†家庭教師†
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「国家錬金術師のエドワード・エルリックさんですよね?」
少女は突然問うた
「お…おぅ…」
珍しくアルと間違えられなかった事よりも
少女の容姿にエドは驚いていた
不覚にも可愛いと思ってしまっている
「私を弟子にしてください!!!」
「は?」
少女の名前はチャーコ
この先、1日かけて押し問答を続けたあげく
結局折れたのはエドの方で
久々にイーストシティに帰ってきたというのに
エドは1日中チャーコに錬金術を教えていた
「だぁぁぁ!!!!違うっ!!この化学式は…」
「うぅぅぅ…難しい…」
夕食が終わった後、エドはチャーコの部屋で家庭教師をしていた
錬金術における最大の根本である『理解』を深める為
まずは物質の構成から…と始めたのだが
なんとチャーコ、理系が全く専門外であった
「お前さぁ…錬金術向いてない…なんで国家錬金術師になりたいんだよ?」
休憩がてらにエドが呟いた
が
チャーコは全く聞いていない
目下違うといわれた化学式について格闘中である
「…まったく・・集中すると何も聞きやしねーんだから…」
そう言って自分と似ていることに気付き、口元を緩めた
なんの気なしにチャーコの髪に触れる
「頑張れば…なれるかな…?」
ふとした質問にエドの手が止まった
よく見ればチャーコの頬が赤くなっている
「あぁ…なれるよ…」
「…私のお父さんね…国家錬金術師だったの…でも・・イシュヴァールの戦争で死んじゃって…お母さん・・病気で倒れて…」
「そっか…」
呟いてまた髪を指に絡ませる
「え…エド…」
「何?」
「……その・・恥ずかしいから…」
言ったチャーコの顔がとても可愛くて、エドはニヤリと笑った
「それが解けたら辞めてやるよ」
「うそぉっ!!?こんなの解けないよ!!」
悲鳴をあげるチャーコの首筋にエドは機械鎧の手を滑らした
ひやりとした感覚にチャーコがビクリと震える
「うわ…すっげー色っぽい…」
「わ…解ったから・・解く!絶対解く!!」
懸命にペンを走らせるもののエドが邪魔をするような形になって頭が働かない
「手が止まってるな…」
「ぁ・・や…」
エドがチャーコの耳元で囁き、そのまま耳を噛んだ
「ちょっと…エド…こんな事されたらっ…解けない・・」
「集中力が足りないんだよ」
「絶対…ちがっ…ん…」
言いながらもチャーコは流され始めていた
「なぁ…チャーコ…いつもと違う錬金術・・教えてやろうか…?」
「ゃ…エド…こんなのっ…いやっ!!」
「……解ったよ・・悪ふざけが過ぎた…」
泣きながらに訴えたチャーコに流石のエドも手を止めた
なんとも言いがたい沈黙が訪れ
先に口を開いたのはチャーコだった
「あのね…エド・・私の事…ちゃんと…女として見てる…?」
「は?」
顔を赤くしながらチャーコはきいた
「……あのね…そうだったら…いいよ・・その…いつもと違う錬金術…・・私…エドが好きだから…」
「っ・・…///」
言いながらチャーコはエドに軽いキスをした
「……好きでもない奴に…そんな事しねーよっ…///」
照れた様子のエドにチャーコはくすりと笑い
先ほどまで格闘していたノートを差し出した
「これで合ってる?」
「…合ってるな・・」
「…じゃあ…今日はこれでおしまいね」
「そうだな…明日は…―」
言いかけたエドを人差し指で黙らせニコリと笑う
「明日は…別の錬金術を教えてくれるんでしょ?」
「////」
こうして
エドの家庭教師は
結果として
エドの恋人を練成したのでした
END