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「あ」
談話室の前を通ると、そこには箱を持った葵くんがいた。
「唯、何処か行くんですか?」
「その予定だったけど、葵くんの持ってる物が気になったので予定変更!」
私は笑って、談話室へ入りソファに座る。
葵くんはお茶を淹れてくれたようで、湯呑みを両手に持って私の隣に腰掛けた。
「知り合いから貰頂いた物で、今声を掛けに行こうとした所だったんです」
葵くんが開けた箱を覗くと、中にはどら焼きが入っていた。
「わ!美味しそう。いただきまーす」
「ふふ、どうぞ」
一口食べると、ふわふわの生地と上品な甘さが口内を巡る。
それを堪能していると、ふと視線を感じた。
「…ん、どら焼き付いてる?」
「いえ。随分と美味しそうに食べるなぁと」
にっこりと笑いながらそう言われた。
私は何故だか恥ずかしくなり、顔を俯ける。
と、誰かに頭をガシガシと強く撫でられた。
「なーに食ってんだよ」
「赤哉くん!てか髪!ぐちゃぐちゃになるっ」
その手の正体は、いつの間にか帰って来たらしい赤哉くんだった。
「火野坂、唯が嫌がってるので止めてくれませんか」
「相変わらず彼氏みてーな事言うな」
赤哉くんはそう言ってどら焼きを口に入れる。
「みたいじゃなくてそうなんだけど」
私は小さく反論して、残った一口分を口に放り込んだ。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ルネの青に溺れる鳥」様よりお借りしました。
2014/01/26
談話室の前を通ると、そこには箱を持った葵くんがいた。
「唯、何処か行くんですか?」
「その予定だったけど、葵くんの持ってる物が気になったので予定変更!」
私は笑って、談話室へ入りソファに座る。
葵くんはお茶を淹れてくれたようで、湯呑みを両手に持って私の隣に腰掛けた。
「知り合いから貰頂いた物で、今声を掛けに行こうとした所だったんです」
葵くんが開けた箱を覗くと、中にはどら焼きが入っていた。
「わ!美味しそう。いただきまーす」
「ふふ、どうぞ」
一口食べると、ふわふわの生地と上品な甘さが口内を巡る。
それを堪能していると、ふと視線を感じた。
「…ん、どら焼き付いてる?」
「いえ。随分と美味しそうに食べるなぁと」
にっこりと笑いながらそう言われた。
私は何故だか恥ずかしくなり、顔を俯ける。
と、誰かに頭をガシガシと強く撫でられた。
「なーに食ってんだよ」
「赤哉くん!てか髪!ぐちゃぐちゃになるっ」
その手の正体は、いつの間にか帰って来たらしい赤哉くんだった。
「火野坂、唯が嫌がってるので止めてくれませんか」
「相変わらず彼氏みてーな事言うな」
赤哉くんはそう言ってどら焼きを口に入れる。
「みたいじゃなくてそうなんだけど」
私は小さく反論して、残った一口分を口に放り込んだ。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ルネの青に溺れる鳥」様よりお借りしました。
2014/01/26
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