血界戦線の世界へ飛んで行く
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ここはHL。元紐育。
聞いたことあるもの。つか知ってるもの。
私の大好きな漫画の世界なんだから。
今現在の状況。左半神に襲われています。
ギョロリと刺すような視線。
一緒に吹っ飛んだ時の瓦礫が後方を阻んで避けられない。
こんなん怖いに決まってる。だけど私は半分違う事考えてた。きっとこの異界の魔物は、痛いんだよなぁ。
こればかりは、私をここに落としていったあの変質者を憎む。
もう少しで左半神の刃が当たる。
その時だ。巨躯が私の前の現れたのは。赤い髪。ガチムチの体型なのにとても似合う白いシャツとベスト。左手には十字のナックル。
きた。本物だ。私は本物のクラウス・v・ラインヘルツに守られた。
「怪我はないかね!ミス。」
それがこれから始まるお話。
ザップが誤解をし連れてきた少年、レオナルド君は神々の義眼保有者であり、改めて我がライブラに勧誘したのもつかの間、彼とともにいた音速猿から右半神が表れた。とても痛々しいその姿は、死ぬこともできず左半神を探して街を破壊する。音速猿から割れて出てこなかったのは、何かあるのかもしれない。と、レオナルド君に早速仕事をこなしてもらうことにした。
にしても、余りにも酷い惨状だ。
一刻も早く止めなければ。魔物が1つになった時にはHLは崩壊するだろう。
魔物の一振りで飛ぶ瓦礫は一般人まで巻き込んでいく。
もうそろそろ数分置きの扉の開放が始まる。
左半神も近い。これがラストチャンスと言ったところか。レオナルド君はやってのけられるだろうか。ザップが付いているから大丈夫だとは思うが。
音速猿を視界にとらえた。援護をしようとナックルに手をかけたその時だった。
ドゴオオオオオオン!!!!!
思っていたよりも左半神は近くにいたようだ。建物が瓦礫の山となっていく。そのなかで多くの人や異界の者も吹っ飛んでいった。
音速猿よりもこちらを近づけさせないことが先決だと判断し目的を変える。彼らならきっとやってくれると信じているからだ。
左半神は刃を振り回しながら破壊を繰り返す。その時。奴の目がある1点を見つめていた。そこには女性が1人。目を見開き、 ニット帽をかぶっているから傷は見えないが、こめかみから血が伝っている。あぁ。怖くて現実を受け止められないのだろうか。
引きつった笑みをこぼしている。
兎にも角にも彼女を助けなくては。
奴の攻撃が当たる瞬間、刃を右手の防具で何とか受け止め彼女の後ろの瓦礫に左手をつく。私の下で彼女は驚きの余りなのか息をのんだ。突然大男が間に入って助けてくれるとは思わないだろう。怖がらせてしまっただろうか。なんて事を頭の片隅で考えてたら、奴がもう一度攻撃をしてくるのを気配で感じた。
その時だったのかもしれない。私の運命が変わったのは。
彼女を守ることに集中していたためか、気付くのに少し遅れてしまった。
このままでは魔物の刃が再度私の体を刺すだろう。まぁ一般人を守る為なら致し方ないと覚悟を決めたその時だった。
『やっぱすごい。かっこいー…』
と私の下にいた彼女が微笑んだのだ。
そして、ふわりと私の首に右腕を回して抱き締めるような格好で囁いた。
『今度は私が。』
「!?///」
余りにも優しく悲しそうな声と、抱き締められた時の彼女の暖かい匂いに不覚にもドキッとしてしまった。
『さて異界の神様。痛いよね。辛いよね。今助けてあげるから。だから、もう少し我慢して……
くださいっ!!』
ズシャァッ!!!という鈍い音が後方から聞こえる。
振り向くと魔物の半分の眼球に何かが刺さった。これは…矢??
ギィヤヤヤアアアアアと悲鳴をあげ左半神は転げまわる。
彼女がいつの間にか持っていた矢を奴に刺したのだ。
何事も無かったように私から離れたその女性は、パンパンと砂埃を払いお辞儀をして礼を述べる。
『助けていただき、ありがとうございました。』
よいしょっと肩にかけたのは赤い布が巻かれた長い棒と紺色の筒状の入れ物。紺のニット帽に黒のパーカー黒のベスト。大きなフープピアスが特徴的な彼女は左半神に告ぐ。
『貴方は血界の眷属ではありませんから封印もできません。。よね。っていうかあの大馬鹿な堕落王のせいでこんな痛い思いをしてるんですよね。なんだか、すいません。だから、私がなんとかして貴方を1つに戻します。ですからもう暴れないで…』
力尽きたのかわからないがその言葉に奴はその場で動かなくなった。
遠くでレオナルド君達が任務を成功した声が聞こえる。
左半神の上に乗っかり矢を抜く鈍い音が聞こえる。
女性がそんな事をしては。。と思うのもあるが彼女は一体何者なんだ?という疑問が頭から離れない。血界の眷属も知っている、堕落王の事も。それに先程の動き。私は動揺を隠せずにいた。
「ミス。貴方は一体…?」
私の言葉が聞こえたのだろうか、左半神に肩を貸し持ち上げた彼女が振り向いた。
先程より少し緩い苦笑いをし、『すいません』と言い残し街から消えていった。
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