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1章、提督募集
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商会を立て直すと決めたその次の日、イサベルに思いがけない伝達が下された。
「ご主人様!大変でございます!ぼ、貿易が…………貿易が………!」
「どうしたのよ、ミゲル。落ち着きなさい」
「そ、それがですね、ご主人様、ぼ、貿易特権が………ジパングに指定年内に到達することを条件に我が商会に執行されました!」
彼女は最初、ミゲルが何を言っているのか分かっていなかった。しかし頭の中で一度逡巡させた瞬間、彼女の頭に衝撃が走った。
「…………ミゲル、チャンスよ!!これ!!だって、新しい産物を見つけたら私たちが独占貿易できるのよ!!!」
「素晴らしい!!!これは立て直せそうですね!!」
ミゲルとイサベルは手を取り合いながら歓喜に湧いた。
「まずはなにに致しますか???」
ミゲルの笑顔が金の話になり急に下世話になる。イサベルは自信ありげにマダス貝と真珠を指さした。
「………これで噂の黒真珠を作ってみるわ」
「それはいいですね!早速航路を開設しておきます」
二人がまさに金儲けの話で盛り上がっている最中に、レオンがある調査から帰還した。
「ただいま戻りました。」
彼は先ほど王室の拘留所から戻ってきたのだ。なぜそんな場所に行ったかというと、なんと国の英雄ゴメス提督が突然スパイスの横領の容疑で逮捕されたのだ。レオンがかつて航海のときに海賊ラグナールから助けてもらったこともあり、その真相を確かめたいと自ら名乗り出たのだ。彼はこのところ多忙を極めており、先日はかの名門サラマンカ大学を主席で卒業したペレス教授からも難題を押し付けられてきたのだ。なにしろいま提督は彼1人なのである。商会は一刻も早い人員の供給という根本的かつ深刻な問題に直面していた。
「………やはりラスパルマスが怪しいとゴメス提督が言っていました。」
イサベルはラスパルマスという地名にあまりイメージがわかなかった。カナリアの産地、といった程度だ。
───そんなとこに何があるのかしら……?
彼女はその都市のある地図上を指さしながら首を傾げた。しかし、不意に彼女の脳裏に「記憶にない場所ほど疑え」という言葉が浮かんできた。そう言われてみると、ますます怪しく思えてきたので結局彼をジパングへの探検ではなく、ラスパルマスへ向かわせることにした。
指定年内とはいえ、航海のことだ。何があるのかも想定がつかない中で人材余裕がないのは危険と言えよう。イサベルは頭を悩ませた。
玄関に貼っている提督募集の張り紙が、虚しく風に吹かれている昼下がりだった。
「ご主人様!大変でございます!ぼ、貿易が…………貿易が………!」
「どうしたのよ、ミゲル。落ち着きなさい」
「そ、それがですね、ご主人様、ぼ、貿易特権が………ジパングに指定年内に到達することを条件に我が商会に執行されました!」
彼女は最初、ミゲルが何を言っているのか分かっていなかった。しかし頭の中で一度逡巡させた瞬間、彼女の頭に衝撃が走った。
「…………ミゲル、チャンスよ!!これ!!だって、新しい産物を見つけたら私たちが独占貿易できるのよ!!!」
「素晴らしい!!!これは立て直せそうですね!!」
ミゲルとイサベルは手を取り合いながら歓喜に湧いた。
「まずはなにに致しますか???」
ミゲルの笑顔が金の話になり急に下世話になる。イサベルは自信ありげにマダス貝と真珠を指さした。
「………これで噂の黒真珠を作ってみるわ」
「それはいいですね!早速航路を開設しておきます」
二人がまさに金儲けの話で盛り上がっている最中に、レオンがある調査から帰還した。
「ただいま戻りました。」
彼は先ほど王室の拘留所から戻ってきたのだ。なぜそんな場所に行ったかというと、なんと国の英雄ゴメス提督が突然スパイスの横領の容疑で逮捕されたのだ。レオンがかつて航海のときに海賊ラグナールから助けてもらったこともあり、その真相を確かめたいと自ら名乗り出たのだ。彼はこのところ多忙を極めており、先日はかの名門サラマンカ大学を主席で卒業したペレス教授からも難題を押し付けられてきたのだ。なにしろいま提督は彼1人なのである。商会は一刻も早い人員の供給という根本的かつ深刻な問題に直面していた。
「………やはりラスパルマスが怪しいとゴメス提督が言っていました。」
イサベルはラスパルマスという地名にあまりイメージがわかなかった。カナリアの産地、といった程度だ。
───そんなとこに何があるのかしら……?
彼女はその都市のある地図上を指さしながら首を傾げた。しかし、不意に彼女の脳裏に「記憶にない場所ほど疑え」という言葉が浮かんできた。そう言われてみると、ますます怪しく思えてきたので結局彼をジパングへの探検ではなく、ラスパルマスへ向かわせることにした。
指定年内とはいえ、航海のことだ。何があるのかも想定がつかない中で人材余裕がないのは危険と言えよう。イサベルは頭を悩ませた。
玄関に貼っている提督募集の張り紙が、虚しく風に吹かれている昼下がりだった。