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とある休日。
私は買い物を楽しみたい気分だったので環を誘うも、「忙しい」の一言で断られてしまった。
なので今は、仕方なく1人で街をぶらついている。
あの服可愛い、これ環に似合いそう、などと1人買い物を楽しんでいる時。
遠くに、見覚えのある姿が見えた。
私は声をかけようと近付くと、環が誰かと一緒に居るのが見えて思わず立ち止まった。
目をこらすと、何やら見知らぬ女性と楽しそうに話をしているではないか!
環は格好良いし、相変わらず他校の女子からの人気もすごい。
だから、いちいち嫉妬なんて事はしないと決めていたのに。
なんか、私と居る時よりも笑顔が輝いてない?
これは流石にキツい。
「っていう事があったんですよ!藤吾先輩、聞いてますか?」
「あー、ちゃんと聞いとったわ」
私は先日の出来事を藤吾先輩に愚痴っていた。
先輩は紅茶を飲みながら、面倒そうに返事をする。
「私より背も高かったし、顔も綺麗だったし、妙に親しげな雰囲気だったし、なんか…お似合いだったし」
「気になるんやったら、環に直接聞けばええやろ」
「浮気が事実だったらどうするんですか!」
「浮気してないかも知れへんやろ?」
ぐぬぬ…。
確かにそうだけど…。
私が返事に困っていると、急に生徒会室の扉が開いた。
「遅くなって悪かったな」
見ると、環がたくさんのプリントを抱えて立っていた。
「お疲れさん」
藤吾先輩はチラリと私を見て続けた。
「せや、環。この前店で女連れてんの見かけたんやけど、誰と居たん?」
「藤吾先輩…!」
「女?」
あたふたする私をよそに、環は「ああ」と思い出したように続けた。
「姉貴の事か?気が向いたんで唯にプレゼントでも買おうと思ったまでは良かったんだがな…」
と、環がその日の事を語り出した。
急に姉貴から連絡があり、何かと思えばショッピングしたいから荷物持ちとして来いとの事。
唯へのプレゼントを見に行くついでに、姉貴の買い物に付き合うのも良いか、と了承した……。
「っつー訳だ。」
「なんだ、お姉さんだったんだ…」
「良かったなぁお姫さん」
「はい。てか環にお姉さんが居るなんて知らなかった」
「言ってなかったか?…まぁ良い。唯の事話したら、姉貴の方がプレゼント探し楽しんでたな」
「だから部屋に女物の服が大量にあったんか」
「気に入ったものを片っ端から買ってたからな、姉貴」
そして環は、良い事を思い付いたという顔をして言った。
「よし、これから唯のファッションショーを始めるぞ!」
「それより片付けなあかん仕事が…」
「そんな事は後回しだ!行くぞ、唯!」
「え、はいー!」
藤吾先輩の制止も聞かず、環は遅くまで私のファッションショーを楽しんだのだった。
…かく言う私も楽しんでたんだけど!
─ END ─
【あとがき】
2013/10/27
私は買い物を楽しみたい気分だったので環を誘うも、「忙しい」の一言で断られてしまった。
なので今は、仕方なく1人で街をぶらついている。
あの服可愛い、これ環に似合いそう、などと1人買い物を楽しんでいる時。
遠くに、見覚えのある姿が見えた。
私は声をかけようと近付くと、環が誰かと一緒に居るのが見えて思わず立ち止まった。
目をこらすと、何やら見知らぬ女性と楽しそうに話をしているではないか!
環は格好良いし、相変わらず他校の女子からの人気もすごい。
だから、いちいち嫉妬なんて事はしないと決めていたのに。
なんか、私と居る時よりも笑顔が輝いてない?
これは流石にキツい。
「っていう事があったんですよ!藤吾先輩、聞いてますか?」
「あー、ちゃんと聞いとったわ」
私は先日の出来事を藤吾先輩に愚痴っていた。
先輩は紅茶を飲みながら、面倒そうに返事をする。
「私より背も高かったし、顔も綺麗だったし、妙に親しげな雰囲気だったし、なんか…お似合いだったし」
「気になるんやったら、環に直接聞けばええやろ」
「浮気が事実だったらどうするんですか!」
「浮気してないかも知れへんやろ?」
ぐぬぬ…。
確かにそうだけど…。
私が返事に困っていると、急に生徒会室の扉が開いた。
「遅くなって悪かったな」
見ると、環がたくさんのプリントを抱えて立っていた。
「お疲れさん」
藤吾先輩はチラリと私を見て続けた。
「せや、環。この前店で女連れてんの見かけたんやけど、誰と居たん?」
「藤吾先輩…!」
「女?」
あたふたする私をよそに、環は「ああ」と思い出したように続けた。
「姉貴の事か?気が向いたんで唯にプレゼントでも買おうと思ったまでは良かったんだがな…」
と、環がその日の事を語り出した。
急に姉貴から連絡があり、何かと思えばショッピングしたいから荷物持ちとして来いとの事。
唯へのプレゼントを見に行くついでに、姉貴の買い物に付き合うのも良いか、と了承した……。
「っつー訳だ。」
「なんだ、お姉さんだったんだ…」
「良かったなぁお姫さん」
「はい。てか環にお姉さんが居るなんて知らなかった」
「言ってなかったか?…まぁ良い。唯の事話したら、姉貴の方がプレゼント探し楽しんでたな」
「だから部屋に女物の服が大量にあったんか」
「気に入ったものを片っ端から買ってたからな、姉貴」
そして環は、良い事を思い付いたという顔をして言った。
「よし、これから唯のファッションショーを始めるぞ!」
「それより片付けなあかん仕事が…」
「そんな事は後回しだ!行くぞ、唯!」
「え、はいー!」
藤吾先輩の制止も聞かず、環は遅くまで私のファッションショーを楽しんだのだった。
…かく言う私も楽しんでたんだけど!
─ END ─
【あとがき】
2013/10/27
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