†君にシットしてる†
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私の名前は夜貴
東方司令部で軍医を務めている
といっても
まだ見習いだけど…(汗)
そんな私にも
恋人がいて
その人は
私の患者さん
でも
今は会いたくない
私は今
君にシットしてる
『君にシットしてる』というとなんだか御幣があるかもしれない
そう
君の中にいる『あの子』にシットしてる
名前は…
確か『ウィンリー・ロックベル』
屈託のない笑顔と
柔らかな金髪が印象的な子
彼女は
君の
幼馴染
君の
専属機械鎧技師
「あ、夜貴!今…良いか…?」
物思いに耽っていたところに突然の声
事の次第を知っている軍医の先生も、今日は大事な講義があるとかでセントラルに出張中。
「…いいよ・・何?」
ねぇ
今、私笑えてる?
「サンキュ!あのさ、コレのメンテ頼むわ。アルと組み手してたらなんか変な感じがしてよ。いやー…やっぱ日頃メンテしてないからかなぁ~」
自分でも表情が凍り付くのが解った
私が
何も知らないと思ってる?
昨日
私との約束をフイにして
彼女と会ってた所を見た事なんて
知らないの?
「……帰って…」
俯いた自分の口から零れた言葉に自分で嫌になる
「夜貴…?どうしたんだよ?」
「…帰ってって言ったの!」
「何でだよっ!?」
怒らないで
「メンテなんてっ…私じゃなくて、あの子にやってもらえばいいじゃないっ!!」
こんな自分が嫌
「誰だよ…?ウィンリーか…?」
「知らないと思ってたの…?昨日は私の誕生日だったのに…一緒に食事に行こうって言ってたのに!ウィンリーと出かけてたじゃない!!」
「……見てたのか?…あれは…」
言い訳なんて訊きたくない
あの子といるエドは
とても楽しそうだった
私には見せない顔
君の中のあの子にシットしてる
「帰って!もう来ないでっ!」
それだけ叫んでベッドのついたての影へ隠れる
きっと私はとんでもない顔をしているに違いない
醜い
シットに歪んだ顔
「帰れっていうクセに、何泣いてんだよ」
ベッドに座り込んでいた私にエドが言う
「うるさいわね…帰って・・自分のバカさ加減にあきれて泣いてるのよ」
別れの言葉なんて
聞きたくない
だから
それなら
いっそ私から…
そう考えて顔をあげた瞬間に
エドの
意志の強い眼差しとぶつかり
ベッドに押し倒される
「ちょっ…ん!んんっ」
抵抗をする間もなくキス
息する暇なんてない
「っはぁ…ゃ、どいてっ!!」
いつもなら押し返せるその体も
今日は何故だか重い
「あれは…違うんだよ・・」
エドがポツリと呟く
「昨日…夜貴の誕生日だって解ってて・・俺、どうしたらいいか解らなかったんだ」
だからって
「…一緒に・・一緒に居てくれるだけで良いの…私・・エドが傍にいてくれればそれで良いの…」
「ごめん…」
言って額にキス
「エドを頂戴…エドの心も全部……」
好きになればなるほど
君の全てが欲しくなる
「くれないなら…どいて」
エドの頬が緩む
「いいぜ。やるよ…1日遅れの誕生日プレゼントな…」
そう言って
唇にキス
黄金の瞳に移る
私
その自分にさえシットするのは
重症かな?
ねぇエド
君の瞳にシットしてる
このまま離れないでね
―君の視界から私が消えないように…―
END