†Cry for…†
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「…Hotsh,der Wind klagt in den Zweigen traurig sacht;
susses Lieb, wir mussen scheiden: gute nacht;
Ach wie gern in deinen Armen ruhte ich,
Doch die Trennungesstunde naht,Gott schutze dich.」
故郷の歌が口をついて漏れた
私がこの歌のラインが好きでよく歌っていたから
ロイはこの歌を知っている
恋人達の死に別れた歌
「…私は頼る神など知らない…」
「うん…」
「アクアっ…私を置いて逝かないでくれ…」
言いながらも彼の腕が緩む
「…気持ちは・・ずっと・・傍にいる…」
ねぇロイ
泣いてるの?
「アクアっ…」
「ごめん…ソレを拭える手が…もう無い…」
既に肩のあたりまで分解されていた
それに比例して冷気が漂っている
いつも彼がしてくれるみたいに
唇でソレを拭って
触れるだけのキスをした
『パキン』と音を立てて
ピアスが砕けた
冷気が温度の無い物を壊して行く
「離れて…ロイまで凍ってしまう…」
私自身も下がりながら
彼に距離をとるように言う
「ロイ…約束して…私の分まで幸せになるって…」
「そんな約束…したくない・・」
彼が顔をそむけた
私だって
させたくない…
「じゃあ…これだけは…私を造らないと約束して」
「っ…」
「ロイを無くしてまで…生き返りたいなんて思わない」
「…私はどうしたらいい…?」
子供のように彼の瞳が脅えている
手放せないのは
貴方も一緒?
「独りにして…ごめんなさい…」
言い終わると同時
視界が何も映さなくなる
「逝くなっアクア!!」
暗闇の中で
彼の声だけが聞こえた
「…ありがとう…ごめんなさい……さよなら…」
最後まで彼に届いていたかなんて知らない
ただ
彼の私を呼ぶ声だけが
ずっと
聞こえていた…
Hotsh,der Wind klagt in den Zweigen traurig sacht;
お聴き 枝々を渡る風が悲しくも優しげに泣いているようだ
susses Lieb, wir mussen scheiden: gute nacht;
あぁ、君の腕の中でやすんでいたいのに
Ach wie gern in deinen Armen ruhte ich,
でも別れの時が近づいている
Doch die Trennungesstunde naht,Gott schutze dich.
君に神の護りがありますように
Dunkel ist dei Nacht, kein Sternleon spendet Licht;
夜は暗く星ひとつ光らない
susses Lieb, vertrau auf Gott und weine nicht;
愛しい人 神を頼りにしよう 泣いてはいけない
Fuhrt der liebe Gott mich einst zu dir zuruck,
愛しい神がいつか僕を君のもとへ導いてくださる
Bleiben ewig wir Vereint in Liebesgluck.
そしたら僕等は愛の幸せに
永遠に結ばれるんだ
END
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以下、あとがきより。
歌詞の引用:『ZIGEUNERLIEDER Hugo Conrat』で
当時通っていた合唱団の課題から頂きました。
ドイツ語表記を無理矢理書いていたと思います。
ロイが『頼る神を知らない』と言ったのは
2番目にあたる返歌の歌詞を絡ませてます。