†Open the truth†
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「やっぱりダメっ…」
「どうして?」
「だって私は‥幸せになんかー」
言いかけた口を唇で塞がれる
次第にそれは
濃厚なものへとなっていく
こんな所で
こんな場所で
「っ…君の気持ちが知りたい」
「好きでもない人に…抱かれたりしない…」
ねぇ
いいの?
ガイルを裏切るようで
ロイを傷つけるようで
受け入れる事が
恐い
「私を信じてくれ…君をガイルとレックスの分まで幸せにする」
優しく抱き締められて
「だからガイル…リョウを私にくれないか?」
ロイの瞳が
それまでそらされいた
ガイルの墓標へと
向けられる
「…いいとは言わないだろうな‥」
苦笑気味に言ってロイが私を離した
「君の家に帰ろう…」
頷きかけたその時
何かが
私たちの側で
停まった
「グラン準将…」
うめき声にも似た呟き
「ヴェルシュ・グラッセルの娘、リョウ・グラッセル。貴殿の家でこのような研究書が発見された。ご同行願おう」
それは
あの家に置いて来た
父の研究書
いつか
ガイル達と
解読しようと約束して
置いて来た物
「どうして…それを…」
「ヴェルシュ殿に再度国家錬金術師の件を検討していただく為に訪れ発見した」
「嘘よっ!!あの家には鍵をかけてっ…私かガイルかレックス以外鍵を所持してないものっ!!住居不法進入も良い所よ!!」
精一杯罵って
私はそこに信じられないものを見る
「っ………レックス‥…?」
見間違えるハズが無い
忘れる訳も無い
銀の髪
青の瞳
「ロイ‥ロイっ!…っ・・レックスの体は…爆散したって‥」
ロイの服を掴んで震えながら問う
彼自身も驚愕していて声にならないらしい
「何が住居不法進入かね?」
「嘘…」
「この研究書の内容は軍が研究している事と同じで…」
何か
言っている
「…うそ‥」
「こんなの嘘よっ!!」
ソレに駆け寄って叫ぶ
「久しぶり‥心配かけたな」
ソレは儚く微笑んだ
「ぁ…・・あ…・・っ……違うっ…レックスはそんな風に笑わないっ!!」
後ずさった私の腕を掴む
「いゃっ…」
「今更デショ?」
光りと共に姿が変わっていく
黒髪の
少し背の低い少年
「っ…!?」
「アンタの能力と似たようなもんだと思っててよ」
絶句した私に少年はさらりと言った
「おっと!動かないでよ。焔の錬金術師サン」
発火布をつけたロイに少年の制止が入る
「リョウちゃんが大事ならね」
苦鳴を漏らしてロイが固まる
こんな場所で
こんな所で
こんな時に
「……もぅ‥ぃや‥」
「何?」
「‥いゃぁぁっ!!!!」
叫ぶと同時に放電したのが解った
電気が少年にも流れて、少年が手を離す
どうして
どうして
私達は
ただ
普通に生きて
普通の幸せを
手にしたかっただけなのに
どうして
それさえも
許されないのだろう
どうしてっ…
「ちょっとヤバくない?」
「リョウ!!止めるんだ!リョウ!!」
何かが
私を呼んでいた…