†My feeling†
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こんな関係が少しの間続き
私の20の誕生日を迎えた…
正直な所
自分の誕生日よりも
仲違えしたままの3人の方が気になっていて
そんな日である事を忘れていた
だから
「今日は早く帰ってくるから」
と宣言されても
「ロイがくる」
と教えられても
「解った。いってらっしゃい」
と返すだけだった…
暗くなってから、私は鏡の前に立って自分の顔を見ていた
やはり化粧くらいした方がいいだろうか…
ロイが来ると聞いて喜んでいる自分がいる
そんな自分に気付いて私は赤面した
「やだ…」
熱くなった顔を両手で押さえ
少しでも熱を取ろうとする
呼び鈴がなったのはそんな時だった
階段を降りて扉を開けると、突然花が視界を覆った
「むっ…!?」
「リョウ、誕生日おめでとう」
ロイの声に顔を上げる
「ケーキも買ってきたぜ」
揚々とレックスが言う
「……あぁっ!?今日、私の誕生日!!すっかり忘れてた…ごめん!レックスの注文通りチキンのシチューとサラダしか用意してない…」
「何で主役のお前が謝んだよ…」
そこでふと気付く
一人足りない
「ガイルは…?」
言うとロイが少しだけ顔を歪めた
「ガイルの奴は残業だってよ」
「そっか‥仕方ないね」
言って私はロイから貰った花をいける為にリビングへ向かった
置物と化してた花瓶に水を入れ、砂糖を少し入れて花を挿す
「二人ともお腹空いてるでしょ?先に食べちゃおっか」
結局
ロイがいる間に
ガイルが帰ってくる事は無かった
ガイルが帰って来たのは
夜中
レックスは疲れてるらしく部屋で寝ていて
私は
リビングでひたすらガイルの帰りを待っていた
のだが
いつの間にか寝てしまっていた
「おい…リョウ…?こんな所で寝てると風邪引くぞ?」
揺り起こされて私は目を覚ました
「ん…ガイル…?おかえり…ご飯食べる…?」
「あぁ…食おうかな…」
「解った」
立ちあがってキッチンに向かう
半端な気だるさがまだあった
「あのね、ロイも来てたんだよ…花束持ってきてくれてね」
「あっそ…」
そっけない返事に戸惑う
「…怒ってるの…?」
「別に」
「怒ってるじゃない…喧嘩してるみたいだし…」
「違う。別に…喧嘩してる訳じゃない」
「じゃあっ…」
振り返るとガイルの痛切な顔があった
「…っ…ごめんなさい…疲れてるのにこんな話…」
見ていられなくて
話題を打ち切って
シチューをお皿に盛ってガイルの所へ運ぶ
「あのさ…リョウ」
「何?」
お皿を置いた手を掴まれドキリとする
「ロイの奴に、何か言われた…?」
「…何かって…別に何も無いけど…?誕生日おめでとうって…」
「そっか…」
安心したようなガイルの表情。
少しの間の後に、また口を開いた
「リョウ、お前が好きだ」
「ぇ…」
「妹としてじゃない。リョウを一人の女として好きなんだ」
顔が熱を帯びるのを感じた
「もし…ロイがお前に伝えているなら、言わないでおこうと思ってた」
ロイが?
私に?
「選ぶのはお前だ。リョウが俺を兄貴としてしか見れないならそれも良い…お前の本心が知りたい」
私の本心は
決まってる
「ガイルは私にとって、ずっとお兄ちゃんじゃなかった…その…特別だった…」
「…良い返事がもらえたと思っていいのか?」
言葉を紡げなくてコクリと頷く
途端に柔らかい腕に抱きしめられ、柔らかい声が聞こえる
「ありがとう、リョウ…お前を…絶対に守るから…」
「…うん」