さくらひとひら
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◆四之森環
「うわッ、え!?ちょっとちょっと!降ろしてください!降ろしてくださいよ~~!」
ジタバタと暴れるも、相手が悪く全く歯が立たない。
横を歩く金髪の男を見ると、バチリと目が合った。
「降ろしてくださいよ!入学式遅れたらどうしてくれるんですか!?」
「ふん。写真を見た時は大人しい奴かと思ってたが、意外とハッキリ言うタイプなんだなお前」
「何訳分かんない事言ってんですか…?」
「まぁ良い。このくらい強気な奴の方が面白いだろう。見た目も悪くない。それにしてもお前、写真写り悪いな」
なんだこの先輩は。
話は通じないし聞かないし失礼な事ばかり言う。
ここは大人しくして、早く解放してもらうのを待つのが得策だ。
「急に大人しくなったな?時間も無いし、生徒会としてはありがたい限りだ」
この人達は生徒会だったのか。
この学院の生徒会は、先生より立場が上だというような事は知っていたが…ここまで自由だとは思わなかった。
大人しく運ばれていると、生徒会室と書いてあるプレートが下がった教室に到着した。
「お前達!プリンセスのお召しかえだ!」
「イエス、マイロード!!」
またしてもパチンと指を鳴らすと、従順に動く男達。
優しく床に降ろしたかと思ったら、私の制服に手を掛ける。
「ちょちょ!次はなんですか!セクハラですか!?」
「…そうだ、貴様は女だったな。下がれ、生徒会BOYS」
またしても彼の言葉ひとつに従う屈強な男達。
生徒会室を出て行ったと思ったら、入れ違いでメイドの格好をした女性達が入って来た。
「月城唯一の女生徒である一条の為だけに、四之森家のメイドを生徒会GIRLSとして迎え入れたのだ!ありがたく思いな!」
「唯一の女生徒!?」
どうりで女の子を見掛けないはずだ。
厄介な先輩に絡まれて、かと思えば女の子は私だけ。
心細いったらありゃしない。
そんな感傷に浸っていると、生徒会GIRLSとやらにヒラヒラの可愛らしい服を着せられていた。
「四之森先輩?これから入学式だっていうのに、どうしてコスプレなんか…」
「俺様の事は環で良い」
「……環、先輩」
「詳しい事は後だ。そろそろ入学式始まるぞ」
「ちょっと…制服!」
やはり環先輩とは会話が成り立たない。
「プリンセス」
溜め息を吐いていると、環先輩が手を差し出している。
戸惑っていると、スッと手を取られた。
「行くぜ。月城初となる女のプリンセスのお披露目だ」
女のプリンセス、というワードに疑問を抱きつつも、私は環先輩に手を引かれて入学式の会場へ向かったのだった。
→藤吾悟史へ
→共通エピローグへ
「うわッ、え!?ちょっとちょっと!降ろしてください!降ろしてくださいよ~~!」
ジタバタと暴れるも、相手が悪く全く歯が立たない。
横を歩く金髪の男を見ると、バチリと目が合った。
「降ろしてくださいよ!入学式遅れたらどうしてくれるんですか!?」
「ふん。写真を見た時は大人しい奴かと思ってたが、意外とハッキリ言うタイプなんだなお前」
「何訳分かんない事言ってんですか…?」
「まぁ良い。このくらい強気な奴の方が面白いだろう。見た目も悪くない。それにしてもお前、写真写り悪いな」
なんだこの先輩は。
話は通じないし聞かないし失礼な事ばかり言う。
ここは大人しくして、早く解放してもらうのを待つのが得策だ。
「急に大人しくなったな?時間も無いし、生徒会としてはありがたい限りだ」
この人達は生徒会だったのか。
この学院の生徒会は、先生より立場が上だというような事は知っていたが…ここまで自由だとは思わなかった。
大人しく運ばれていると、生徒会室と書いてあるプレートが下がった教室に到着した。
「お前達!プリンセスのお召しかえだ!」
「イエス、マイロード!!」
またしてもパチンと指を鳴らすと、従順に動く男達。
優しく床に降ろしたかと思ったら、私の制服に手を掛ける。
「ちょちょ!次はなんですか!セクハラですか!?」
「…そうだ、貴様は女だったな。下がれ、生徒会BOYS」
またしても彼の言葉ひとつに従う屈強な男達。
生徒会室を出て行ったと思ったら、入れ違いでメイドの格好をした女性達が入って来た。
「月城唯一の女生徒である一条の為だけに、四之森家のメイドを生徒会GIRLSとして迎え入れたのだ!ありがたく思いな!」
「唯一の女生徒!?」
どうりで女の子を見掛けないはずだ。
厄介な先輩に絡まれて、かと思えば女の子は私だけ。
心細いったらありゃしない。
そんな感傷に浸っていると、生徒会GIRLSとやらにヒラヒラの可愛らしい服を着せられていた。
「四之森先輩?これから入学式だっていうのに、どうしてコスプレなんか…」
「俺様の事は環で良い」
「……環、先輩」
「詳しい事は後だ。そろそろ入学式始まるぞ」
「ちょっと…制服!」
やはり環先輩とは会話が成り立たない。
「プリンセス」
溜め息を吐いていると、環先輩が手を差し出している。
戸惑っていると、スッと手を取られた。
「行くぜ。月城初となる女のプリンセスのお披露目だ」
女のプリンセス、というワードに疑問を抱きつつも、私は環先輩に手を引かれて入学式の会場へ向かったのだった。
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