○○の秋
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◆二階堂修次
夕食までまだまだ時間がある。
部活もやっていなく暇になった私は、修次くんの部屋に遊びに来た。
ノックを2回。
「修次くん?入るねー」
部屋に1歩足を踏み入れて辺りを見渡すと、床に正座している修次くんの後ろ姿を見付ける。
ゆっくり近付くと、そこには綺麗な花が生けられていた。
「わあっ…」
思わず感嘆の声を漏らすと、ようやく気付いたように修次くんが振り返る。
「唯、来てたのか」
ふわりと笑うその顔を見ると、何故か安心した気持ちになる。
私は修次くんの隣にしゃがみ込んだ。
「うん、なんとなく暇で。この花、何て言うの?」
私は花に詳しくないし、華道の経験も無い。
修次くんはそんな私にも優しく花の事を教えてくれるから、聞いていて楽しい。
「これはナデシコだよ。秋の七草のひとつで、色は白の他にピンクや赤もあったかな」
「ナデシコかぁ。今の私とは真逆だ…」
自虐気味に呟くと、修次くんはハハと笑った。
「不本意だけど、会長の姫教育なら、いつか唯も立派な大和撫子になるよ」
「そうだと良いけど……」
今の所、これといって成果が無いような気がする。
私は真っ白なナデシコを、目に焼き付けるように眺めた。
すると突然、
「いつも愛して」
低く甘い声が、私の耳を通過した。
驚いて修次くんの顔を見ると、大きな瞳が私の顔を捕らえていた。
「え…」
顔が火照る。
自分でも顔が赤くなっていくのが分かる。
次の言葉に期待していると、
「花言葉だよ。他にも純愛、無邪気、思慕…」
余ったらしいナデシコの花を私の髪に挿すと、また、ふわりと笑った。
「似合うよ、ナデシコ」
「…っ!!修次くんってさ、意外と女誑しみたいな所あるよね」
照れからか、早口でまくし立てると、聞き取れなかったらしい修次くんが「え?」と聞き返してきた。
「もーっ!!天然だよね、本当!」
私は立ち上がると、扉の所まで来て修次くんを呼んだ。
「彰くん誘って、早く食堂行こっ」
その日は何故か、まともに修次くんの顔を見れなかった。
二階堂修次は天然の秋。
→大参彰
夕食までまだまだ時間がある。
部活もやっていなく暇になった私は、修次くんの部屋に遊びに来た。
ノックを2回。
「修次くん?入るねー」
部屋に1歩足を踏み入れて辺りを見渡すと、床に正座している修次くんの後ろ姿を見付ける。
ゆっくり近付くと、そこには綺麗な花が生けられていた。
「わあっ…」
思わず感嘆の声を漏らすと、ようやく気付いたように修次くんが振り返る。
「唯、来てたのか」
ふわりと笑うその顔を見ると、何故か安心した気持ちになる。
私は修次くんの隣にしゃがみ込んだ。
「うん、なんとなく暇で。この花、何て言うの?」
私は花に詳しくないし、華道の経験も無い。
修次くんはそんな私にも優しく花の事を教えてくれるから、聞いていて楽しい。
「これはナデシコだよ。秋の七草のひとつで、色は白の他にピンクや赤もあったかな」
「ナデシコかぁ。今の私とは真逆だ…」
自虐気味に呟くと、修次くんはハハと笑った。
「不本意だけど、会長の姫教育なら、いつか唯も立派な大和撫子になるよ」
「そうだと良いけど……」
今の所、これといって成果が無いような気がする。
私は真っ白なナデシコを、目に焼き付けるように眺めた。
すると突然、
「いつも愛して」
低く甘い声が、私の耳を通過した。
驚いて修次くんの顔を見ると、大きな瞳が私の顔を捕らえていた。
「え…」
顔が火照る。
自分でも顔が赤くなっていくのが分かる。
次の言葉に期待していると、
「花言葉だよ。他にも純愛、無邪気、思慕…」
余ったらしいナデシコの花を私の髪に挿すと、また、ふわりと笑った。
「似合うよ、ナデシコ」
「…っ!!修次くんってさ、意外と女誑しみたいな所あるよね」
照れからか、早口でまくし立てると、聞き取れなかったらしい修次くんが「え?」と聞き返してきた。
「もーっ!!天然だよね、本当!」
私は立ち上がると、扉の所まで来て修次くんを呼んだ。
「彰くん誘って、早く食堂行こっ」
その日は何故か、まともに修次くんの顔を見れなかった。
二階堂修次は天然の秋。
→大参彰