだ?」
しまったー!!!!!!!!!
動揺しすぎたー!!!!!!!!!
「和風サンドセットでお飲み物がジンジャーエールのお客様ー!」
ナイスタイミング!!
『っ…はーい!!ちょっと申し訳ないんですけどターゲットとか意味わからないんで。それj「逃げんなよ?」!?』
すっごい低い声でボソッと脅された。
店内で捕まえる気は無いようだ。まぁそこは常識人??でも見ず知らずの人間脅すか!?やっぱ
『ssだ…(ボソ』
カチン。
そんな音が聞こえた気がした。
ザ「テンメェ今、なんて言ったぁ??」
振り向いたら青筋を立てているザップがいて、本能が逃げろと判断した。
『す、すいませええええええええん!!!』
店を出た瞬間私は全力で走った。
が、
ザ「許すかボケェエエエエエエエ!!!!」
ドゴーン!!!!
奴は武器を振り回しながら追ってくるのであった。
『いーやぁあああああああああああ!!』
ー数時間前ー
前回起きた事件についてスティーブンと報告書をまとめていた。
周りには他のメンバーもおり、その際に起きた出来事を互いに報告し合う。最後に私の報告をする。もちろん彼女のことについてだ。
「皆報告をありがとう。皆が全て話してくれたのでここで終わらせたい所なのだが、一つだけ。今回ここにいる者以外にこの事件を解決したと思われる人間がいる事を報告する。チェイン。」
チェ「はい。」
映像を切り替えて一部始終を皆に見てもらう。どうやら私が割り込んで入った所から、彼女が左半神を担いで消えた所までを撮った物のようだ。
一通り見てもらった後、
何故だか皆が一瞬黙った。
「…?どうしたのかね?」
するとザップがニヤリと一言。
ザ「旦那ぁ。女に抱きしめられてんじゃないっすか〜wどうでした?デカかっ…ぐえっ!」
チェ「黙れss。」
クラウスはザップに言われて、抱きしめられた瞬間の映像に皆が興味を示したのだと気付いたのだ。みんながニコニコと此方を見ていて何故だか顔が赤くなってしまった。
「っ…//いや、コレをよく見て欲しいのだが彼女は私を支えにしただけだ。実際にそう言われたから私は」
k・k「あらやだぁ〜クラっち照れちゃって可愛いのね〜♫でも、正体不明のいきなり表れた女には気をつけなさぁい?」
「k・k!だから違うのだと…!!//」
ス「みんな落ち着け。からかいたい気持ちはものすごーくわかる。」
「スティーブン!!」
ス「クラウスも落ち着けって。本題はこの女性が何者かってことだろう??」
スティーブンの言葉にk・kは舌打ちしたが皆また真剣な表情となった。
ス「映像を見た所、彼女は左半神の眼球を矢で刺しただけだ。なのに左半神はそのまま倒れた。最新の情報だが、その左半神は異界にて現在も存在。しかもしっかりと身体も一つになっている。つまり、勝手に治ったのか。それとも…」
彼女が治したのか。と映像の中の女性を指差す。皆息を飲む。その中で私も追加事項を伝える。
ク「私は彼女と少しだけ接触できた。その時話した事は。」
ス「“『異界の神様。痛いよね。辛いよね。今助けてあげるから。』”と、“『血界の眷属ではありませんから封印もできませんよね。っていうかあの大馬鹿な堕落王のせいでこんな痛い思いをしてるんですよね。なんだか、すいません。だから、私がなんとかしてあなた様を1つに戻します。ですからもう暴れないで』”だそうだ。」
そのセリフに皆がドキッとした。
無理もないだろう。彼女は血界の眷属を知っている。十三王の事もだ。皆にはここは伏せたが、私に微笑んだ際のセリフ。どうやら私の事も知っているらしい。ましてや、あの異形の神を元に戻したかもしれないのだ。
彼女が一体何者なのか。
私たちにとって敵なのか、味方なのか。
空気が一瞬止まった。
皆同じ考えに行き着いたのだろう。
それをスティーブンが破った。
ス「みんな。もうわかったとは思うが、この女性をみんなで探してもらいたい。彼女が何者なのか、そして。敵なのか味方なのかを判断するためにだ。」
いつにも増して怖い表情をするスティーブンに皆が息を飲む。
きっと見つけ次第尋問をするのだろう。緊張が走るメンバー。
ただ1人、この男を除いては。
ク「彼女はあの後無事だったのだろうか…」
とクラウスは1人彼女の心配をし、すぐに見つけなくてはと考えるのであった。