金髪
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「分かってるよ」
何をしてても髪型を一番に気にする彼。
そんな彼イチ押しの美容師なんだから、私は心配なんてしていない。
ただ、元に戻すのがやっぱり少しだけ心残りで…。
それでも、彼に本当の笑顔を取り戻してほしいから。
「たくや、邪魔しないでよ。私たち出来ないじゃない」
私は彼に微笑みながら催促した。
「あ、ごめん。じゃあ宜しくね」
店員の肩をポンポンと叩き、彼は待合室へと向かっていった。
「せっかくたくや君と同じ髪色にしたのに、本当は戻したくなんかないですよね」
テキパキと準備をこなしながら店員が口にする。
「え…?」
突然の言葉に驚いて、鏡越しに店員を見る。
たくやは何も気づいてくれなかったのに、この人は何で…。
「気づかないのたくや君くらいですよ」
まるで私の心の中を読んでいるかのよう。
「鈍感ですよね、たくや君は」
鏡越しに目と目が合うと、ニッコリと微笑んでくる。