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私の彼氏、染谷イクミは本当に優しくて真面目で可愛い人だ。
しかし、残念な事に見た目でとても損をしている。
派手な髪色に鋭い目付き、進んで人付き合いをするような性格ではないから、彼と親しくなろうと近付く人はまず居ない。
不運にも姫の世話役になってしまった染谷先輩。私だって姫に選ばれていなかったら、彼とは出会っていなかっただろう。
こればかりは会長に感謝だ。
「染谷先輩、ミケとられたからって私の事睨まないでくれます?」
染谷先輩の部屋に居る猫のミケ。
今は私の膝の上で丸くなっている。
「別に睨んでねぇよ」
「すっごい不機嫌そうな顔してましたよ。怖い怖い」
私は笑いながらミケの背をゆっくり撫でる。
先輩は悔しそうに喉をゴロゴロと鳴らすミケを見詰めていた。
そんな彼に朗報とばかりに明るい声で私は言った。
「そういえば、コンビニに新作プリンがあったので買って来たんですよね私。冷蔵庫に入れてありますよ」
「プリン……!」
パッと一瞬だけ嬉しそうな表情を見せた染谷先輩。
恐らく、他の人は見た事無いであろう先輩の顔。
修次くんや彰くん達は、染谷先輩がよく分からないなんて言うけれど、実は誰よりも分かりやすい人なのかも知れない。
─ END ─
【あとがき】
2016/03/31
しかし、残念な事に見た目でとても損をしている。
派手な髪色に鋭い目付き、進んで人付き合いをするような性格ではないから、彼と親しくなろうと近付く人はまず居ない。
不運にも姫の世話役になってしまった染谷先輩。私だって姫に選ばれていなかったら、彼とは出会っていなかっただろう。
こればかりは会長に感謝だ。
「染谷先輩、ミケとられたからって私の事睨まないでくれます?」
染谷先輩の部屋に居る猫のミケ。
今は私の膝の上で丸くなっている。
「別に睨んでねぇよ」
「すっごい不機嫌そうな顔してましたよ。怖い怖い」
私は笑いながらミケの背をゆっくり撫でる。
先輩は悔しそうに喉をゴロゴロと鳴らすミケを見詰めていた。
そんな彼に朗報とばかりに明るい声で私は言った。
「そういえば、コンビニに新作プリンがあったので買って来たんですよね私。冷蔵庫に入れてありますよ」
「プリン……!」
パッと一瞬だけ嬉しそうな表情を見せた染谷先輩。
恐らく、他の人は見た事無いであろう先輩の顔。
修次くんや彰くん達は、染谷先輩がよく分からないなんて言うけれど、実は誰よりも分かりやすい人なのかも知れない。
─ END ─
【あとがき】
2016/03/31
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