ONE PIECE
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こんなことになるなんて、思ってもいなかった。
突きつけられた現実に冷や汗をかいた。
奨星の男に食べられる話
ビックマムとの一対一の交渉。
それだけでも扉の外にいる彼らは不思議に思われているのに、いいなりこんなことを言われたら更に私が疑われてしまうのでは。
そんなことを思いながら後退りする私に、ビックマムは追い討ちをかける。
「お前に選択肢をやってるんだ!おれの可愛い息子を選ぶなら早くするんだね!」
その言葉を聞くと私は部屋から飛び出した。
外にいた複数のビックマムの子供たちの間をすり抜けて、ただひたすら走っていた。
私は世界経済新聞社の社長の肩書きを持つモルガンズと万国(トットランド)を訪れていた。
スクープの為ならどこにでも現れそうな男。この万国に来た理由は私ではなく彼の用事だった。
偶然、別の取材で出会った私に何度も口説いてきた彼は、ビックマムが治めるお菓子の国を一緒に見に行かないかと提案してきた。今思えば、単なるデートにしては危険すぎる場所だ。
それでも私自身お菓子の国というは興味があったし、彼が有名人だということもあって了承し、この国に来た。
その選択が私にとって大きな過ちになる。
「この女は世界にも数名しか確認されていない貴重な人種!是非、見ていただきたいと思いましてね!」
ビックマムに叫んだ彼のにやついた顔は今でも忘れない。そう、私は保険だったのだ。案の定、ビックマムとの話で不利になっていたモルガンズは、あっさりと私を差し出した。先程まで蚊帳の外だった私にビックマムの視線が刺さる。
「この小娘がぁ?お前、おれに嘘ついたらどうなるかわかってんだろうなア?」
ぶるりと震える私に発言権などなく、モルガンズは私の経歴、能力など淡々に読み上げる。流石、世界的に有名な新聞社の社長。細かく調べられてあり、それを聞いたビックマムもニヤリと笑った。
「たしかに、外見は悪くないネェ。おい、女。顔あげなッ!」
「………!」
「ん~、これはァなかなか……」
「この女の外見だけで言えば、あの女王ハンコックや人魚のしらほし姫と並ぶほどの美しさ!わが社の社員もこの美貌にどれほど惑わされたか」
惑わしてない。たしかにここ数日、数名の記者にストーカーされてたが、そんなこと私は知らない。
余程、ビックマムに私を推したいのか、美しいの代表される女性の名前を挙げては私と比較していく。明らかに3割増で宣伝している通販CMを見ているようだ。
怯えて話せないでいると思ったのか、ビックマムはモルガンズを下がらせた。
この部屋には私とビックマムだけになる。
(な、なにされるの……?)
「なんだ、ちゃんと話せそうじゃないかぃ」
私がキッと彼女を睨むと、嬉しそうに話始めた。
不機嫌でないことだけにとりあえず安堵する。
「単刀直入に言うよ!おれはお前の能力が欲しい!今聞いた話では、その能力は継承される見たいじゃないかァ。是非おれの一族にそれを繁栄させたい!」
継承されるかなんて私は知らない。
モルガンズの情報だ、いくら情報に詳しいからといってもそれは仮定で、実際にされるかは別の話だ。
私が反論しようと口を開くと、言葉を発する前にビックマムに遮られる。
「加えてその美貌なら、相当な子どもを期待できる!さぁて、どいつに嫁がせようかネェ…」
「え?!嫁がせるって……」
「能力的にはやはり3奨星かネェ。となると、カタクリかクラッカーか」
独り言のように呟きながら、確実に話が進んでいくビックマム。
後退りする私に意見も聞かず、さらに追い討ちをかけた。
「お前に選択肢をやってるんだ!おれの可愛い息子を選ぶなら早くするんだね!」
彼女の笑い声を背後に感じながら、私は部屋を飛び出した。
「どうした、ママ。今、凄い顔で女が出てっいったぞ」
「ママのことだ。何か脅したんだろう。一対一で交渉する価値も無さそうな女だったが」
「そんなことで呼び出したんじゃないだろ、ママ」
顔面蒼白で出ていった女について問うカタクリに、いつものことだと長い髪を揺らすスムージー、そんなこと気にしないといった態度で話すクラッカー。
突然呼び出された3奨星はビックマムから先程の女の話を聞いた。
「……それでだ。カタクリ、クラッカーのどちらかにあの女を嫁がせたいと思う」
「ちょっと待って、ママ」
先に発言したのは3人の中で最も若いスムージーだった。
「あの女がそこまで能力が高いように見えない。わざわざ兄さん達に嫁がせる必要はあるの、ママ?」
ビックマムはケラケラと笑った。
「もし無能なら子を生む前に消せばいいだろう?だが、この二人の子なら期待もできる。反抗するなら生んだあとに母親のみを殺してもいい」
試す価値はあると言った口振りだ。
ビックマムに決定権がある為、当人ではないスムージーはこれ以上口出しはできなかった。
ビックマムの視線は愛しの息子ふたりに向けられる。
「さぁ、どうする?どちらがいいかい?」
「おれは兄貴に任せるぜ」
クラッカーはニヤリと笑った。
「ママの言う通り、計画は途中で変更できる。最高傑作を作りたいならおれよりカタクリ兄貴の方が妥当だろう」
「……………」
「しかしこればかりは相性もあるからな。兄貴にそんな気がおきないならおれがヤってもいい」
年齢も強さも兄に劣る弟は、兄次第だと母に伝えた。
残るは兄の意見のみとなる。
「………おれもどちらでも構わないが」
ずっと黙って話をきいていた兄が口を開いた。
「まだ何も知らないからな…」
「…おれなんて見てもいねェな」
懸賞金がかけられたわけでもない女の顔など知るはずもなく、先程すれ違った際に見てもいないクラッカーはカタクリの意見にたしかにと大きく頷いた。
それを聞いたビックマムは何か思い付いたように笑った。
「子が目的なら、どちらかに限定する必要もないねェ。まぁそこらへんはお前たちの好きにやんな!」
能力を引き継がれた子どもが手にはいれば兄弟で取り合っても問題ないということだ。これには流石にクラッカーは驚いたが、カタクリは動じずにいる。自身の母親さえも夫をたくさん持つ女だ。こんなこと当たり前のことなのだろう。
「……とりあえず、女を探してくる」
「じゃあ、おれも」
カタクリとクラッカーは部屋を出ると先程の逃げた女を探しに向かった。
「ママ、お客はどうする?まだ客室にいるけど」
「モルガンズか。丁寧にお帰りいただくとしようかねェ。あの女はしばらくはこの国で面倒見ると伝えておけ」
「わかった、ママ」
ビックマムがそう伝えると、スムージーも部屋を出て客室に向かった。
上機嫌なビックマムだけが部屋に残されると嬉しそうに笑う。
「世界的に数人しかいない能力をもつ人種…、しかもあんなに若いタイプはなかなかいないからねェ。今から楽しみだ…!」
ビックマムから選択を告げられた時点で私に逃げ場なんてなかったのだ。
私を連れてきたモルガンズはもうおらず、探しに来た彼に捕まってしまった。
「いやッ!やめ……て……!」
必死に抵抗したもののこの体格差だ。
ひょいっと肩に担がれるとそのまま彼の部屋に連れていかれた。
そのあとの記憶はあまり覚えていない。
彼は、ビックマムから聞いた私の情報を再び確認したあと、相性を確かめると言って服を全て脱がされ、行為に及んだ。
私と彼は約2回りほど違うらしい。
その歳になれば、このような行為をすることはほとんどないらしく、しかもこの体格差だ。いっそ、ここで相性が悪ければよかったのに。
そんなことを考えていた私だったが、それは後に迫ってくる快楽に全て流されてしまった。
「あッ……あッ、あぁあッ!ん、や、そこ、やめッ……」
ここはお菓子大好きなビックマムが治める万国。お菓子に妥協なんか許さない。そんな彼女の息子が今、私の身体をじわじわ追い詰めている。ゆっくり、丁寧に、確実に、私の弱いところを責めてきた。
触って感触を確かめ、舌で味を堪能するたびに、私の背中に快楽が走り痙攣する。
繋がったときには身体の全てが彼を受け入れ、喜んでいるようだった。
心までは奪われないとまだ抵抗しようとするも、小刻みに動き、与えられる快楽に身体は素直に反応する。
「あぁッ!あッ、あッ、も…もう……抜いて……ッ、んッ!あぁんッ!」
どれほど達したかは分からない。彼にも何度か注がれたが、彼は動きを止めない。
流石、夫43人、息子46人、娘39人を持つビックマムの息子。この絶倫体質は受け継がれているらしく、私のお願いは無視され、止まるそぶりなど見せない。
職人気質の歳上だからこそできるテクニックと、遺伝で受け継がれてた終わりなき体質。
私は与え続けられる快感を受け入れ、ただ喘ぐことしかできず、いつしか意識を失った。
「相性は、最高だな」
ポツリと呟いた。
この調子なら子ができるのは早いかもしれない。母親によい報告ができそうだと思いながら、彼女に唇を合わせた。
たしかに顔立ちは良く、美しい。
さらにこんなに乱れた姿を見てしまったなれば、いくら兄弟とはいえ他の男には見せたくない感情が芽生えた。
明日も、明後日も……
もう若くないとは分かっていながらも、本能のままに彼女を抱いてしまった。あまりに相性がいいとはいえ、こんなにシたのは久しぶりかもしれない。
「クッ……」
彼女の最奥に自身の熱いのを注ぐ。
虜になってしまった自分の愛を込めて。
(おやおや、随分早く相手が決まったネェ)
(兄さんがこんなに女に執着するタイプだと思わなかった…)
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