さくらひとひら
Name change
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◆大参彰
「ぴょんぴょん飛んで可愛いな!名前は?なんてーの?」
辺りでぴょんぴょん飛んでいる人なんて私しか居ない。
振り向くと、他の生徒と引けを取らない高身長の男の子が、人懐っこい笑みを浮かべていた。
「一条唯…です」
「よっし、今クラス見てやるぜ」
その男の子は掲示板を見つめている。
身長が高いというのは本当に羨ましい限りだ。
少しすると、男の子があっと声を上げた。
「見付けた!俺ら同じクラスだ!」
「本当?ありがとう、えっと…」
「あぁ、彰って呼んでくれ」
「彰くん、ありがとう」
「おう!よろしくな、俺の嫁!」
無邪気な笑顔で頭をぐしゃぐしゃと撫でられた。
それに、嫁…って!
「訳分かんないよ!」
「今年から共学だってのに、女の子1人しか入ってないみてーだし、唯は今から俺の嫁!癒しっつー訳で!」
「1人!?」
新入生はたくさん居たのに、女子は私しか居ないらしい。
正直、不安しかない。
「大丈夫だって、何かあったら俺がなんとかするし!」
またしても不安しかない一言を発する彰くん。
だが、スポーツをやっていそうな体格の彼に、少しだけ期待する。
「頼りにするよ。とりあえず早く教室行こっか」
「それもそうだな」
掲示板を後にして私達は教室へ向かう。
しかし、その道を塞ぐように立っていたのは、派手な外見の男と眼鏡を掛けた大人しそうな男。
「一条だな。ちょっと俺達に付いて来てもらうぜ」
「いや…これから入学式だし時間も無いんですけど…」
先輩らしいので控え目に拒否してみた。
すると彼は舌打ちをして、指をパチンと鳴らした。
それを合図に屈強な男達が走って来て、私を担いだ。
「お前…!唯を放せ!」
「お前、じゃねえ。俺様はこの学院のキング、四之森環だ」
「四之森先輩、降ろしてくれませんかね」
今にも殴りかからんばかりの勢いの彰くんに代わり、私は冷静に伺い立てる。
しかし先輩はニヤリと笑うと、腕を組んで言った。
「それは無理だな。抵抗しないのなら別だが」
「抵抗しません、降ろしてください」
「…時間が無いな。お前ら、至急姫を運べ!その後はお召しかえだ!」
「イエス、マイロード!」
訴えも虚しく連行されてしまう。
またしても不安要素が増えてしまい、私は溜め息を吐く他無かった。
→共通エピローグへ
→あとがきへ
「ぴょんぴょん飛んで可愛いな!名前は?なんてーの?」
辺りでぴょんぴょん飛んでいる人なんて私しか居ない。
振り向くと、他の生徒と引けを取らない高身長の男の子が、人懐っこい笑みを浮かべていた。
「一条唯…です」
「よっし、今クラス見てやるぜ」
その男の子は掲示板を見つめている。
身長が高いというのは本当に羨ましい限りだ。
少しすると、男の子があっと声を上げた。
「見付けた!俺ら同じクラスだ!」
「本当?ありがとう、えっと…」
「あぁ、彰って呼んでくれ」
「彰くん、ありがとう」
「おう!よろしくな、俺の嫁!」
無邪気な笑顔で頭をぐしゃぐしゃと撫でられた。
それに、嫁…って!
「訳分かんないよ!」
「今年から共学だってのに、女の子1人しか入ってないみてーだし、唯は今から俺の嫁!癒しっつー訳で!」
「1人!?」
新入生はたくさん居たのに、女子は私しか居ないらしい。
正直、不安しかない。
「大丈夫だって、何かあったら俺がなんとかするし!」
またしても不安しかない一言を発する彰くん。
だが、スポーツをやっていそうな体格の彼に、少しだけ期待する。
「頼りにするよ。とりあえず早く教室行こっか」
「それもそうだな」
掲示板を後にして私達は教室へ向かう。
しかし、その道を塞ぐように立っていたのは、派手な外見の男と眼鏡を掛けた大人しそうな男。
「一条だな。ちょっと俺達に付いて来てもらうぜ」
「いや…これから入学式だし時間も無いんですけど…」
先輩らしいので控え目に拒否してみた。
すると彼は舌打ちをして、指をパチンと鳴らした。
それを合図に屈強な男達が走って来て、私を担いだ。
「お前…!唯を放せ!」
「お前、じゃねえ。俺様はこの学院のキング、四之森環だ」
「四之森先輩、降ろしてくれませんかね」
今にも殴りかからんばかりの勢いの彰くんに代わり、私は冷静に伺い立てる。
しかし先輩はニヤリと笑うと、腕を組んで言った。
「それは無理だな。抵抗しないのなら別だが」
「抵抗しません、降ろしてください」
「…時間が無いな。お前ら、至急姫を運べ!その後はお召しかえだ!」
「イエス、マイロード!」
訴えも虚しく連行されてしまう。
またしても不安要素が増えてしまい、私は溜め息を吐く他無かった。
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