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一条を姫に指名してから数ヶ月。
俺はすっかり一条に懐かれていた。
「兄様!」
「一条か、今日も早いな」
「はい、兄様と登校したくて、今日も早起きして来ました!」
一応言っておくが、俺には妹など存在しない。
『兄様』と呼ばれ慕われているだけだ。
「いつもいつも御苦労なこっちゃ。じゃ、俺は先に行っとるで」
悟史の奴は気を遣っているのか関わるのが面倒だからなのか、手を振って先を歩く。
「兄様、今日は一緒に帰れますか?」
「あー…すまん、今仕事が立て込んでるんだ」
「だから最近忙しそうなんですね。姫ゲームですか?」
「いや…。そういえば一条」
「はい?」
呼ぶと一条は、首を傾げてこちらを見る。
「王子候補はできたか?」
「んー、流石にまだですよぉ」
「…俺様を王子にする気はないのか?」
「兄様、ですか?兄様は兄様なので、恋愛対象には入りませんよ?」
そう言いケタケタと笑う一条。
本気で言ってるのかコイツは。
「──はぁ」
「疲れてるんですか?無理しちゃ駄目ですよ」
誰の所為だと思ってるんだ。
俺はこの短時間で二度目の溜息を吐いた。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ルネの青に溺れる鳥」様よりお借りしました。
2014/03/18
俺はすっかり一条に懐かれていた。
「兄様!」
「一条か、今日も早いな」
「はい、兄様と登校したくて、今日も早起きして来ました!」
一応言っておくが、俺には妹など存在しない。
『兄様』と呼ばれ慕われているだけだ。
「いつもいつも御苦労なこっちゃ。じゃ、俺は先に行っとるで」
悟史の奴は気を遣っているのか関わるのが面倒だからなのか、手を振って先を歩く。
「兄様、今日は一緒に帰れますか?」
「あー…すまん、今仕事が立て込んでるんだ」
「だから最近忙しそうなんですね。姫ゲームですか?」
「いや…。そういえば一条」
「はい?」
呼ぶと一条は、首を傾げてこちらを見る。
「王子候補はできたか?」
「んー、流石にまだですよぉ」
「…俺様を王子にする気はないのか?」
「兄様、ですか?兄様は兄様なので、恋愛対象には入りませんよ?」
そう言いケタケタと笑う一条。
本気で言ってるのかコイツは。
「──はぁ」
「疲れてるんですか?無理しちゃ駄目ですよ」
誰の所為だと思ってるんだ。
俺はこの短時間で二度目の溜息を吐いた。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ルネの青に溺れる鳥」様よりお借りしました。
2014/03/18
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