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「悪いな、手伝ってもらっちゃって」
「いえ、どうせ暇でしたし。大丈夫ですよ」
「そうか。ほんと、一条は真面目で優しいな」
昼休み。
私は執間先生に頼まれて、午後の授業で使う実験用具の準備をしていた。
「これ、この机の上に置いておきますね」
「ああ、ありがとう。助かったよ」
ぽん、と執間先生の手が私の頭を撫でる。
私は彼を見上げ言った。
「お礼は何か無いんですか?」
「お礼かぁ。逆に、何が良い?」
笑いながら言う先生に、私は彼の腕を握り踵を浮かせ背伸びをした。
「キス、とかですかね」
唇が触れ合うギリギリの所で、熱っぽく見つめながら囁く。
先生も色気を含んだ視線を寄越しながら、くすりと笑った。
「お子様な一条には、まだ早いんじゃない?」
人差し指を私の唇にそっと触れさせ、妖艶に片目を閉じる。
「今のような小悪魔な一条も良いけど、いつもの優等生な君の方が先生は好きだな」
私はすとんと踵を下ろし、先生との距離もゆっくり離していった。
「昼休みもそろそろ終わるので、教室に戻りますね」
「6時間目、優等生な一条に会うの楽しみにしてるよ」
執間先生はからかう様に言って、扉を開いた私に手を振った。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「花曇」様よりお借りしました。
2016/03/02
「いえ、どうせ暇でしたし。大丈夫ですよ」
「そうか。ほんと、一条は真面目で優しいな」
昼休み。
私は執間先生に頼まれて、午後の授業で使う実験用具の準備をしていた。
「これ、この机の上に置いておきますね」
「ああ、ありがとう。助かったよ」
ぽん、と執間先生の手が私の頭を撫でる。
私は彼を見上げ言った。
「お礼は何か無いんですか?」
「お礼かぁ。逆に、何が良い?」
笑いながら言う先生に、私は彼の腕を握り踵を浮かせ背伸びをした。
「キス、とかですかね」
唇が触れ合うギリギリの所で、熱っぽく見つめながら囁く。
先生も色気を含んだ視線を寄越しながら、くすりと笑った。
「お子様な一条には、まだ早いんじゃない?」
人差し指を私の唇にそっと触れさせ、妖艶に片目を閉じる。
「今のような小悪魔な一条も良いけど、いつもの優等生な君の方が先生は好きだな」
私はすとんと踵を下ろし、先生との距離もゆっくり離していった。
「昼休みもそろそろ終わるので、教室に戻りますね」
「6時間目、優等生な一条に会うの楽しみにしてるよ」
執間先生はからかう様に言って、扉を開いた私に手を振った。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「花曇」様よりお借りしました。
2016/03/02
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