金髪
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「俺は元のまやに戻ってほしいんだけどダメかな?」
太陽の光で反射し、キラキラ光る彼の金髪はとても綺麗だった。
そんな彼の髪色と、せっかくお揃いにしたのに。
だけど、私の頭を撫でながら切なそうに笑う彼を見ていたら、嫌だなんて言えなくなって
「分かった」
私は渋々、頷いた。
「ありがとう」
『ごめんね』と最後に小さく呟き、彼は私の手をひき美容院へ入った。
広い店内を見回すと働いている人達や、お客さんまでもが一度は何処かで見たことがある有名人ばかりだった。
そんな光景に呆然としていると店の奥から私を呼ぶ声が聞こえ、ハッと我に返る。
気がつくと先程まで隣に居た彼が店の奥で、イケメン店員と共に私に向かって手を振っていた。
慌てて彼の元へ向かうと、店員が笑顔で私に手を差し出す。
「初めまして、こんにちは」
「あ、初めまして」
店の雰囲気に緊張し、少し汗ばんだ手を服で拭い、店員と手を合わせる。
「普段はたくや君のスタイリスト担当してるんです」
改めて彼の凄さを実感し、少しだけ切なくなった。
「お話は伺いましたので、こちらの御席にどうぞ」
「あ、はい」
「まや、そんなに心配しなくても、コイツの腕本物だから大丈夫だよ」
口数が少ない私を気にしてか、彼が店員と戯れはじめた。