○○の秋
Name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
◆四之森環
放課後。
そのまま真っ直ぐ寮へ帰ろうと考えていたのに、担任の執間先生から生徒会室へ行くように言われてしまった。
しかもそれが会長からの伝言らしいので、もう嫌な予感しかしない。
「失礼しまーす…」
生徒会室の扉を開けると、会長と藤吾先輩がソファに座っているのが見えた。
「来たか、プリンセス」
「仕方無く」
私がわざと不機嫌な声で答えると、藤吾先輩が「お姫さんもカンが良うなってきたな」と机上の書類を片付けながら言った。
「そりゃあ会長が私を呼ぶ時は、決まって嫌な事しか起きませんから」
…とは言えない。
「ところで一条、今の季節は何だ?」
会長が突然ヘンな質問をしてきた。
「暑いですけど…一応秋ですかね」
「秋といえば?」
会長は連想ゲームをしだしたようだ。
「えーと、スポーツの秋?」
「その通り!よく一発で答えられたな。これも俺様の日頃の教育のお陰だな」
「それは関係無いんとちゃう?」
一人うなずく会長に藤吾先輩はツッコむも、スルーされている。
「はあ…。それで、結局私はどうして呼ばれたんですかね?」
会長はふっと笑うと、勢いよくソファから立ち上がり言った。
「月城学院ではこの秋、運動会を開催しようと企画している!」
そして扉付近に突っ立っていた私の側まで来ると、
「貴様には我が校のプリンセスとして、やってもらう事がたくさんあるからな」
腰に手をあて私を見下ろした。
嫌な予感が見事当たってしまった。
またいつかみたいに全生徒から追い掛けられたり、あるいは私の何かを優勝賞品として賭けるのだろうか。
溜め息が止まらない。
「せや、お姫さん。衣装はチアガールと応援団風の学ラン、どっちがええ?」
藤吾先輩の言葉も、今の疲れきった私には届かないのであった。
四之森環は姫を巻き込む秋。
→藤吾悟史
放課後。
そのまま真っ直ぐ寮へ帰ろうと考えていたのに、担任の執間先生から生徒会室へ行くように言われてしまった。
しかもそれが会長からの伝言らしいので、もう嫌な予感しかしない。
「失礼しまーす…」
生徒会室の扉を開けると、会長と藤吾先輩がソファに座っているのが見えた。
「来たか、プリンセス」
「仕方無く」
私がわざと不機嫌な声で答えると、藤吾先輩が「お姫さんもカンが良うなってきたな」と机上の書類を片付けながら言った。
「そりゃあ会長が私を呼ぶ時は、決まって嫌な事しか起きませんから」
…とは言えない。
「ところで一条、今の季節は何だ?」
会長が突然ヘンな質問をしてきた。
「暑いですけど…一応秋ですかね」
「秋といえば?」
会長は連想ゲームをしだしたようだ。
「えーと、スポーツの秋?」
「その通り!よく一発で答えられたな。これも俺様の日頃の教育のお陰だな」
「それは関係無いんとちゃう?」
一人うなずく会長に藤吾先輩はツッコむも、スルーされている。
「はあ…。それで、結局私はどうして呼ばれたんですかね?」
会長はふっと笑うと、勢いよくソファから立ち上がり言った。
「月城学院ではこの秋、運動会を開催しようと企画している!」
そして扉付近に突っ立っていた私の側まで来ると、
「貴様には我が校のプリンセスとして、やってもらう事がたくさんあるからな」
腰に手をあて私を見下ろした。
嫌な予感が見事当たってしまった。
またいつかみたいに全生徒から追い掛けられたり、あるいは私の何かを優勝賞品として賭けるのだろうか。
溜め息が止まらない。
「せや、お姫さん。衣装はチアガールと応援団風の学ラン、どっちがええ?」
藤吾先輩の言葉も、今の疲れきった私には届かないのであった。
四之森環は姫を巻き込む秋。
→藤吾悟史
1/7ページ