†Open the truth†
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国家錬金術師の資格は
思っていたより簡単で
直に取れた
私は
一箇所に固まらず
イシュヴァールをきっかけに蜂起しようと目論む宗教団体や地域民族を鎮圧していた
全てから
私の知る現実の全てから
逃げ様としていた
「マスタング中佐」
中央司令部から出てきたロイに声をかける
「…リョウ…?」
「2年ぶり…」
軽く手を上げて笑うと、彼も同じ様に笑った
「一瞬解らなかったよ。元気にしてたかい?」
「…一応…ね。久しぶりに飲みにいかない?」
誘うと彼は頷いた
ロイが行きつけているというバーの片隅
静かに響くピアノの音と
グラスの中で氷が滑る甲高い音
一息おいて口を開いたのは
私の方だった
「査定があるから、家の掃除も兼ねて一度は帰ってくるんだけど…ロイに…会いたくて…」
言ってグラスに口を付ける
「迷惑…だった…?」
「いや…忘れられてなくて安心した」
恐る恐る顔を上げると
儚げに笑った横顔を見付ける
「…あのね…ずっと…謝りたかったの…私っ」
顔を上げたと瞬間にキスで口を塞がれた
「言わなくていい…昔の事は…もう…」
「…ありがとう…でも…ちゃんと言わせて」
ただの自己満足
私なりの
けじめ
「色々とありがとう…それから…何も気付かなくてごめんなさい」
ロイは
あいまいな表情で笑った
「ホントに…ごめん‥」
「謝らないでくれ…頼むから…」
ロイの腕が私を抱き締める
「……」
「ねぇ…お墓参りに行こうか‥」
何か言いかけたロイの言葉を遮り、呟いた
受け入れてるつもりなんだよ
二人が
二度と会えない存在だって事
解ってる
つもり
「…」
ただ
黙って
墓標を
見つめた
ここで泣き叫んだのが
酷く
昔に
思える
「…私が‥」
「ん?」
風が静かに髪を撫でる
「私が国家錬金術師になったって知ったら‥怒ったかな…?」
「きっと…」
「きっと?」
「怒るな」
端的に言って彼は小さく溜息をついた
「リョウ」
「何?」
「2年待った」
「うん」
曖昧に相槌を打つ
「ガイルは怒りそうだが…」
溜息
「私と付き合ってほしい」
「え…」
何て…言ったの?
「君が落ち着くまで待ったつもりだ…私自信も落ち着いたと思う」
「…」
「それでも、君に愛されたいと思う気持ちは変わらない」
いいの?
「私で…いいの?」
私なんかで…
いいの・・?
「他の男と結婚の約束もしてたっ…!自分一人が辛いようなフリしてあなたに罵声を吐いたっ…こんな…こんな私で…いいの…?」
「君がいいんだ」
「…だめ」
ドコかに残っていた理性が制止をかける
そんな事はいけないと
あってはならないと…