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つまんない。
私は生徒会室のソファに深く座り、背もたれに頭を預けた。
目の前では、悟史と会長が何やら話し込んでいる。
私には理解出来ない、生徒会の話。
いつも勝手に決まって、勝手に巻き込まれるのだ。
2人の様子をボーッと眺めていると、会長が書類の入ったクリアファイルを持って生徒会室を出て行こうとする。
「会長、どこ行くんですか?」
「職員室だ。書類を提出しにな」
「すぐ戻ります?」
「いや…書類を見てもらって、その事について多少話すかも知れんが…。なんだ?」
「いえ、何でも」
不思議がる会長に笑顔を返して見送る。
目の前のソファに視線を移すと、いつの間にか悟史が座っていて小説を開いていた。
悟史が隙を見せる数少ない機会。
私は気付かれないよう、悟史の隣に腰掛ける。
ちらりと覗く首筋につーっと指を這わすと、悟史は肩を震わせこちらを見た。
「唯…っ、何?」
「何でもないよ、読書続けて?」
「続けてってなぁ…」
「じゃあコッチに集中してくれますか?誰も居ないし」
悟史の両肩を軽く押すと、抵抗も見せずソファに倒れる。
いつもは無表情を貫くその瞳も、今は期待に揺れていた。
触れるだけのキスをしただけで、悟史は甘い声を漏らす。
「どうして欲しいですか?先輩」
私は意地悪く笑いながら、シャツの裾に手を入れ細めの腰を撫でる。
「んッ…、ぁあ……唯っ」
悟史は目をかたく瞑り、私の愛撫に感じ入っている。
しばらくして、私は手を止めた。
「はぁ…ッ、唯…?」
「…会長、戻って来たかな?」
微かに聞こえた足音。
時間的にも、そろそろ戻ってもおかしくない頃だ。
「どうする?悟史」
「どうするて…。退いてや」
「え~、見せ付けないの?」
「アホか!ほら、はよ退いて…」
「仕方無いなぁ」
ひょいと悟史の上から降りた時、ちょうど扉が開いて会長が戻って来た。
「環…お帰り」
かろうじて、悟史の表情はいつもの無に戻っていた。
私は会長の目を盗んで、再び悟史にキスをする。
「…ん」
「続きはまた後で、ですね」
照れて目を伏せる悟史に、私は耳元でそう囁いた。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ルネの青に溺れる鳥」様よりお借りしました。
2013/12/07
私は生徒会室のソファに深く座り、背もたれに頭を預けた。
目の前では、悟史と会長が何やら話し込んでいる。
私には理解出来ない、生徒会の話。
いつも勝手に決まって、勝手に巻き込まれるのだ。
2人の様子をボーッと眺めていると、会長が書類の入ったクリアファイルを持って生徒会室を出て行こうとする。
「会長、どこ行くんですか?」
「職員室だ。書類を提出しにな」
「すぐ戻ります?」
「いや…書類を見てもらって、その事について多少話すかも知れんが…。なんだ?」
「いえ、何でも」
不思議がる会長に笑顔を返して見送る。
目の前のソファに視線を移すと、いつの間にか悟史が座っていて小説を開いていた。
悟史が隙を見せる数少ない機会。
私は気付かれないよう、悟史の隣に腰掛ける。
ちらりと覗く首筋につーっと指を這わすと、悟史は肩を震わせこちらを見た。
「唯…っ、何?」
「何でもないよ、読書続けて?」
「続けてってなぁ…」
「じゃあコッチに集中してくれますか?誰も居ないし」
悟史の両肩を軽く押すと、抵抗も見せずソファに倒れる。
いつもは無表情を貫くその瞳も、今は期待に揺れていた。
触れるだけのキスをしただけで、悟史は甘い声を漏らす。
「どうして欲しいですか?先輩」
私は意地悪く笑いながら、シャツの裾に手を入れ細めの腰を撫でる。
「んッ…、ぁあ……唯っ」
悟史は目をかたく瞑り、私の愛撫に感じ入っている。
しばらくして、私は手を止めた。
「はぁ…ッ、唯…?」
「…会長、戻って来たかな?」
微かに聞こえた足音。
時間的にも、そろそろ戻ってもおかしくない頃だ。
「どうする?悟史」
「どうするて…。退いてや」
「え~、見せ付けないの?」
「アホか!ほら、はよ退いて…」
「仕方無いなぁ」
ひょいと悟史の上から降りた時、ちょうど扉が開いて会長が戻って来た。
「環…お帰り」
かろうじて、悟史の表情はいつもの無に戻っていた。
私は会長の目を盗んで、再び悟史にキスをする。
「…ん」
「続きはまた後で、ですね」
照れて目を伏せる悟史に、私は耳元でそう囁いた。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ルネの青に溺れる鳥」様よりお借りしました。
2013/12/07
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