†Dizziness†
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「目を背けるなアズサ!!」
あの人の声が
頭に響く
「辞めてっ!!そんなの、解りたくもないっ!!ハヤテを殺してまで得たものが、こんなっ…こんなっ‥」
「そこまでだ」
一つの気配が、こちらとレンヤを分断する
「ケイヤ、どうした」
「浸入者だ」
「浸入者…?」
「あぁ。全員で捜索にあたっている。悪いが協力してくれ」
言うだけ言ってケイヤは退散した
「アズサ、今日の話が無駄で無い事を願っている‥」
走り去った私の背に、レンヤの声が滑り込む
聞きたくない
あの人の声で語るレンヤの声を
どれくらい走ったのだろうか
気がつくと、里の外れまで来ていた
荒く乱れる呼吸を調える為、大木に凭れ、深く息吸う
「何て愚かなんだろう」
思わず口をついた言葉
どこか、今の状況に安心している自分がいる
本当は答を知っていたのかもしれない
いや、きっと頭のどこかで気付いていた
だから
レンヤの言葉を拒絶した
自分がこんなにも脆く
そして
愚かしいという事を再認識する
「ハヤテっ…」
崩れるように座り込むと、自然と彼の名前が零れる
「‥アズサ…中佐?」
「っ…大佐っ‥!?」
顔を上げれば、私服姿のアイツ
「あぁ、やっぱり。服が見慣れないから、解らなかったよ。どうしたんだね。こんな所で‥」
「それはこっちのっ…―」
「アズサ!」
里の仲間の声
「でかしたぞアズサ!」
「…まさか‥侵入者って‥」
「その男だ!」
何故
どうして?
そんな言葉ばかりが頭を駆け巡る
「さぁ、逃げ場は無いぞ!」
包囲していく仲間達
里の存在を知った者を生かしてはおけない
里に入る事が出来るのは、里の人間に導かれた者のみ
「待って!!」
「アズサ?」
反射的に
この手は
彼等との間を遮断した
「‥アズサ…?」
里のみんなは首を傾げている
不審がってるに違いない
解ってる
ただ
顔があげれない
「アズサ」
「‥レンヤ…」
顔をあげれば
彼は
何の表情も浮かべてなくて
無言の間が
『決断しろ』と
そう告げている
「っ…この人は‥私の…‥上司‥なの…」
ざわつく声がやけに胸に刺さる
「それから‥‥…ハヤテを殺してまで‥殺したかった相手なの…」
空気が殺気だつのが解る
ハヤテの死の意味と
アズサという娘の痛みを
みんなは知っているから
「お願いっ…私に譲って‥お願いだから‥今は、引いて…」
呆れた声が聞こえるんじゃないかと恐くなる
単なる私の我が儘が
また
みんなを困らせるんじゃないかと恐ろしくなる
「…アズサがそう言うなら‥」
「あぁ…任せよう」
「ぇ‥?」
引いていくみんなの背中を見ながら
私は素直に狼狽した
許してくれないと思ってた
こんなワガママ
「アズサ」
狼狽する私を現実へ引き戻したレンヤの声
「こいつには聞きたい事が山ほどある。お前に預ける前に、俺とケイヤで尋問にあたるが…来るか?」
「え…ぁ…いい。任せた」
まともに対応できる自身が無い
今
この人を見て正気でいられる自身がない
「アズサ中佐!」
呼びとめられて振り返ると温かい感覚
それが抱き締められた温もりだと理解するのに、どれだけかかっただろう
「…っ!?離してっ!!!」
引き剥がしたいのに離れない
一瞬の事で出遅れたケイヤとレンヤが彼を引き離す
「ケイヤ!レンヤ!早く行って!!」
叫ぶだけで精一杯
嫌に冷えた空気が、あの人の熱を克明に伝えていた
眩暈がする
天地がひっくり返るような
全ての五感が狂ったような
例えるなら
今までの全てを否定されたような
あの人が囁いた言葉の一つが
私の何もかもを奪って行く
―キミニアイタカッタ―
ただこの一言が
私の全てを侵略して行く
酷い眩暈が私を襲う
それは何か
自分を“分解”しようとした
あの日の朝に似ていた
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当時アンケートを挟み、誰エンドにするかお伺いしていた模様。
以下備忘録
★1位 107pt
いっそ全部書いてしまえ!!(項目のピックアップ可)
【ロイ→師匠→レンヤ→ケイヤ】
★2位 78pt
やはりロイと両想いで幸せに!!
★3位 3pt
悲恋でいいからロイに愛されて!!
★4位 3pt
その他(落ちキャラはこの3人の中からでお願いします)
★5位 1pt
現当主!ケイヤと幸せに!!
★6位 1pt
やっぱり師匠が一番!ハヤテを想い続ける!!
★7位 1pt
嫌な女でいい!3人の間をフラフラ…
★8位 1pt
師匠の面影!レンヤと幸せに!!
となりました。
参考にして書かせていただきたいと思います。