†Cry for the moon†
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「…アクア…君を喪って…私はどうしたらいいんだ…?」
応える者はこの部屋にいない
「…また・・君が笑って戻ってくるのでは無いかと…ありもしない事を望んでいる…」
そうだ
冷えた空気を纏って
少し遠慮がちに
こうして眠っている私の元へ君がやってくるんだ
そして君は優しく私の名を呼ぶ
『ロイ…風邪引くから寝るならちゃんと蒲団で・・』
その度に私は君をベッドに引き込んで
君を困らせた
今はこのベッドの広さが少し寂しい
君の温もりが欲しくて仕方ない…
「…さ…大佐!起きてください!!大佐!」
「ん…アクア…?」
誰かが私をゆり起こしている
思わず口をついて出た名前に自分で驚きながら
それが彼女でない事を知る
「…ホークアイ中尉…どうしたのかね…?」
「…どうしたもありません。とっくに大佐の出勤時間は過ぎているのにいらっしゃらないので・・」
見ればもう11時前
3時間も遅刻している
「あぁ…鍵はかかってなかったかい…?」
「…開いてました。無用心ですよ。本当に心配しました・・」
そうか
女が帰った後
どうやら私はそのまま眠ってしまったらしい
「大佐。あまりプライベートに口を挟むつもりはありませんが…」
「中尉」
言いかけた中尉のセリフを止め、私は言葉を継いだ
「珍しいな…雪が降っている…」
窓の枠に雪が積もっている
「…そうですね…」
中尉が小さく同意した
「大佐・・今日が何の日だか…覚えていらっしゃいますか・・?」
遠慮がちに中尉が口を開いた
「…あぁ…・・アクアの・・誕生日だ…・・」
「少しばかり内輪のパーティを催すようです…お早めにお越しください。車を待たせたります」
中尉は敬礼するとすぐに退室した
そうだ
だから
雪が降っているんだな
君の好きな
氷の結晶が
「・・アクア…私を…叱っているのかい…?・・君も一緒にくるといい。今日は徒歩で行こう…パーティは君も一緒に・・外でやることにしよう・・」
外では
ただ
静かに
氷の結晶が
静かに
舞っていた…
END
BAD END ストーリーでした。
次はHAPPY END ストーリーです