俺プリ!・Cross!②
Name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
。*゚+──豆腐メンタル系彼氏
放課後。
私は久々に藤吾先輩が居る生徒会室へ足を運ぶ。
扉をノックすると、中から会長の返事が聞こえた。
「失礼します」
生徒会室に入り中を見渡すが、先輩の姿が見当たらない。
「会長、藤吾先輩はまだ来てないんですか?」
朝に先輩を見掛けたから、休みという事は無いはずだ。
図書室で仕事でもしているのだろうか。
先輩を待つ為ソファに腰をおろすと、会長が口を開いた。
「悟史なら早々に帰ったぞ」
「珍しいですね」
「まぁ、この時期だからな……。あいつにとっては珍しい事ではない」
会長は苦笑しながら言った。
私は首を傾げながらも、挨拶をして生徒会室を出る。
最近雨の日が多い所為か、なんとなく憂鬱だ。
お気に入りの傘をさし、雨が跳ね返るコンクリート道を歩く。
寮に着きそのまま藤吾先輩の部屋を訪れる。
ノックをすると、弱々しい先輩の声が聞こえた。
「お邪魔します。藤吾先輩、体調でも悪いんですか?」
ソファに仰向けで寝転がり、だるそうな顔を向ける先輩。
思わず駆け寄ると、ぎゅっと抱き締められた。
「先輩?」
「あかん……俺もうあかんわ……」
「ちょっ、一体どうしたんですか?」
「どうせ俺なんて……」
彼の突然の行動に驚いたが、私はふと思い出した。
「そういえば先輩、先月も同じような事言ってましたよね」
「なんやねん……こないな俺は嫌いか……?」
「そういう訳じゃないですけど」
そうだ、藤吾先輩は意外とメンタルが脆い人だった。
先月だって見事に五月病になりそれはそれは大変だったのだ。
私が、雨が続きジメジメとした空気で憂鬱な気分になるのと同じように、先輩も憂鬱になっていたのだろう。
彼の場合、その数値が高いだけなのだ。
「先輩、やまない雨はありませんよ」
「同じく永遠に続くカップルなんかも居らへんよ……」
「ほ、ほら! 雨があがったら虹も見えますし」
「幸せの先に見えるのは絶望のみや……」
もうやだこの豆腐メンタルネガティブ眼鏡。
でも彼のそんな姿を見ても不思議と冷めないのだから、恋とはつくづく厄介なものだ。
「先輩となら絶望の果てにも希望が見えます。それ以上ネガティブな発言したら、もう先輩が作る衣装着ませんよ」
「……それは困るな」
翌日から藤吾先輩は生徒会業務を再開した。
これには会長も驚いていた。
「いつもならまだ十日程ふさぎ込んでいる時期だが……これもプリンセスのお陰だな」
「なんかもうすごいですね、藤吾先輩って」
─ END ─
【あとがき】
2015/06/15
放課後。
私は久々に藤吾先輩が居る生徒会室へ足を運ぶ。
扉をノックすると、中から会長の返事が聞こえた。
「失礼します」
生徒会室に入り中を見渡すが、先輩の姿が見当たらない。
「会長、藤吾先輩はまだ来てないんですか?」
朝に先輩を見掛けたから、休みという事は無いはずだ。
図書室で仕事でもしているのだろうか。
先輩を待つ為ソファに腰をおろすと、会長が口を開いた。
「悟史なら早々に帰ったぞ」
「珍しいですね」
「まぁ、この時期だからな……。あいつにとっては珍しい事ではない」
会長は苦笑しながら言った。
私は首を傾げながらも、挨拶をして生徒会室を出る。
最近雨の日が多い所為か、なんとなく憂鬱だ。
お気に入りの傘をさし、雨が跳ね返るコンクリート道を歩く。
寮に着きそのまま藤吾先輩の部屋を訪れる。
ノックをすると、弱々しい先輩の声が聞こえた。
「お邪魔します。藤吾先輩、体調でも悪いんですか?」
ソファに仰向けで寝転がり、だるそうな顔を向ける先輩。
思わず駆け寄ると、ぎゅっと抱き締められた。
「先輩?」
「あかん……俺もうあかんわ……」
「ちょっ、一体どうしたんですか?」
「どうせ俺なんて……」
彼の突然の行動に驚いたが、私はふと思い出した。
「そういえば先輩、先月も同じような事言ってましたよね」
「なんやねん……こないな俺は嫌いか……?」
「そういう訳じゃないですけど」
そうだ、藤吾先輩は意外とメンタルが脆い人だった。
先月だって見事に五月病になりそれはそれは大変だったのだ。
私が、雨が続きジメジメとした空気で憂鬱な気分になるのと同じように、先輩も憂鬱になっていたのだろう。
彼の場合、その数値が高いだけなのだ。
「先輩、やまない雨はありませんよ」
「同じく永遠に続くカップルなんかも居らへんよ……」
「ほ、ほら! 雨があがったら虹も見えますし」
「幸せの先に見えるのは絶望のみや……」
もうやだこの豆腐メンタルネガティブ眼鏡。
でも彼のそんな姿を見ても不思議と冷めないのだから、恋とはつくづく厄介なものだ。
「先輩となら絶望の果てにも希望が見えます。それ以上ネガティブな発言したら、もう先輩が作る衣装着ませんよ」
「……それは困るな」
翌日から藤吾先輩は生徒会業務を再開した。
これには会長も驚いていた。
「いつもならまだ十日程ふさぎ込んでいる時期だが……これもプリンセスのお陰だな」
「なんかもうすごいですね、藤吾先輩って」
─ END ─
【あとがき】
2015/06/15