過去も君の、一部だから
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歓迎会から一夜明けた日曜日。
昨晩自宅に着いた瞬間に疲労感に襲われた2人が目を覚ましたのは、翌日のお昼過ぎだった。
さすがに眠りすぎた、と慌てて体を起こしたあかりは全身の筋肉痛と、日焼けの痛みに見舞われた。
そんな身体に鞭を打ち、這うようにリビングへ行くと起きたばかりの月島がソファで優雅に甘い香りをさせたホットコーヒーを啜っていた。
「おはよう。」
「いったた...お、おはよう、ございます...」
「......無茶するからでしょ」
彼女の様子に全てを察した月島は、薄ら笑いを浮かべている。言い返す言葉もないと言った様子で、一旦顔を洗うべくゆっくりとした足取りでリビングを出るあかり。
全身の痛みに思わず声が漏らしながら、戻ってきたあかりは月島の隣に腰を下ろした。目の前のローテーブルには先ほどまでなかったマグカップがおかれており、月島がコーヒーを淹れてくれたのだと察する。
「(優しい....)いただきます」
甘党の彼女の口に合うようしっかり砂糖とミルクが入っていて、あかりはその優しい甘さにホッと一息つきながら口を開いた。
「月島くんは筋肉痛とか大丈夫ですか...?」
「まぁあんな足場で動いたら多少足は痛むケド」
「多少...?では日焼けは...」
「...僕が何のためにパーカー着てたと思うの?」
飄々とした表情を浮かべる月島の用意周到さに、何故か敗北感に陥るあかりの表情には後悔と悔しさが滲んでいる。
「今日は安静にしときなよ。家事は僕やるし」
「そっ、そうで...え!?月島くんが!?」
「....この前うどん作った時も思ったけど、君バカにしてるでしょ」
予想外な彼の言葉に耳を疑うあかりは隣でソファに座る月島を2度見した。そんな反応にムッとした表情を浮かべながら月島はジトッとした視線をあかりに送っている。
「いえっそんなことは...!ただ月島くんも疲れているらっしゃると思うので申し訳ないなと...」
「いいから。お昼食べたいものある?」
立ち上がって体を伸ばす月島に、あかりは冷蔵庫の中身を思い出しながら少し考えたあと「焼きそば...?」と呟いた。
月島は疑問系で返ってきた返答に軽く笑いながらあかりの頭をポンポンと撫でてキッチンへ向かった彼の背中を見つめながら、思わず頬を赤らめるあかりは気付かれないように小さく笑った。
「(つ、月島くんが...優しい...!)」
「ああ、そうだ。ストレッチとかした方がいいよ。楽になるから」
「っ!は、はい!!」
突然その背中が振り向いたことでビクッと肩を震わせながら慌てて返事をするあかりに、月島は「部活か...?」と小首を傾げながら再びキッチンへ向かった。
やがて食欲をそそる匂いと共に二つのお皿に乗った焼きそばが出来上がり、月島はテキパキとお箸やお茶を用意していた。
ゆっくりとストレッチをしていたあかりはせめて準備くらいは、と立ち上がろうと試みるが筋肉痛と布が日焼け部分に擦れピリピリとした痛みが相まって、思わず固まってしまう。
ズルズルと体を引きずりながらなんとかテーブルにたどり着くと、そこには既に焼きそばとお箸、お茶までグラスに入り並べられていた。
「す、すごい...!!美味しそうです...!!」
「大袈裟。....っていうか本当に大丈夫なの?君」
キラキラした瞳で食卓を並べるあかりに、月島は溜息混じりに笑った。
「大丈夫ですよ、これくらい...!いただきます!」
「...いただきます」
手を合わせると、2人は焼きそばを口に運ぶ。
あかりは幸せそうな表情で焼きそばを咀嚼していた。
「うーん!おいっしいです...!前も思ったのですが、月島くん、天才ですか...!?」
「...ただの焼きそばなんだけどこれ」
「あっバカにしましたね!?焼きそば難しいんですよ!ベチャベチャになることもあるんですから!」
大絶賛するあかりに、若干引きながら箸を進める月島は彼女の勢いに圧され気味だが悪い気はしていない様子だ。
「あ、今日、冷えピタとか湿布とか買い足しに行こうかと思っていまして....あの、もしよかったら付き合って、いただけたらと思うのですが....」
「僕行ってくるからいいよ。」
「えっ...!?私も行きますよ...!さすがに申し訳ないですから!!」
「君の足で行ったら1日かかりそうだし」
彼の言葉に返す言葉もなく、ゔっと言葉を詰まらせるあかり。
そしてあれよあれよと言う間に食事もおわり、後片付けも早々に済ませた月島はスマホを取り出し買うもののメモを始めた。
「(ふ、不甲斐ない....結局全部やってもらって....)」
「あと...ほかに買い足すものは?」
「え、えっと...あとは...」
最低限の品を頼み終えた月島の言葉に一瞬考えた後、あかりは首を横にふった。
「後は大丈夫です。すみません、折角のお休みに...」
「すぐそこだし。大人しく待ってて」
月島はとても申し訳なさそうに眉をヘの字に下げるあかりの頭にポンっと頭に手を置いた後、「行ってきます」と言い家を出ていった。
「情けない...はしゃぎすぎて日焼けと筋肉痛で動けないなんて...!」
テーブルに突っ伏すあかりは独り言を漏らしながら頬を膨らませている。そして何かを思いついたような表情の彼女は、そのまま近くにあったスマホを取り何かを検索し始めた。
あかりがスマホを閉じてから30分程経つと、家のインターホンが鳴った。
身体中の痛みに耐えながら扉を開けると、そこには「お届け物です」という言葉と共に小さな箱を持った配達人が立っていた。
それを受け取るとそっと冷蔵庫にしまいながら、思わず笑みを溢していると、ガチャリと玄関を開ける音がして反射的に思い切り冷蔵庫を閉めた。
「お、おかえりなさいっ!」
「ただいま。...あれ、もうお腹空いたの?」
「ちちっ、違います...!」
キッチンの冷蔵庫の前で狼狽えているあかりに怪訝な表情を浮かべなら「まあいいか」とテーブルに買ったものを置く月島は購入したものをテーブルに出す。
「冷えピタと湿布、冷蔵庫にしまってくれる?」
気付かれてないことに安堵しながら喜んでそれを受け取り冷蔵庫に素早くいれた。
「あとアロエの保湿クリーム、ここに置いとくよ」
「えぇっ!買ってきてくださったんですか!?(お願いするのが申し訳なくて、頼んでなかったのに...!)」
「日焼け酷いんでしょ」
「ゔっ...月島くん...優しすぎて泣きそうです...」
キッチンに立ったまま顔を片手で覆い、彼の優しさと自分の不甲斐なさに泣きかけるあかり。そんな彼女にまた大袈裟なことを言ってる、と月島は呆れた表情を浮かべた。
「本当にありがとうございます...今冷たいコーヒー淹れるので、座っててください!」
「ん、どうも」
暑い中買い物に出かけた彼を労いながら、マグカップに氷とコーヒーを注いでいる。
鼻を掠めたコーヒーの香りに月島は少し機嫌を良さそうな顔をして頷き、ソファーに腰を下ろした。
「お待たせしました、アイスコーヒーと...ショートケーキです!」
「!え、なんで...さっきなかったのに...」
辿々しい足取りのあかりがお盆に乗せて持ってきたのは、コーヒーとショートケーキだった。目の前に置かれた大好物のショートケーキを見つめながら珍しく少しだけ目を輝かせている月島に、あかりは頬を緩ませた。
「昨日の試合、ご褒美のお話をしたので...えと、その....」
「……ありがと…(まさか間に受けるなんて思わなかったんだけど...)」
昨日試合中の月島の言葉を思い出しながら、ご褒美はこれでよかっただろうかと、あかりは自信無さそうな表情で彼の顔を窺っていた。
「いただきます……ん、美味しい」
「(くぅっ...かっかわいいです..!)」
フォークに刺さった一口サイズに切られたケーキを口に含んだ瞬間、月島の表情が一瞬緩んだのを見逃さなかったあかりは心臓を抑えて苦しげに俯いた。
「...君はチョコレートケーキなんだね」
月島の隣に座ったあかりは、嬉しそうに頷きながらちゃっかり用意したチョコレートケーキを自分の口に運んだ。甘すぎず深いほろ苦さが最後に残るケーキに幸せそうな笑みを浮かべるあかり。
「とっても美味しいですよ!よかったらどうぞ!」
満面の笑みでフォークにチョコレートをよそうと、にっこり笑って月島の口元に差し出す。
黙ってそれを口に入れると、彼は少し顔を赤らめながら目を逸らして咀嚼した。
「ふふ、いかがですか?」
「....ん」
頷く彼の反応に嬉しそうな笑みを浮かべるあかりは身体中の痛みも忘れ、チョコレートケーキの甘味とほろ苦さに上機嫌な様子である。
そんな彼女を横目に3、4口食べ進めたところで、月島はフォークを置き突然口を開いた。
「....ねぇ。ご褒美、足りないんだけど」
「...へ?」
月島は悪戯っぽい笑みでそう言うと、間抜けな表情をしているあかりの顎に人差し指を添え自分の方へ向けた。
急な彼の行動にされるがままのあかりの唇は、気付けば月島に奪われていた。
「...待っ、っん...!」
押し当てられた熱に逃げ場などなく、あかりはただそれを受け入れるだけで精一杯の様子だ。月島は震える彼女の唇をぺろりと舐め早々に顔を離した。
「チョコ、甘いね」
ニヤッと笑う月島は、まるで小動物のように羞恥に震えながら、涙を浮かべた瞳を揺らしているあかりの姿に、思わず吹き出してしまった。
「ぷっ、何それ...!」
「......なっ、...!」
「はは、面白すぎるでしょ、君....っ!」
褒められている気が全くしないあかりは複雑な表情をうかべながら物言いたげな瞳で月島を見つめた。
すると一通り笑い終えた月島は「あー笑った」と呟きながら、最後の一口と残していた苺にフォークを刺した。
あかりはもはや褒め言葉でもなんでもない彼の呟きに抗議しようと口を開いた瞬間。
「ほら、褒めてるんだから機嫌直しなよ」
気付くより早く果実の甘酸っぱさが口に届き、反射的に口に手を当て咀嚼するあかりは、ただ黙って彼を見つめるしかない。目の前の彼は、余裕の笑みを浮かべている。
彼の悪戯な笑みにドキッと胸を高鳴らせながら、顔を真っ赤に染め上げたあかりは、ふいっとそっぽを向いた。
「(ん?珍しい反応....)」
「(キス、したあとで...しかも、何故だか月島くんが前よりも一層格好よく見えてしまって...!)」
赤らんだ頬を両手で覆いながら、不思議そうな表情をする月島と反対側を向くあかり。月島はさらに口角を釣り上げて、そっぽを向く彼女の耳元に顔を近づけた。
「ねぇ、なんでそっち向くの」
「...っ、い、いやですっ...!」
彼の声はいつもより低い声で、耳をくすぐるように響く。あかりは、絞り出したようなか細い声で抵抗の声を上げた。
「ふうん。まぁいいけど」
冷たい声色と同時に急に彼の体温が離れていくのを感じ、あかりは追うように思わず振り向いて彼の方を見た。
「なんてね」
「〜〜〜っ!!」
性格の悪そうな笑みを浮かべる月島は、口をキュッと閉めて目を見開くあかりのおでこに垂れる前髪指先で避けてそのまま後頭部を掌で覆った。
「い、意地悪、です...!」
鼻と鼻がくっつきそうな近距離で、あかりは彼のことを見れず訴えかけるように声を上げている。
「よく言われる」
こんな言葉は彼に効かないのだ、と気づいた時にはもう遅く、想定内だと言うように鼻で笑った月島は、彼女の唇にそっと口付けをした。
「…好きだよ」
少しだけ口を離して、初めて聞くような優しい声で月島はそう言った。あかりはその言葉と声にくすぐったさを感じながら、彼の頬に遠慮気味なキスを落とす。
「...私も、好きです」
震えた声色のあかりに、内心頬を綻ばせながら頰にキスを返すと、突如テーブルの上に置かれていた月島のスマホが短い音を鳴らした。
わざと無視を決め込む月島を追い込むように、機械音は何度も鳴り、同時にあかりのスマホも小刻みに音を鳴らし始めた。
不機嫌そうな顔をしている月島は仕方なくスマホを手に取る。あかりもそんな彼の様子に苦笑いを浮かべながら自分のスマホを取り画面を見た。
「白川さん...あぁ、昨日の写真か...大体盗撮っぽいけど」
「ふふ、すごいです。たくさん送られてきます!」
どんどん届く写真は試合中の写真が多く、2人はお互いのスマホに届く画像見ながら昨日のことを思い出していた。
ほとんどはブレている写真だったが、なかには月島が汗を拭う際の腹チラや、ふっと笑みを溢す瞬間など、あかりにとっての宝物が沢山あった。
それらに思わず口元を緩ませながら次々に届く画像を見ている途中、あかりはある写真に目を止めて声を上げた。
「わっ、これ....!」
驚いた様子でスマホ画面に釘付けになるあかりに、横から覗き込む月島は「うわ」と怪訝な表情を浮かべた。
そこには試合を棄権すると伝え、あかりを抱き抱えて走り出そうとする月島の姿があった。
「(こんなに真剣な表情だったなんて、なんだか嬉しいです...)」
「(...ほんと最悪)」
心がじんわり温まり口元が緩むあかりの横で、さらに不機嫌そうな表情でスマホをスワイプしている。
ようやく通知が鳴り止み、最後の写真に2人はほぼ同時に目を止めた。
その視線の先には、帰りのバスの中でお互いに寄り添いながら眠る月島とあかりの姿が。
最初は地響きのようなイビキや歯軋りのせいで眠れずイライラしていた月島も、肩にかかる温かさが心地よく最後の方は意識が飛んでたようだ。「いつの間に」と驚きながら、画面に映るあどけない彼女の姿に思わず優しく笑みを溢した月島と、あまり見ることのない彼の可愛らしい寝顔に胸が高鳴りスマホ画面を凝視するあかり。
「ロック画面とホーム画面どちらにしましょう....!!」
「やめて、ほんとやめて」
真顔で拒絶する月島に、唇を結び残念そうな表情を浮かべるあかりは少し考えて納得したような声をあげた。
「そうですね、確かに月島くんの寝顔が他の誰かに見られるのはちょっと嫌かもしれません...なのでこっそり家宝にします!」
「そういう話じゃないから...!」
顔を赤らめなから、じろっと睨む月島に迫力は一切なくあかりは小さく笑った。
すると、またあかりのスマホから通知が鳴り目をやると「サチさん」と表示されていた。唯一出来た友達からの連絡に目を輝かせてすぐにメッセージを開いた。
<昨日はお疲れ様〜!超楽しかったね!今度は4人で遊び行こうね!これ、ベストショットあげる!>
そこには砂のコート上で勝利を納めたあと、珍しく喜びが表情に浮かびでている月島と、歯を出して無邪気に笑うあかりが拳を突き合わせている様子だった。
「月島くんとコートに立てるなんて、本当贅沢でした...!楽しかったですね、試合!」
「こっちは君が怪我をするんじゃないかと冷や冷やしてたけどね...」
月島は指先で画面をなぞりサチに返信を送るあかりを横目に昨日の試合を思い出していた。
どんなボールにも食いつくように走り出すあかりは砂に足を取られて転んだり、顔からスライディングをしたり、そのたびに月島はハラハラした目で彼女を追っていた。だが彼女の手は伸びるようにボールに届き、しっかり拾うのだ。
そのプレイには何度も驚かされ目を見張った。
「今でもあんな動きができるんだから、当時結構動けたんじゃない?高校までやってたんだっけ。チームから声かからなかったの?」
「あー...っと、かけては頂いたのですが...あはは、お断りしちゃいました」
「....?」
苦笑いを浮かべるあかりの様子に違和感を感じ、首を傾げながら彼女の表情を見つめる月島は言葉無く黙ったままだった。
「ちょっと色々事情が、あったり、なかったりで...高校卒業してからはすぐ働きだしたので....」
話すうちにどんどん自分の気持ちまで沈んでいくのを感じたあかりは、途中で話を止めると「お皿下げてきちゃいますね!」と目の前のお皿とフォークをまとめてソファから立ち上がろうとした。
「ゔっ!いたたっ...!!」
「....僕下げるから座ってて(この子、本当に隠し事下手なんだよね...まぁ触れられたくないこともあるか)」
月島は彼女の頭をポンっと撫で立ち上がるとお皿を片付け始めた。我ながら下手な誤魔化し方だと反省しながら、またソファに座りカウンターキッチンで洗い物をする月島に視線を送った。
「(ごめんなさい、今はまだ...でも、忘れていたいことはこんなにすぐ思い出してしまうなんて、皮肉ですね)」
彼から目を逸すと、ソファに足を乗せて体育座りの姿勢で膝に顎を乗っけた。
うまく忘れることができていたことが、自分の発言のせいで鎖を繋ぎ合わせるように思い出されていく。
ああ、嫌だ。まだこの年になっても、押し寄せる後悔と、胸の痛みは色褪せることがない。もっと上手いやり方があったのではないか、別の方法なら結果は変わっていたのではないか。
考えてもキリがないことばかり、思考が巡る。
見事なまでに沈んだ心の対処法は昔から決まっていて、至って単純で、簡単だった。
あかりは思考回路の全てに蓋をし慣れたように、昨日のことを思い出しながら、スマホに保存した写真を見返し始めた。
気付けば気を沈ませていた原因のことはすっかり忘れ去り、ニコニコしながらスマホの画面を眺めている。
そんな姿を、月島は怪訝な表情で彼女を見つめた。
「(そういえば学生時代とか高校卒業してからとか...バレー以外の話、聞いたことないな...)」
彼女の性格上、自身の話をしたくないから自分にも聞いてこないんだろうと容易に想像がつく。
何もなければ他愛のない質問をしてきそうなものだ。
例えば、「得意な勉強は?」「お友達は?」「付き合ってた子は?」どれも簡単な質問でなんてことのない内容だ。
だが逆にそれを聞かれた時、彼女は何も答えたくないのだろう。そこまで頑なに思い出したくないことを、無理矢理に思い出させるのも可哀想だ。
自分が知りうる限りでも、散々な目に遭ってきたのだから、少しでも笑っていてほしい。それをできる限り守っていきたいと思う。
小さく体育座りをしながらスマホ画面に視線を送り微笑む彼女の横顔を、月島は眉間に皺を寄せながら見つめるのだった。