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交流生として月城学院にしばらくお世話になる事になった俺は、この学院の伝統行事だという「姫ゲーム」をそれなりに楽しんでいた。
「お姫様、そろそろ君とゆっくりお話とかしたいんだけどなぁ」
廊下などで見掛けるお姫様はいつも王国民とやらに追われていて、彼女と挨拶を交わす暇も無い。
学院内では比較的ゆっくり出来る生徒会室に、彼女はよく出入りしていた。
なので俺は、少しでも彼女とお近づきになるべく、同じくらい生徒会室に顔を出している。
ソファに座るお姫様に、紅茶を淹れてあげた。
「音無さん、ありがとうございます」
「音無、毎日生徒会室に来るのは構わないがな、俺様の紅茶を勝手に飲むのはどうかと思うが…?」
「俺としては生徒会室への出入りをもっと控えて欲しいんやけどな」
会長さんと副会長さんが何か言っているが、ここはスルーしよう。
お姫様が紅茶を一口啜り、そして俺を見て一言。
「音無さんは、王国民ではないんですか?」
「え?」
毎日生徒会室で顔を合わせているのに未だに警戒されていたのは、王国民だと思われていたからなのか。
あそこまで熱狂的に姫だなんだと奉り上げる気はないが、仲良くなりたいとは思う。
「俺はただ、君と仲良くなりたいだけだよ」
笑顔でそう答えると、彼女もまた嬉しそうにはにかむ。
その笑顔が可愛くて、ついいつもの癖で抱き締めてしまうところだった。
「私も、音無さんと仲良くなりたいです」
「唯ちゃん…!」
俺はとうとう堪えきれず、彼女をぎゅっと抱き締めた。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ひよこ屋」様よりお借りしました。
たぶんこの様子を見て藤吾先輩は嫉妬してる。
2015/03/25
「お姫様、そろそろ君とゆっくりお話とかしたいんだけどなぁ」
廊下などで見掛けるお姫様はいつも王国民とやらに追われていて、彼女と挨拶を交わす暇も無い。
学院内では比較的ゆっくり出来る生徒会室に、彼女はよく出入りしていた。
なので俺は、少しでも彼女とお近づきになるべく、同じくらい生徒会室に顔を出している。
ソファに座るお姫様に、紅茶を淹れてあげた。
「音無さん、ありがとうございます」
「音無、毎日生徒会室に来るのは構わないがな、俺様の紅茶を勝手に飲むのはどうかと思うが…?」
「俺としては生徒会室への出入りをもっと控えて欲しいんやけどな」
会長さんと副会長さんが何か言っているが、ここはスルーしよう。
お姫様が紅茶を一口啜り、そして俺を見て一言。
「音無さんは、王国民ではないんですか?」
「え?」
毎日生徒会室で顔を合わせているのに未だに警戒されていたのは、王国民だと思われていたからなのか。
あそこまで熱狂的に姫だなんだと奉り上げる気はないが、仲良くなりたいとは思う。
「俺はただ、君と仲良くなりたいだけだよ」
笑顔でそう答えると、彼女もまた嬉しそうにはにかむ。
その笑顔が可愛くて、ついいつもの癖で抱き締めてしまうところだった。
「私も、音無さんと仲良くなりたいです」
「唯ちゃん…!」
俺はとうとう堪えきれず、彼女をぎゅっと抱き締めた。
─ END ─
【あとがき】
タイトルは「ひよこ屋」様よりお借りしました。
たぶんこの様子を見て藤吾先輩は嫉妬してる。
2015/03/25
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