血界戦線短編
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動物達と一緒にクラウスさんの植物のお世話を手伝っていたら、肩にトスっと何かの重みを感じた。
クラウスさんだ。私の肩に頭を置いている。
私の身長はデカい方だしヒールも履いてるけど、それでもその体制はキツイのではと感じる。それくらいクラウスさんはデカい。
『ふふふ…クラウスさんどうかしましたかぁ〜?』
「…」
後ろから抱き締められ肩に顔を寄せてくる時のクラウスさんは甘えたいのだと最近になってやっとわかった。だけど、私にはどうしても我慢ならない事がある。
私は耳から首の辺りが弱い。
まだそれを言ってはいないのだが、知ってか知らずなのか。置き場所が丁度いいだとか甘えさせて欲しいとか言うもんだからつい断れず了承してしまう。
恋人の頼みを断れる程冷酷な人間ではないから、この子は動物この子の動物と念仏の様に心で言い聞かせながら髪の毛をワシャワシャと撫でたりしている。
そんな時間が過ぎるのはお互い決して嫌いではない。むしろ大好きなくらいだ。
だが、ずっと撫で続けていると不満になる人がいた。
「…」
後ろで不満そうなオーラを出しているこの人、クラウスさんだ。
彼がおしゃべりじゃないのはわかっている。だけど、ここまでオーラで感情がわかる人もそうそういない。
『もー…なにかご不満なんですか?』
ワシャワシャと撫で続けながら尋ねてみる。
だがそれが、失敗だった。
「名無し 。私は子供ではない。」
と彼が私の肩に顎を乗せながら呟いた。
その瞬間ビクゥっと跳ね上がる名無し 。
不思議に思ったクラウスは彼女の顔を覗いた。すると彼女は顔を真っ赤にして口元を押さえていたのだ。
クラウスは心配になり「名無し …?」ともう一度彼女の名前を呼んだら
『っんぁはいっ…?///』
何とも艶かしい声で返事をするではないか。
クラウスは先程までの行動を振り返る。
そして気付いた。
彼女は耳と首が弱い事に。
そうとわかると、いつもの紳士はどこへやら。イタズラを覚えた少年のように彼女をからかい始めた。
肩口に顔をくっ付けたり、耳元で「名無し 。名無し 。」と甘い声を出して囁いたり。
その度に彼女の身体が跳ねて『んっ…っぁ…はっう…///』と抑えてる口元から声が漏れ出すものだから、まるでイケない事をしている様に錯覚してしまう。
もっと見たい。
そんな欲求が止まらずいつの間にか没頭していたのか、私は彼女の首筋から耳へと唇を這わせていた。
ちゅっちゅっと耳の裏まで辿って、彼女の匂いを嗅ぐ。
動物好きな彼女は香水を使わないのになぜこんなにもあったかく落ち着く香りがするのか。目眩が起きそうだ。
腕の中の彼女は必死に耐えてフルフルと震えている。そんな姿に愛しさを覚えるクラウス。まだイタズラをしていたい衝動に駆られ、彼女の匂いを胸いっぱいに吸い込んだらまたゆっくりと唇を這わせて行く。
途中、耳たぶを甘噛みした。甘噛みをしつつ耳に舌を這わせる。そして
「…はぁ… 名無し …?大丈夫かね…?」と吐息交じりに問うた。
もう声を抑えられなかったのだろう。
『あっ…クラウスっ…さぁん…やぁっ…///』
と名無し は喘ぐような声をあげた。
さすがに私も体の中心に熱が集まり始めた。理性が飛びそうになる。
だがここは、誰でも入れる庭園だ。
名無し の友達である動物達も不思議そうに見ている。どう考えてもまずい。自分から仕掛けておいたのにクラウスは後悔した。
このまま共に愛し合いたい衝動を抑え、首筋まで到達した唇が一点を強く吸った。
『あっ…ん…く、クラウスさん??ちょっと、何してるんですか!』
と、名無し も察したのだろうが時既に遅し。
丁度鏡で見なきゃ分からないところに、くっきりとクラウスがキスマークを付けたのだ。
クラウスはとっても満足そうに私を見つめ笑った。そして「今度2人きりになったら君を愛させて欲しい」と耳元でまた囁かれた。
名無し は顔を真っ赤に染めて『もう!!クラウスさんの馬鹿やろう!/////』
と叫んだのであった。
ーオマケー
キスマークは服でギリギリ隠せる所にあるが、よく動く名無し はそれがハッキリとメンバーに見えてしまっている事を全く知らなかったのだった。
そして、クラウスはソレが見える度に嬉しそうに大きなお花を周りに飛ばすのであったとさ。
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